Quantcast
Channel: 失われたメディア-8cmCDシングルの世界-
Viewing all 624 articles
Browse latest View live

「空気吸うだけ」 高橋幸宏 1991年

$
0
0
高橋幸宏の12thシングル。

①元気ならうれしいね AJINOMOTOちゃんと、ちゃんと。キャンペーンCFソング
作詞:森雪之丞・高橋幸宏、作曲:高橋幸宏
徳武弘文(G)、吉川忠英(AG)のギタープレイが冴える優しいポップス。ドラムは打ち込み。シングル曲としてはやや地味な印象だな。アルバム『Life Time, Happy Time』(1992)に収録された。

②空気吸うだけ[LIVE VERSION]
作詞:森雪之丞・高橋幸宏、作曲:高橋幸宏・鈴木慶一
1991年4月29日渋谷ON AIRでのライブ録音。オリジナルはアルバム『A Day In The Next Life』(1991)収録曲。同アルバムからのシングル「X'mas day in the next life/神を忘れて、祝へよX'mas time」の2曲は作詞:鈴木慶一、作曲:高橋幸宏と分業ビートニクスだったが、この曲はThe Beatniksふたりで作曲。軽快な曲調+厭世的かつ鬱気味の歌詞はユキヒロの真骨頂!鐘の音のせいでクリスマスムードを感じるアレンジで。スタジオ盤ではユキヒロひとりで歌っていたサビは、ライブではコーラスとの掛け合い。コーラス隊(B-Vox)としてクレジットされているのはSteve Jansen、小原礼、吉川忠英、矢口博康、KYON(BO GUNBOS)、そして鈴木慶一。徳武弘文はギターに専念していたようだ。
この日のライブはアルバム『A NIGHT IN THE NEXT LIFE』としてリリースされたが、この曲はアルバム未収録。…だったのだが2009年の2枚組デラックスエディション『A Night in The Next Life -Perfect Premium Discs-』に収録された。

定価930円、中古で100円。
ご覧のとおりの犬ジャケ。

裏も犬。



「今宵の月のように」 エレファントカシマシ 1997年

$
0
0
1月の恒例企画、昨年末の第86回NHK紅白歌合戦をふりかえる。

セットリストはWiki参照。

前半はぼんやり鑑賞。
おっと思ったのは島津亜矢「The Rose」。英語で歌われていたのだが、字幕に出てきた日本語詞は高畑勲によるもの。映画「おもひでぽろぽろ」の主題歌として都はるみが歌った「愛は花、君はその種子(THE ROSEより)」の歌詞をそのまま使用していた。

五木ひろしのリズムのよさに今回もうなる。「夜空」最高だった。トリでよかったんでは?

椎名林檎とトータス松本「目抜き通り」
ドラマ「カルテット」のその後をイメージして作ったと林檎さんの話。松たか子と高橋一生はあの場にいたんだから、満島ひかりの代わりに三浦大知(?)、松田龍平の代わりに椎名林檎(??)で「おとなの掟」とのメドレーでもよかったのに!

X JAPAN「ENDLESS RAIN~紅」
いずれも1989年の8㎝ソングメドレー。曲前のしゃべりでYOSHIKIがぼそっと「洗脳星…」とつぶやいたのにギョッとしたが、ちょっと調べたら「洗脳星から帰ってきたTOSHI」というのは彼らの持ちネタのひとつになっていることを知る。


エレファントカシマシの15thシングル。

①今宵の月のように
作詞・作曲:宮本浩次、編曲:宮本浩次・佐久間正英
イントロなしでいきなり「くだらねえと」と吐き捨てるような宮本の声のインパクト。素朴なメロディにのせて歌われる抽象的な歌詞。やさぐれているようで前向きな内容なのもJ-POP標準。過去のキャリアの反動か分かりやすさを推し進めていったピークに位置する作品。TVドラマタイアップもありバンド最大のヒットシングルとなった。
紅白のステージでこの曲が歌われた。それギター持ってる意味あったのか?という相変わらずの挙動不審な宮本の動きに目が離せなくなった。

②赤い薔薇
作詞・作曲・編曲:宮本浩次
こっちのほうが名曲じゃね?

どちらも宮本の無頼な歌声が活きる、放浪ムードあふれる2曲。

③①のカラオケ

定価1020円、中古で108円。
前かがみの姿勢も髪型も変わってなかった。


2018年9月に引退するので今回がラスト紅白になる安室奈美恵。彼女の歴史を振り返るVTRで冒頭に流れたのは「ミスターU.S.A.」だったのでちょっと興奮。スーパーモンキーズは封印されているのかと思ってた。

高橋真梨子「for you…」
氷川きよし「きよしのズンドコ節
石川さゆり「津軽海峡・冬景色」

このあたりは安定の8㎝ネタ。とはいえ「津軽海峡・冬景色」は1977年、「for you…」は1982年、「ズンドコ節」はカヴァー。ちょっとルーティンに入りすぎてる感あり(石川さゆりに限らず)。
Xは短冊シングルだけど80年代。90年代からはエレカシだけだったんだな。

大トリがゆず。これはいろんな意味でおおきな決断だったのではなかろうか。「栄光の架橋」って2004年なのか…

流行りの芸人さんが分からないし、裏トークも盛り上がりに欠けた。もう少し新鮮味が欲しいところ。

「TENNYO」 小柳ルミ子 1988年

$
0
0
小柳ルミ子の45thシングル。

①LEATHERY
作詞:湯川れい子、作曲:Mieko、編曲:中村哲
ミドルテンポの80'sライトファンク。歌詞はLEATHERY=「皮の感触」をモチーフにしたエロス世界。声を張るサビよりも、漂うようなAメロでのルミ子の妖しさが光る。

