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「ネバネバ」 ウイリー・オー 1997年

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プカプカパヤパヤにはじまり、一ヶ月続いたシリーズ最終回。メラメラグルグルユラユラフワフワジンジンドナドナ…最後ネバネバ。

「ウイリー・オー」ことキング・オブ・ヨーデル、ウイリー沖山64歳時の8?。
現在79歳の沖山さん、あまりにも長いキャリアで何枚レコードリリースがあるのか、オフィシャルサイトを見ても判然としない。

確認できた範囲では、WiLLY-O & THE SNOW BUSTERS名義での長野五輪応援ソング「降れよ雪 揚げろ日の丸」(1998)が短冊8?としてリリースされている。

?NEVER NEVER
作詞:SAY-DO、作曲:SO-ITCH

?ネバネバ
空耳翻訳:藤井青銅

?カラオケ

?と?は同じ曲。さらに言えば詞も同じ。日本語詞ヴァージョン「ネバネバ」の冒頭が「言わねば ねばならない」に対して、「NEVER NEVER」では「You're never never not a knight」てな具合。ご丁寧に訳詞(担当:マック英和)が「あなたは 決して決して騎士ではない」と付けられている。つまり日本語で書いた詞を無理矢理英語っぽく発音したのが「NEVER NEVER」というわけ。作曲と演奏を担当したSO-ITCHとは、おそらく寺田創一。ドラムン・ベースの忙しいビートに乗る沖山さん歌声は、エフェクトがかかって魅力が伝わりにくい。サビで「私には これがある(What taxi near, calling girl?)」と歌い上げたあとのには、もちろん必殺技のヨーデル!いきなり声がクリアに聴こえ、日本屈指のヨーデラーとしての実力を存分に発揮している。女性コーラス隊(E-CUPS)が彩りを添える「アルペンビートの決定版!」。

定価1020円、中古で200円。
若者たちにおかしな衣装やゴーグルをつけさせられちゃっても、伝わってくるキングの風格。

関連ヨーデル
ヨーデル短冊スリー

「アイム・ノット・イン・ラヴ」 10cc 1975年、1995年、WILL TO POWER 1990年

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超のつく名曲と、残念セルフカヴァーと単なる駄カヴァー。

まずは左、オリジナル。1995年にビールCMタイアップで8?化。

?アイム・ノット・イン・ラヴ I'M NOT IN LOVE キリンブラウマイスターCFイメージソング
(Gouldman-Stewart)
今さら語るまでもない、完璧なポップソング。ぱっと聴くと人の声とは思えない処理が施された多重コーラスのイントロは異次元への入口。美しいメロディと逆説的な歌詞、そして革新的なサウンド。相当にひねったアレンジなのに、耳当たりは優しい。間奏で薄くなったバック(エレピ+ベース)の音に重ねた女性の語り「Be quiet, Big Boys Don't Cry…」は、夢の中での女神の囁きか。つづいてクレッシェンドする分厚いコーラスからの覚醒感!泣きながら目覚めた男は何かを悟ったはず(まあ、最初から分かっている風ではあるけれど)。その後も歌詞は相変わらず強がりを並べ、しまいには「you'll wait a long time for me」なんて何様!?なセリフまで飛び出す始末。この男、だいぶ追い込まれてるなあ。狂気スレスレの過剰なまでに緻密な音像が、息苦しくなるほどの焦りを見事に表現しているのだ。リードヴォーカルはエリック・スチュワート。

ところで、ここに収録されているのは3分50秒のシングルエディット。フェイドアウトがあっさりし過ぎて余韻がない。3分18秒でのつなぎは、微妙に失敗してないかい!?アルバム『The Original Soundtrack』(1975)収録の6分ヴァージョンに比べると、今ひとつ曲の世界にめり込めないのだ。

?我が愛のフィルム THE FILM OF MY LOVE
(Godley-Creme)
『The Original Soundtrack』のラストナンバー。ゆったりしたドラムマシーンのリズムに朗々としたグレアム・グールドマンの歌声。架空の映画サントラって設定のアルバムの、最後を飾るエンド・クレジットといった趣き。歌詞には、Co-starring, close up, superimposedなどの映画用語や「Gone with the wind(風と共に去りぬ)」「The Magnificent Seven(荒野の七人)」などの名画のタイトルが散りばめられている。ドラマチックすぎるメロディに、絵空事を描いたパッチワーク的歌詞。これがなぜだか圧倒的に切ないのだ。「我が愛のフィルムは世界を駆け巡るだろう」って、終わった恋の歌なんだよな。

定価930円、中古で300円。
ジャケはグールドマンとスチュアートのふたりのみ。内容としては、バランスよくメンバー4人(2チーム)の作品を並べてるのに。


中、20年後のセルフカヴァー。1995年当時グールドマンとスチュアートの二人ユニットであった10cc。5ccとか言われてたっけ。

?アイム・ノット・イン・ラヴ(アコースティック・セッション'95) I'm Not In Love (Acoustic Sesseion '95)
どうしてかな。分かっていてもやっちゃうのかな。名曲伝説を自ら解体したくなるのかな。基本アレンジはオリジナルをなぞっているのに、なんだか緩い雰囲気がやるせない。いや普通に聴けば聴けないことはないのだが、オリジナルの鬼のような緻密さと比べてしまえば、のんべんだらりに感じてしまうよ、そりゃ。ジャケ裏の歌詞には記載されているのに、女性の語りは省かれ、かわりに「you'll wait a long time for me」のパートを挟んで3番へ。オリジナルでは1番が最後にもう一度歌われるのだが、それもカット。あっさりさっくり3分33秒で終わる。

?平和への道のり Peace In Our Time
(Graham Gouldman/Steve Pigott
この頃はふたりの関係もそろそろ終わりかけていたのだろう。グールドマンのソロといってよい作品。

定価1000円、中古で300円。
ジャケはアルバム『Mirror Mirror』と同じ。
2曲とも歌詞・対訳がついている。


右、1990年にリリースされたウィル・トゥ・パワーによる駄カヴァー。

?BOOGIE NIGHT
(R. Temperton)
オリジナルはヒートウェイブ、1976年のディスコ・ヒット。しょーもないカヴァー。

?I'M NOT IN LOVE
こんな駄カヴァーが全米7位って嘘だろ?安いアレンジに、こなれた歌を聴かせる女性ヴォーカル。どこにも聴きどころのないスーパーBGMレベル。

定価800円、中古で10円(100円のシールが見えるけど)。
ハードオフの箱が似合いすぎるナイスデザイン。

「SILVER SNOW FISH」 smooth 1998年

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smooth are; KAORI NISHIYAMA, JUNKO KAWAKAMI, KIYOMI AOYAGI

吉本興業所属のアイドルユニット、スムースの2ndシングル。2枚のアルバムと3枚のシングルが存在する。

?SILVER SNOW FISH TBS系TV「アイドル王」オープニング・テーマ
作詞:西東レモン、作曲・編曲:小野寺明敏
冒頭から若さあふれるガシガシしたユニゾンでテンション上げっ↑ゲレンデに無数のスノーボーダーが「ひかりに キラキラはね まるで銀の魚」てのがタイトルの由来。やったことないし、今後もやる機会はなさそうだけど、スノボに合いそうとか言ってみる。英語サビの下降メロディはゲレンデを滑り降りるイメージ?決してハモらないのはこのユニットのポリシーなのだろう。色恋抜きで、ひたすらスノボの楽しさを描いた歌詞も潔い、90年代型雪山賛歌。

?Roseleaf Snow
作詞:西東レモン、作曲:濱方保、編曲:加藤みちあき
名曲3rdシングル「Cola Boys & Lemon Lime Wendy」を手掛けたレモン&保コンビによる、いわゆるひとつの「ビーマイベイビー」フォロワー。寒い夜、片思いの彼に呼び出されて告られて、って少女マンガすぎる展開が胸キュンよね。2曲とも冬をテーマにしたアルバム『WINTER VACATION』に収録されている。

??のカラオケ

定価1050円、中古で100円。
ちゃんと雪山でロケしてる。アイドル顔は真ん中の子だけだな…

吉本アイドルといえば「Loveって何よ」のsoapが有名(嘘)。どちらもヒットには結びつかなかった。

「想い出をつくろう」 カズン 1996年

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カズン are; 古賀いずみ・漆戸啓

いとこ同士の男女ヴォーカルユニット、カズンの4thシングル。大ヒットした3rd「冬のファンタジー」の前後のシングルを小森田実が手掛けている。

?想い出をつくろう
作詞:小林和子、作曲・編曲:小森田実
「スノーボードには 日付を入れて」ではじまるウィンターソング。1月リリースで「去年よりいいこと」なんて歌詞があるので、年明けあるいは年越しの設定のようだ。しかし管楽器が華やかに鳴り、鈴や鐘が彩りを添えるハッピーなアレンジは完全にクリスマスソング。ナイアガラ・オマージュっぽい煌めきも満載。そしてスタンダード然とした堂々としたメロディが素晴らし過ぎる!これは歌詞のほうが間違えてるので、クリスマス向けに書きなおすべき。そして竹内まりやに歌わせて、KFCのCMで流せばいいさ。絶対ハマるはず。なんでそう思ったかというと、男性ヴォーカル漆戸啓の音域と声質がまりやさんに近いんだな。ちょっと回転数を上げて、深みをなくしたまりやさんって感じ。歌い回しや微妙なクセが似てるんだ。タイトルや歌詞はちょっとアレだが、90年代ポップスの進むべき方向を示した、小森田実の意欲作。

?あの頃の友だちへ
作詞:小林和子、作曲:カズン、編曲:清水信之
こちらは清水信之による弾むアレンジが光る、シティポップス。男女ツインヴォーカルで男目線の歌詞を歌っても、ふたりともサラッとしているのでそれほど気にならない。

??のカラオケ
コモリタさんもコーラスに参加。

定価1000円、レンタル落ち10円。
わりと最近ハードオフで拾った、おすすめ作品。

「リボン結びのWAKU WAKU」 七つ星 1990年

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七つ星 are; 河田純子、田山真美子、中山忍、加藤貴子、山本京子、吉村夏枝、宍戸留美

CBSソニー所属の、もうひとつ弾けなかったアイドル7人を合体させてみたユニット。加藤貴子、山本京子、吉村夏枝はご存知Lip'sのメンバー。河田純子、田山真美子、中山忍はそれぞれ単体でデビューしていたが、1989年12月に「楽天使」という期間限定クリスマスユニットを組んでシングル、アルバムを各一枚リリースしている。楽天使もたいして成功しなかったようだが、一年後にその拡大版ともいえる七人ユニットをやってみたのは、ソニーアイドル班の意地か。宍戸留美は宍戸留美。

そんな七つ星の唯一のシングル。

?リボン結びのWAKU WAKU NHK「みんなのうた」
作詞:谷穂ちろる、作曲:上田知華、編曲:清水信之
清水信之のアレンジはいつもながらいい。ダンサブルでガラージュでキラキラしてていい。上田知華の曲がいい。Aメロがミニマルなのがいい。Bではまだ抑え気味につないで、サビで花開くように盛り上がるのがいい。谷穂ちろるの詞もいい。カワイイもの大好きな女の子が意中の男子に「プレゼントちょうだい!どうしても」などと我がまま邦題言い放ったあと、最後「プレゼント大スキ!おまけに君もスキ!ほんとだよ」とツンデレな展開がいい。七つ星のみなさんの歌もいい。基本ユニゾンでぐいぐい押し、ところどころソロになるありがちな構成もスター勢揃いみたいでいい。途中みなさんで「メリークリスマス!」って叫ぶのもお祭り感あっていい。うかれ具合がバブルの残り香を感じさせて、ハッピーな気持ちにさせてくれる傑作クリスマスソング。

??のカラオケ

?12月の特別な夜
詞:谷穂ちろる、曲:TSUKASA、編曲:清水信之
カップリングもいい。こちらはうって変わってホーリーなムードにあふれた静謐な名曲。

??のカラオケ

定価1000円、中古で540円。
お約束のサンタコスプレのジャケもいい。
左はアルバム『聖夜七つ星』。ハードカバーブック仕様の豪華ジャケ。

関連記事
Splendid Love」Lip's

昨年のクリスマスに、夏の友達さんのこの記事で知った。今はYouTubeから削除されているが、PVもいかにもアイドルで楽しかったな。この記事で聴いて、すぐAmazonで注文したのだった。

夏の友達さん、ありがとうございます!

「星をきらめかせて」 プリファブ・スプラウト 1990年

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名盤『ヨルダン:ザ・カムバック』からのシングルカット。

?星をきらめかせて We Let the Stars Go
(Paddy McAloon)
言うことなしの名曲なので、何も言いいたくない。いや、やっぱり言いたい。冬の夜、澄んだ空気、恋人たちの白い息。すべては過去の美しい思い出。パディ・マクアルーンのちょっとこもった歌声と、ウェンディ・スミスの正調コーラス声。ふたりとも冬っぽいんだよな。アレンジも歌詞もいいのだけど、メロディの完璧さに改めてため息。
アルバムでは、攻め系「マシンガン・イビザ」とお祭り系「カーニバル2000」の間にひっそりと佇んでいた。

『ヨルダン:ザ・カムバック』はリアルタイムで輸入盤屋で買って聴いていた。第一印象は、前作『ラングレー・パークからの挨拶状』(1988)に比べてちょっと地味だなと思った。しかし聴きこむほどに、このトーマス・ドルビー・プロデュース3部作の完結編が、とてつもない完成度だということに気づくのだった。

?クルーエル Cruel
(Paddy McAloon)
なぜかデビューアルバム『スウーン』(1984)収録曲がここに。新録ではないんだよね?

定価1000円、中古で100円。
手作り感あふれるアートワークもいい感じ。
この日本盤8cmの発売日は12月21日で、ジャケには「もしかしたら、世界で一番素敵なクリスマス…」のコピー。とくにクリスマスソングではないけど。

今年はここまで。また、来年。

「Dance My Generation」 ゴールデンボンバー 2013年

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ゴールデンボンバーの元旦発売ニューシングル初回限定版Aは、8?短冊仕様。

昨年末の紅白にも出場、勢いに乗る4人組が勢い余って出しちゃったよ、8?。

発売元はユークリッド・ミュージックエンターテイメント、レーベルはZany Zap。ってインディーズなんだ。

?Dance My Generation
作詞・作曲:鬼龍院翔、編曲:浅倉大介・鬼龍院翔
キラキラでジャカジャカでアゲアゲ。キリショーが狙ったとおりのバブリーなアレンジになっている。浅倉大介といえばT.M.Revolution、西川貴教。きっとTMR好きだったんだろうな、ヴォーカルスタイル似てるもの。タイトルが繰り返されるずり上げ系のサビもあの時代っぽいし。歌詞は聴きとりにくいので、繰り返すと飽きそうな内容でも大丈夫。最後「ダメだ!バブルはもう弾ける!」で爆発して終了。

?Dance My Generation (DEMO ver.)
作詞・作曲:鬼龍院翔、編曲:鬼龍院翔・tatsuo (everset)
編曲および間奏のギターソロを担当したtatsuoは、代表曲「女々しくて」他、ゴールデンボンバーの多くの楽曲を鬼龍院翔とともに編曲している。デモといっても基本は?と変わらないアレンジで完成度も高いが、もうひとつキラキラ度が足りないと感じて浅倉大介にアレンジを依頼したって流れかな。

??のカラオケ

定価800円をもちろん定価で。
一見鈴木英人風だが、よく見ると微妙にクオリティが低いイラストは阿部遼(euclid creative)。



おまけなど。

金爆銀行券、キリショーのだった。(メンバー4人それぞれのがランダムに封入されているらしい)

外袋のシールには「注!本商品は8?CDです。」以下、再生機器の確認を促す注意書がある。
メインターゲットと思われる十代の中には、はじめて8?短冊を買ったって人も多かろう。もしかすると見たこともなかったって人もいるかも?8?短冊が事実上(演歌以外で)表舞台から消えたのが2000年。もう13年たってるわけだから。


「離婚倶楽部/オルガまだか」 例のK、「キスとかキライとか」 ユメトコスメ 2012年

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2012年の短冊8?を2枚。

左、4月11日リリース、例のKの両A面シングル。

?離婚倶楽部
作詞・作曲:狩野葉蔵、編曲:例のK
「例のK」は5人バンド。なんとツインベース!これは予備知識なしにディスクユニオンで見かけて買った。なんとなくそうかな、と予感したがやっぱり狩野葉蔵(ex中学生棺桶)のニューバンドだった。本格的に短冊好きなのだ。ほぼ2分に及ぶ重厚なイントロは『アースバウンド』みたいな凶暴さ。重いギターリフと、狩野葉蔵の情念系のようでどこか突き放した雰囲気もあるヴォーカル。前にも書いたが、お経系あるいは三上寛チルドレンといった趣き。

?オルガまだか
作詞・作曲:狩野葉蔵、編曲:例のK
曲間ゼロタイムでメドレーのようにつながる。歌のはじまりは狩野氏だが、すぐ入ってくる女性の声に意表を突かれた。70年代ぽいくっきりアングラ声は、ギターのアカナ。コーラスというよりは、ツインヴォーカル。裏バービーボーイズ?歌詞は相当分かりにくいが、このバンドの動力はやっぱり狩野氏の恨み節を基調としたネガティブパワーであることは伝わってくる。

??のカラオケ

定価1000円を定価で購入。
こちらを睨みつける赤い皮ジャンの女性は、ギター&コーラス担当アカナさん。タイトル、アーティスト名の入れ方含め、三原順子のアルバムジャケットへのオマージュになっている!





狩野氏に続くものはおらぬのか!?と時代劇調に待っていたら、秋に来なすった。


右、9月29日リリース、ユメトコスメのシングル。

?キスとかキライとか
作詞・作曲・編曲:長谷川康宏
ヴォーカルのユミと、鍵盤&ソングライト担当の長谷泰宏によるふたりユニット。キリンジ「メスとコスメ」とはとくに関係ないみたい。ゆったりめのイントロ、キラキラ音で魔法をかけてからテンポアップし、乙女の焦りを盛り上げるストリングス、なんだかハッピーなチュブラーベルに至るアレンジが出来すぎ!ユミさんは思いっきりアイドル声で、さらにアイドル級の歌唱力ってのも狙ってんだろうなあ。サビの「♪どうして〜」の半音がとれてるのかとれてないのか微妙なところが萌え。エコーとかエフェクトとかに逃げないのも偉いな。

?カラオケ
こっちを聴くと、もし野宮真貴が歌ったらどうだっただろう?と考えてしまう。

定価500円を定価で。
こちらはオフィシャルサイトから通販で購入。500円なのに送料は無料!
全面タータンチェックのスカート(だよね?)のジャケは、傑作だと思う。買ったはいいけど8?聴ける環境がなかったYO!というお茶目さんのため、ダウンロードサイトとパスワードが封入されていた。


前回紹介した金爆8?は、売れてるバンドが出したという点で評価できる。限定盤とはいえ、おそらく今回の2枚より流通枚数は多いだろう。
しかし、我々は忘れてはならない。失われたメディア=8?短冊を「具体的に時代に逆行」の精神で意識的に復活させたのは、2010年の中学生棺桶「Mは三つ目でマゾじゃない」であったことを!!!ここ試験に出るから!ホントだから!

「夜明けのスキャット」 THE YELLOW MONKEY 1995年

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恒例企画。第63回NHK紅白歌合戦をふりかえる。

さて、2012年の紅白、みんな見たかな?
私は例年どおり裏番組といったりきたり、重要なところはだいたい見逃して、やっと録画で最近見終わったよ。

まずは、セットリスト。

1 浜崎あゆみ「2012 A SPECIAL メドレー」2 NYC「NYC紅白メドレー」
3 SKE48「パレオはエメラルド」4 ゴールデンボンバー「女々しくて」
6 中島美嘉「初恋」5 AAA「777 〜We can sing a song!〜」
8 水樹奈々「BRIGHT STREAM」7 三代目J Soul Brothers「花火」

特別企画 ドリームステージ 嵐 AKB48 関ジャニ∞ Perfume「ディズニー・メドレー」

10 藤あや子「わすれない」9 FUNKY MONKEY BABYS「サヨナラじゃない」
12 水森かおり「ひとり長良川」11 HY「いちばん近くに」
14 倖田來未「Go to the top」13 ナオト・インティライミ「Brave」
16 香西かおり「酒のやど」15 細川たかし「浪花節だよ人生は」
18 西野カナ「GO FOR IT!!」17 ポルノグラフィティ「カゲボウシ」
20 伍代夏子「恋ざんげ」19 舘ひろし「嵐を呼ぶ男」
22 絢香「はじまりのとき」21 森進一「冬のリヴィエラ」

特別企画 堀北真希プレゼンツ 東日本大震災復興支援ソング「花は咲く」

24 ももいろクローバーZ「ももいろ紅白だZ!!」23 関ジャニ∞「初紅白!! 全力前進ジャジャジャジャーン!!!」
26 Perfume「Spring of Life」25 TOKIO「KIBOU」
28 AKB48「AKB48 紅白 2012 SP 〜第2章〜」27 コブクロ「紙飛行機」
30 aiko「くちびる」29 郷ひろみ「デンジャラー☆」
32 きゃりーぱみゅぱみゅ「紅白2012きゃりーぱみゅぱみゅメドレー」31 五木ひろし「夜明けのブルース」

特別企画 ニッポンの嵐「ふるさと」

34 由紀さおり「夜明けのスキャット」33 徳永英明「上を向いて歩こう」
36 天童よしみ「ソーラン祭り節」35 斉藤和義「やさしくなりたい」
37 YUI「Good-bye days」38 氷川きよし「櫻」
39 坂本冬美「夜桜お七」40 嵐「New Year's Eve Medley 2012」
42 和田アキ子「愛、とどきますか」41 美輪明宏「ヨイトマケの唄」

特別企画
紅組特別出演歌手・MISIA 「Everything」「明日へ」 白組特別出演歌手・矢沢永吉 「IT'S UP TO YOU!」

44 YUKI「プリズム」43 EXILE「Rising Sun」
46 プリンセス・プリンセス「Diamonds」45 福山雅治「Beautiful life」
47 石川さゆり「天城越え」48 北島三郎「風雪ながれ旅」
49 いきものがかり「風が吹いている」50 SMAP「SMAP 2012'SP」




紅白を引退・休業の場にする人たち。年末だし、いい区切りになるのは分かるけど、初出場でそれはどうなのか?って気はする。

SKEに体操選手がいたね。いいパフォーマンスだった。

水森かおりに幸子の抜けた穴を埋めさせるのは、ちょっと荷が重いだろ。ぱみゅぱみゅもまだその器じゃないし。じゃ誰がいい?って聞かれても困るが…森進一あたり意外性があってよくない?巨大進一ロボとか見てみたい。

「花は咲く」の荒川静香、まさかの歌唱!個人的には今回の一番のサプライズだった。

オリンピックイヤーってことで一流アスリートたちが次々現れるが、「元気をもらった」とかいう曲が揃いも揃って(以下略)

ももクロ。(全然知らなかったけど)Twitterを通じてアカリへのメンバーの思いを知ってぐっときた。胸にアカリ。こういう物語を背負ったグループだったんだ。

五木ひろし「夜明けのブルース」よかった。旧い曲かと思ったら、2012年の新曲だったのね。ギターソロも決まってたな。賑やかしとか要らんだろ。

「夜明け」つながりの由紀さおりは、ピンク・マルティーニとの共演で、ポートランドから生中継。ピアノのトーマスのアクションが気になって集中できなかったが、由紀さん余裕の歌唱だった。


はい、ここで8?。

ザ・イエロー・モンキーの6thシングル。

?嘆くなり我が夜のFantasy
作詞・作曲:吉井和哉、編曲:THE YELLOW MONKEY
グラムだなあ。吉井さんの存在は、かなりグラムロックの理想に近いんじゃないかと。

?夜明けのスキャット
作詞:山上路夫、作曲:いずみたく、編曲:THE YELLOW MONKEY
オリジナルは由紀さおり、1969年。「るーるるーるー」でお馴染み。スキャットといえば、この曲かスキャットマン・ジョン。由紀さおりの最大のヒットをイエモンがカヴァーした。吉井さんのお気に入りだそう。奇を衒わないロックバンド+ストリングスによるアレンジは、オリジナルとさほど変わらない印象だが、後半ギターソロで過剰に盛り上げ、歌い上げまくる5分55秒。

??のカラオケ

定価1000円、レンタル落ち50円。
BLチックなふたりの絡み。裏は残りのふたりが絡んでる。


紅白はつづく。

徳永よ、どこへ行く。前回、聖子親子が歌った「上を向いて歩こう」を切々と歌う。もう切々としか歌えない。ていうか歌わされてる?

たぶん見た人全員が認めると思うが、今回は美輪明宏にすべて持っていかれたな。メドレーと衣装替えと舞台装置に血眼になっている他の出演者に対する強烈なアンチテーゼ。シンプルな舞台に、圧倒的な力技。文句なしのMVP!

プリプリ。あ〜あって感じになるのは、こんなエンディング近くに配置するから。aikoと入れ替えるくらいが位置的にはちょうどいいだろ。

次回は綾瀬はるかが司会やっちゃうのか?夏菜はなんか違う気がするし。個人的には能年玲奈がやってくれたら嬉しいけどな。

以上。また来年!

「散る葉の後に降る雪の意味も知らず」 三上寛・Vajra 1995年

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Vajra(バサラ) are; 三上寛(vo, g)、石塚俊明(ds)、灰野敬二(g)

バサラのおそらく唯一の8?シングル。

?散る葉の後に降る雪の意味も知らず Chiru-Ha(Leaf)
作詞・作曲:三上寛
バサラ+永畑雅人(ピアノ)の4人編成。抒情的といっていい浮遊感のあるサウンドに、予想を裏切る三上寛のソフト&マイルドな声。だみ声はだみ声なんだけど、いつもの尖った部分を封印している。突然絶叫したりしないか?とドキドキしてしまうが、曲は淡々と展開し静かに閉じていく。逆に怖いぞ。

?尾崎神社 Ozakijinjya
作詞・作曲:三上寛
こちらはバサラの3人のみによる演奏。ひっかき系のギターは前衛ムードを濃厚に押し出してくる。トシのドラムはおどろおどろしく始まり、後半どんどん熱を帯びて乱れ打つ。サウンドの感触としてはなぜかロバート・ワイアットの名盤『ロックボトム』に近い雰囲気。三上寛はいつもの絞り出すようなだみ声で。演奏は即興色が強いが、歌のメロディはきちんと決まっている。こちらは、ストレートに怖い。

定価824円、中古で500円。
ジャケのペインティングも三上寛。そして恐怖文字。

ちなみにiTunesに表示されたジャンルは「Other」。ちょっとカッコいいな。

「圭子の夢は夜ひらく」 藤圭子 1970年

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藤圭子のヒットシングルをカップリング。ビクター「ベストカップリング」シリーズの一枚。1995年発売。

?圭子の夢は夜ひらく 1970
作詞:石坂まさを、作曲:曽根幸明、編曲:原田良一
圭子の3rdシングル。オリジナルは園まり、1966年。園まり版の詞は、中村泰士と富田清吾による「圭子の」とまったく異なるもの。圭子版はオリジナルのアダルトムードをさらに濃厚に、ねちっこく迫る。「十五、十六、十七と 私の人生暗かった」とドスをきかせて歌われたら、そら姐さんついていきますわ!ってなるわ。6番まであって、6回とも印象的なタメが炸裂する「♪夢は夜ひらく〜」のフレーズでまとめられる。辛いこといろいろあったけど、今は刹那の快楽に身を委ねましょう。そんな諦念を感じさせる18歳のハスキーヴォイス。えっ18歳ですって!?と白目&縦線で竜崎麗香調にふり返ってしまうほど、異様な早熟ぶり。これ聴いてしまうと娘が15歳で「Automatic」歌ってもそれほど驚くことじゃない気がする。

?新宿の女 1969
作詞:石坂まさを・みずの稔、作曲:石坂まさを、編曲:小谷充
圭子のデビューシングル。キハーダが活躍するムード歌謡。こっちは「ネオンぐらしの蝶々には やさしい言葉がしみたのよ」とだまされちゃった夜の女の悲哀を歌う17歳…どんだけ退廃ムードなんだ。元祖新宿系として椎名林檎の源流と捉えることも可能。

??のカラオケ(非オリジナルカラオケ)

??のカラオケ

なんで?はオリジナルカラオケがあるのに、翌年の?はないんだろ。マスターテープ紛失かな?

定価1000円、中古で315円。
たぶん10代の写真なんだろうけど、メイクも完全に夜の蝶。


「夢は夜ひらく」はその後も三上寛、梶芽衣子、ちあきなおみ、八代亜紀などなど、多くの歌手によってカヴァーされている。おっ前川清も歌ってるんだ。歌詞はそれぞれ新しいのを付けていることが多いのが特徴。これだけ異なる歌詞がある曲も珍しいのでは?このためか、それぞれのカヴァーヴァージョンのタイトルに自らのファーストネームを冠したものが多い(「芽衣子の夢は夜ひらく」といった具合)。でも「寛の」は付けなかった。

「Automatic/time will tell」 宇多田ヒカル 1998年

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1998年にデビューした宇多田ヒカルの、たぶんコンプリート8?ディスコグラフィー。

左から
冷たい月/ゴールデン・エラ」藤圭子 with cubic U 1996年
「Golden ERA」1999年再発盤
右上
「Automatic」 宇多田ヒカル 1998年
右下
「Movin' on without you」「First Love」1999年

まだ紹介してない2枚を。

宇多田ヒカルのデビューシングル「Automatic/time will tell」

?Automatic
作詞・作曲:宇多田ヒカル、編曲:西平彰・Taka & Speedy(Rhythm track Arrangement)・河野圭(Additional Arrangement)
ヒップホップスタイルのビートに乗せてヒッキーのフェイクが始まる。今さら言うことでもないけど、「アクセスしてみる・と映る〜」と歌詞の分断がまったくの自然体で歌われている。大瀧さんが「あたりはに・わかにか・きくもり」と割ってみた実験が、27年たって当たり前になった歴史の流れを感じてみたり。その後のJ-POPとか(日本における)R&Bとかクラキマイとかの方向性を決めたマイルストーンというべき楽曲。

?time will tell
作詞・作曲:宇多田ヒカル、編曲:森俊之・磯村淳
15歳に「時間がたてばわかる」「あせらなくていい」なんて歌われたらもう。藤圭子が早熟なら、自作自演のヒカルさんは老成だな。


??のカラオケ
同時発売の12cmCDにはなぜか未収録(代わりに「time will tell -DUB MIX-」を収録)。相当カラオケ需要はあったろうに。

定価1020円、中古で10.5円。
ハードオフで。短冊ジャケットは有名な黄色ソファーに赤いセーター、マキシシングルは青バックに白いフード付きコート。両者とも「Automatic」のPVで使われている。


セカンドシングル「Movin' on without you」

?Movin' on without you
作詞・作曲:宇多田ヒカル、編曲:村山晋一郎
イントロにハードめのギター、強いビート、クールなラップAメロ、サビにかぶる「Movin' on」コーラスとスピード感が強調された曲。デビュー作がダブルミリオン、このセカンドもミリオンを達成し、早くも一発屋の条件は満たさなくなった。

?B&C
作詞・作曲:宇多田ヒカル、編曲:西平彰・Taka & Speedy(Rhythm track Arrangement)
タイトルはボニー&クライドから。

??のカラオケ
デビュー作と同じく同時発売の12cmCDには未収録(代わりに「Movin’on without you -tribal mix-」を収録)。

定価1020円、レンタル落ち10.5円。
やっぱりハードオフで。ジャケは通常とは上下逆に下で裏につながるデザインになっていて、開くと全身像になっている。

「テネシー・ワルツ」 江利チエミ 1962年

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江利チエミのヒット曲カップリング。キングの「スーパー・カップリング・シリーズ」の一枚で、1998年発売。

?テネシー・ワルツ  TENNESSEE WALTZ
作詞・作曲:P. W. King-R. Stewart、訳詞:和田寿三
江利チエミ、15歳(1952年)のデビューシングル。かと思ったらここに収録されているのは、10年後、25歳での第3ヴァージョンだった。こちらのテネシー3ヴァージョンを聴くと、デビュー盤はイントロがストリングス、第2ヴァージョンはギター、第3ヴァージョンはブラスと分かりやすくアレンジを変えている。比べるとデビュー盤がいいかな。第2、第3はややこなれ過ぎてる感がある。Aメロを英語で、サビを日本語と英語で。英語でも違和感なくコブシをまわすチエミ。堂々としてて、いい。英語のところはデビュー盤ではややぎこちなかったから。このへんが英語のほうがこなれていた宇多田ヒカルとの違い。上でも引用した「江利チエミファンのひとりごと」というブログがすごい。何がスゴイって、江利チエミだけで8年続けてるところ。じつは当ブログとほぼ同時期に始めていて、gooブログの仲間だってのも嬉しい。考察の深さはとても敵わない。たとえば、「テネシーワルツ歌詞の謎」なんてエントリー。チエミさんのお手本はパティ・ペイジじゃなかったのか!?深いなあ。

??のカラオケ 
非オリジナルカラオケ。演奏はキングオーケストラとクレジットされているが、編曲者の記載はない。ほぼオリジナルに忠実だけど、8秒長い。

?さのさ 1958年
作曲:俗曲/三井良尚
都々逸をジャジーなアレンジで。これもシングルヒットしたみたい。

??のカラオケ
こちらも非オリジナル。オリジナルにはなかったストリングスをイントロに加えたりして、22秒も長くなってる。

定価1120円、中古で315円。
どうでもいいけど、裏ジャケの英語表記が「TENNSEE WALTE」と、単語ふたつとも間違えてる…

最後にもうひとつ「江利チエミファンのひとりごと」から。
江利チエミといえば、私にとっては「ウスクダラ」。ムーンライダーズが演奏してチエミさんが歌った録音がお蔵になっているという話はずいぶん昔に知って忘れていたが、ここで巡り合えた。「ムーンライダーズとのコラボ」残念ながら「ウスクダラ」はリンク切れだったけど、「シシカバブー」聴けて感激!

8周年

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2005年2月13日にふと思い立ってはじめた8?専門ブログ、今日で8周年になった。

なんかブログってもう流行んなくね?いやいやこれからまたブログ来るんじゃね?の間を行きつ戻りつ、ぼよよんと続けて参る。

写真は、まあ見てのとおりの棚ですな。いや、売場ではなく。

8周年企画は今年いっぱいだらだらやろうと思う。

とりあえず、今日はその第一弾。

今、読むべき当ブログ記事8選!うわ、自分で言ってもうた!いいんだ、自己満足のためにやってるんだからさ。

ハートがまっぷたつ」 笠木忍 2004年
内容がいいし、エピソードがドラマチック。ドラム猫さん、ありがとう。

リンダ リンダ」 ザ・ブルーハーツ 1988年
ほぼ映画「リンダリンダリンダ」について。グッズを並べる芸風。

八月九月」 高山美図紀 1991年
これはとにかく、コメント欄!美図紀さん本人登場で、ファンクラブの集い状態に。コメント数100超えは当ブログ唯一。

銀河鉄道999」 ささきいさお、杉並児童合唱団 1978年
長くて熱い。自分が松本零士チルドレンだと、再認識。

When You Love Me」 鈴木博文 AND FRIENDS 1996年
これ見つけたときは動悸がしたな。この月ドラ記事と併せて読むと盛り上がる。湾岸バカたちの熱い応援が身にしみた。

クリスマス・イブ」」 山下達郎 1983年〜完結編
これも買った時の達成感が半端なかった。4年つづいたシリーズものの、感動の完結編!お祝いコメントに涙!

4周年記念企画「8cmジャケベスト20
この企画は今年もやりたいと思っている。

番外編 8センチャーズとの出会い 2005.10.31
ブログはじめてわりとすぐリアルの世界につながっちゃった話。

では、9年目もよろしく。

脚ジャケ8

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さあ、4年ぶりのジャケ並べ企画だよ。

4年前は太ももから始めたから、8年目は「脚」で8枚。から始めよう。

大きく顔を入れようとすれば、通常脚までは収まらないことになる。マキシよりは縦長だから入れやすいとも言えるのだが。

できるだけソロアーティストで、可能なら足首まで見えていて、よろしければ生足でお願い、というコンセプトで。

では、左から。

ライナス」 上原さくら+東京ミュージックサロン 1997年 
生足で裸足。文字デザインは控えめで、モデル体型を存分に活かしたジャケ。

この情熱はダイヤモンド」 瀬戸朝香 1995年 
撮影は篠山紀信。曲タイトルが左脚にかかっているのが残念。

誘惑のチャチャ」 田村英里子 1991年 
瀬戸朝香と同じくヒールで片足立ち。内容は今回の8枚中、一番好き。

「Sexy」 hitomi 1996年
これは再度登場することはないだろう。コムロサウンドの中でも特に酷い内容だけど、ジャケは美麗。東京ビューティーセンターCM曲。

つづいて後半。



「GOOD BYE BABY」 篠原涼子 1997年
コモリタ作品。足首が切れているのが惜しい。裏ジャケではヒールを投げ捨て、裸足になってる。

「D. F. L. (de facto love)」 鈴木紗理奈 1997年
目の細かい網ストッキング。薄暗い場末のカフェが似合う。曲は佐久間正英。

「よわむしのぬけがら」 センチメンタル・バス 1998年
男女ふたりユニットのデビューシングル。高い椅子に腰かけた赤羽奈津代さんの脚が辛そうなところがポイント。

「SPEEDSTAR」 T.V.ジーザス 1997年
こちらも男女ふたりユニットのデビューシングル。寺本りえ子さんの足元で死んでいる男が有近真澄。ベルリンで撮影。


次点
ほんきかしら」 桐島かれん 1993年
脚的には完璧だけど、裏ジャケと組み合わせないと完成しないので次点。リンクで見て。

ギタージャケ8

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ギターと8?。

8枚中過去に登場しているのは3枚。

まずは、男子編。男子はほぼ全身像で4枚揃えられた。

左から、あいうえお順で。

「移動電話」 井上陽水 1994年
8枚中、最も弾いてる感じのジャケ。シンプルな白バックに、ギター含め黒ずくめの陽水。

「世間知らず」 忌野清志郎 1992年
アルバム『メンフィス』からの先行シングル。アルバムジャケットは昼間、このシングルは夕暮れの綿畑。撮影は鋤田正義。

「エンケンのミッチー音頭」 遠藤賢司 1989年(裏ジャケ)
裏だけど、エンケンの全身像にグレッチのヘッドまで入って満足度が高い。左下のバーコードが惜しい!

天気読み」 小沢健二 1993年
シンプルなバックに全身像。色のバランスもいいし、今回のベストジャケ。「明りをつけて眩しがるまばたきのような 鮮やかなフレーズを誰か叫んでいる」

・・・あ行だけで終わってしまった。


後半は女子編。女子の全身像は少なかったねえ。




幸福論」 椎名林檎 1998年
4年前のジャケ企画でも登場。やっぱり秀作ジャケ。

恋のトレモロマジックダーリン」 八木田麻衣 1996年(裏ジャケ)
どう見ても持たされただけ。ボディが「ROLLY」の特殊仕様ギター。縦にしてるけど、実際はソファーに寝そべっている写真。

「夜の天使」 鷲尾いさ子 1991年
表題曲はTish Hinojosa「Donde Voy」の日本語カヴァー。カップリングは久保田早紀作の「ギター弾きを見ませんか」。それで持たせてみたか。

「エンジェル」 鈴木祥子 1997年
上下に分割したデザインでちょっと小さいけど、緑に囲まれ、陽の光の下でギターと戯れる祥子さん。ストラップなしで、右太ももでボディを支えてる。

次点
THE CHARM OF ENGLISH MUFFIN」 チョコレート・ファッション
高嶋ちさ子の表情が硬くていいし、曲も大好きなんだけど、持ってる楽器が違った。

「エンケンのミッチー音頭」 遠藤賢司 1989年

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遠藤賢司、唯一の8?。

1983年のミニアルバム『オムライス』以降、新作が途絶えていた遠藤賢司が、エンケンバンドを結成して久々にリリースしたシングル。

?エンケンのミッチー音頭
作詞:岩瀬ひろし、作曲:伊部晴美、編曲:遠藤賢司・長谷川智樹
エンケンバンド:遠藤賢司、湯川トーベン、嶋田吉隆
コーラス:奥田民生、ケラ、小嶋さちほ、サエキけんぞう、関口誠人、近田春男、戸川純、野沢直子、巻上公一、三田超人、森若香織、安則“チャカ”まみ
オリジナルは青山ミチ、1963年。エンケンには珍しいカヴァー曲。もともと音頭というよりツイストな昭和歌謡を、お祭りムードなホーンをビシビシきめたロックアレンジで。イントロからエレキ全開で威勢がいいこと。「恋は地球が 出来てから 恋は地球が 割れるまで」なんてスケールのでかい歌詞を、ガッツあふれる歌唱で聴かせる。そして特筆すべきは、コーラス隊(クレジット上記)。エンケン復活を盛り上げるように12名の豪華メンバーが集結した。中でも「♪肘てっぽう〜」で目立っているのは野沢直子だな。

?スタミナ・カラオケ
1989年でカラオケ収録は結構早いほう。1曲しかなかったから?

定価845円、中古で525円。
ジャケはイラスト。タイトルは石造り風立体ひび割れ文字。稲妻が光り、エンケンのバックにはマグマ。天地創造のイメージか。
裏ジャケは前回紹介した。

エンケンの次のシングルは「史上最長寿のロックンローラー」(1991)。25分を超える曲なので8cmには収まらなかった。(60cm四方の超特大ジャケットに12cmCDを収納)

関連エンケン作品
カレーライス」大槻ケンヂ

「叱らないで」 青山ミチ 1968年、瀬川瑛子 1994年

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青山ミチの後期ヒット曲を、26年後に瀬川瑛子がカヴァー。

左、オリジナル。1992年に「ベスト・カップリング」シリーズで8?化。

?叱らないで
作詞:星野哲郎、作曲・編曲:小杉仁三
ムード歌謡色の強いサックスが唸るイントロにつづき「♪あの娘がこんなになったのは あの娘ばかりの罪じゃない」と切々と訴えるミチ。サビは「叱らないで〜叱らないで〜」と歌い上げて、「マリヤサマ」と落とす。教会で懺悔だったのか。
「ミッチー音頭」「涙の太陽」などパンチの効いたダンスナンバーで中ヒットを飛ばすが、「風吹く丘で」(1966)を最後にクラウンへ電撃移籍。この「風が吹く丘で」は移籍にともない、すぐ回収され幻のシングルとなった。2年後、ヴィレッジ・シンガーズが「亜麻色の髪の乙女(ON THE WINDY HILL)」とタイトルを替えてカヴァー。その34年後に島谷ひとみがカヴァーし、ヒットした。青山ミチのシングルが「覚醒剤­所持で逮捕され急遽発売が中止」という記載を見かけるが、移籍後すぐにクラウンでのシングルがリリースされているので、そうしたスキャンダルではなかったようだ。クラウン移籍後の曲タイトルは「ブルース」多め、ブルースじゃなくても「泣く女」とか湿っぽい雰囲気。「叱らないで」もその延長上にあるアダルト路線だったのだろう。クラウン時代では最も成功した曲になった。

?男ブルース
作詞:岡本旭・東山敏夫、作曲:佐々木俊一、編曲:小杉仁三
1967年のシングル曲。抽象的なタイトルどおり、歌詞の内容も「男度胸の 俺様は ねぐら定めぬ 渡り鳥」などと具体性なく「男」ムードで突っ走る。堂々とした歌唱で男の世界を歌いきるミチの男っぷりに脱帽。エンケン「男のブルース」はこの曲を意識してるだろうなあ。ちなみにB面は「女ブルース」。どんな曲なんだろ。

??カラオケ
どーせ新録の非オリジナルだろ、と思ったら、60年代作品としては異例のオリジナルカラオケ!クラウン、物持ちがいいな。

演奏はすべてクラウン・オーケストラ。

定価1020円、中古で315円。
ファンキーな容貌は、ブラック・アメリカンの父の血による。


瀬川瑛子によるカヴァーシングル。

?叱らないで
作詞:星野哲郎、作曲・編曲:小杉仁三
コピペのミスじゃない。26年ぶりのカヴァーも、オリジナルと同じく作者の小杉仁三によるアレンジ。そういうわけで基本アレンジはまったく同じ。イントロのサックス聴くと、もしかしてオケそのまま流用?・・・それはさすがになかった。こちらも演奏クレジットは「クラウン・オーケストラ」。新録とはいえ、オリジナル演奏のミュージシャンが何人か残っていたかも。妙にラウンジーなピアノが加えられてるのは90年代的なおしゃれ感覚?瑛子のコブシまわしはちょっと情緒的過ぎる。

??のカラオケ

?恋かがみ
作詞:野元高平、作曲:四方章人、編曲:南郷達也

??のカラオケ

定価1020円、中古で210円。
どうでもいいけど、オフィシャルサイトでもこのシングルの存在がまったく忘れられてる。もしかしてカヴァーはカウント外なのかな。

関連瀬川
命くれない」 G3 FACTOR これもやっぱりクラウン。

「ラ・ピオジャ―フィレンツェの雨―」 高山美図紀 1992年

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高山美図紀の3rdシングル。

?ラ・ピオジャ―フィレンツェの雨―
日本語詞:竜真知子、作曲:Corrado Conti / Mario Panzeri / Daniele Pace、編曲:滝寺達也
オリジナルはジリオラ・チンクエッティ、1969年。日本でもちょっとヒットしたイタリアの美人シンガーの曲で、原題は「La pioggia」、邦題は「雨」。サンレモ音楽祭が似合いそうなレイト60'sらしいドラマチックな曲を、高山美図紀が23年後に日本語カヴァー。イントロから切迫感のある、原曲よりパワーアップしたアレンジ。♪ズンズンズンズンズンズンドコなリズムが「アテンション・ストックホルム」チックともいえる、印象的なAメロは結構好みなんだけど、いかにもイタリアンな歌い上げ系サビはなんだか唐突でついていけない。恋人と別れ、傷心ひとり旅らしき設定なのに「ラ・ピオジャ 思いきり フィレンツェ気分」なんて歌詞にもややズッコケるし。一方「ひと雨ごとに 春になれ」のフレーズには、はっとさせられたりもする。美図紀さんの歌唱は真面目さが伝わってくるけど、声質と曲のミスマッチの印象は否めない。

?ハートの指輪
作詞:伊秩弘将、作曲:川上明彦、編曲:滝寺達也
どことなく70年代ぽいしっとり系失恋ソング。美図紀さんの声はドライ過ぎず、ウェット過ぎずで、いい塩梅の切なさを醸し出している。美図紀さん本人もお気に入りの曲とのこと。確かに?に比べ、あらゆる面でフィットしていると思う。タイトルは聖子の名曲「ハートのイアリング」を意識?

??のカラオケ

定価900円、中古で100円。
優等生のあの娘が、急にソバージュで攻めてきた!的なちょっと意表を突かれるジャケ。残念ながらフィレンツェロケではなかったようだ。3枚並べてみると、どんどん垢ぬけていく過程が見えて楽しい。

久々にAmazon価格をチェックしたら「中古品の出品:1¥ 4,232より コレクター商品の出品:1¥ 4,655より」っておいおい。美図紀バブル到来か!?

関連美図紀さん
1st「早春
2nd「八月九月

いつもどおりレビューしてみたつもりだが、もう美図紀さんは(勝手に)知り合いの域に入ってしまっている感じなので、やっぱり意識してしまう。これでコンプリートなので、もう書くネタがない。最後に、美図紀さん、いつもありがとうございます!

「CAFÉ1984」 木村恵子 1989年

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木村恵子の4thシングル。

2nd「体重計とアンブレラ」で1st&2ndアルバムについて語ったので、今回は3rdアルバム『カフェ1984』(1989)について。

まずは、アルバムに先行してリリースされた同タイトルのシングル。

?CAFÉ1984
作詞:麻生圭子、作曲:木村恵子、編曲:佐橋佳幸
イントロがロバート・ワイアットの名曲「シー・ソング」(1974)そのまんま。その後のメロディ、アレンジとも「シー・ソング」を下敷きにユーミン風味を散りばめたような展開。ヨーロピアンなアンニュイを漂わせてみたのは分かるが、ワイアットの繊細さとゆらぎ感には遠く及ばない。このティアーズ・フォー・フィアーズのカヴァーと同罪。1989年に日本盤CD再発された『ROCK BOTTOM』を木村さんも聴いたのかな。

?クリスマスの椅子
作詞:麻生圭子、作曲:木村恵子、編曲:佐橋佳幸
ストリングスの入ったゴージャスなアレンジが光る、失恋クリスマスソング。曲はホーリーなムードなんだけど、「去年はあなたがいたの」と一年後のクリスマスに、想い出のレストランでひとり食事をする女性って設定はちょっと怖いぞ。


定価937円、中古で450円。
高かったし、アルバム持ってたからわざわざシングル買わなくてもいいのだが、つい。

アルバムはシングル2曲を含む全10曲すべて麻生・木村・佐橋のトリオによる作品。
ユーミン度80%の「知らん顔してあげる」、「さよならを教えて」+ユーミン(≒「まちぶせ」)な「明日は雨になる」、「酸っぱい経験」からスペクター成分を引いて、フェアーグラウンド・アトラクションに緩ーく演奏させたみたいな「空に返した誕生日」など楽しめるところもあるけど、全体としては薄口ユーミンの感が拭えない。中では「ラグジュアリー歌謡」でも言及されていた、アレンジがもろスタカンな一曲目「湾岸線はStarry Night」がバブリーなタイトルどおり弾けた仕上がりで最高。シングル切るならこっちでしょ、と24年後に言ってみる。
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