②TENNYO
作詞:湯川れい子、作曲:葛口雅行、編曲:中村哲
英語の女声コーラスが入るイントロからダサファンクの香り。打ち込みのドラム、ベキベキのベースそしてチャラいシンセ。「さかうらみ 後ろから プライド切られても アリガトね 背中まで 敏感になれるわ」天女/ブラックスワンのイメージが交錯し、恋多き女の内面を描き出す。①より濃い目のファンキーサウンド+ルミ子の余裕綽々の歌いっぷりでトータルの印象はバリバリの昭和歌謡。ラ・ム―とは別の方向性でジャパニーズ・ファンクの正解を出している。

定価1000円、中古で580円。
ワイルドなカーリーヘアで迫るルミ子。

これもMEG-CD化されてた。

「ハッピーですx3 ロンリーですx3」 566 2000年

$
0
0
小室哲哉のテレビ番組「コムロ式」発のユニット566のデビューシングル。プロデュースはもちろん小室哲哉。

読みは「ごーろくろく」。メンバーはお笑いタレント、ミュージシャン含む5名(卓、昌平、一歩、YOSH、モンゴル)。

①ハッピーですx3 ロンリーですx3
作詞:小室みつ子、補作詞:卓・昌平・一歩・YOSH・モンゴル、作曲・編曲:小室哲哉
オリジナルはTM NETWORK「Happiness×3 Loneliness×3」(1999)。TMが12月発売で約1か月後の2000年1月26日にこの566によるカヴァー(替え歌)がリリースされた。オケは共通?打ち込みのリズムにフラメンコギターが絡むラテンテイストのアレンジ。イントロのWOW WOWは宇都宮隆ぽく聴こえるが違うのかな。スペイン語の語りもオリジナルと同じようだし。サビの「Happiness×3 Loneliness×3」を「ハッピーですx3 ロンリーですx3」と力いっぱい合唱する566の皆さん。サビ以外の歌詞以外はオリジナルとはまったく違うので補作詞とは言ってもほとんど新たに566の5人が書いているようだ。とくにお笑いに寄せるわけでもなく「みんなそんなに強くない さみしいときってあるじゃない」などと等身大の悩みを綴った歌詞はどうしたらいいんだ。結局タイトルのインパクトが最大という出オチ曲。

②マジドジ ~西口で逢いましょう~
作詞:卓・昌平・一歩・YOSH・モンゴル、作曲・編曲:小室哲哉
こっちはオリジナルなのだろうか。どこかで聴いたような気がするコムロ印のキャッチーなサビが耳に残る。「マジマジマジマジマジマジマジでー いざコンパ ドドンパ ルンバ サンバ フィーバー 女にボンバー」の部分のはまり具合が気持ちいい。サビ以外はほぼラップなのだが。お笑い系メンバーが主導権を握ったと思われるふざけた歌詞がコムロメロディの本質=脳天気さをあぶり出す。スカスカ薄口アレンジが素人歌唱と相まって妙に切ないのだ。コムロのユーモア感覚なのか、時間がなくて566に投げたらこんなになっちゃったのか。TMとかtrfとかGLOBEとか小室哲哉の大マジで取り組んだ作品にはそれほど惹かれないのだが、何度か聴くうち隙だらけのこの作品の魅力に抗えなくなってきた。いいじゃん、このやる気のなさ。

定価816円、中古で52円。
メンバー5人のイラスト。右下のカメに「タートルすぐる」とあるのはイラストレーターのサインかな。

「君の夢に飛びたい」 中村由真 1988年

$
0
0
中村由真の5thシングル。

今年は短冊シングル30周年。日本の8㎝の誕生日2月21日に向けてぼんやり盛り上がっていきたい。

①君の夢に飛びたい 東映映画「スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲」挿入歌
作詞:吉元由美、作曲:岸正之、編曲:瀬尾一三
チェッカーズみたいなサックスのイントロ。由真の上ずり気味の声にけたたましいシンセ。伸びやかなサビのメロディに救われる。アウトロのサックス~ギターソロは詰め込みすぎ。スケバン刑事のダークな世界観とどう折り合いをつけたのか分からないが、内容は爽やか青春アイドル歌謡。
もちろん映画の主題歌は浅香唯で「Believe Again」。挿入歌もう一曲は大西結花「ミモザの奇蹟」(これはCD化されなかったのかな)。

②Endless Love
作詞:井上輝彦、作曲:織田裕一郎、編曲:瀬尾一三
こちらはダンサブルなサウンドにちょっと陰りのある由真の声。欧州的憂鬱を感じさせる平板なA-Bメロがいい。急に切々としちゃうサビも悪くないのだが、終盤のとってつけたような転調はいかんな。

定価1000円、中古で100円.
フォーライフ10KD-2。
(ちなみに10KD-1は伊藤かずえ「星屑のイノセンス」)

このシングルは8㎝CDのみでリリースされ、当時は普通だったアナログ7インチ&カセットテープでのリリースがなかった。

1988年2月21日に日本の初の8cmCDとして発売されたタイトルのうち、新譜はごくわずか。この「君の夢に飛びたい」以外にあるのか調査中。ほとんどが既にアナログでリリースされた盤を8㎝化(再発)したものだった。このため短冊の上半分はアナログジャケを縮小したもの、下半分は文字枠(タイトル、アーティスト名など)というデザインが大多数を占めた。その中でこのジャケは画期的!90年代以降は当たり前になった縦長の短冊全体を使ったデザインの先駆けとなった。

右腕を不自然に挙げたポーズも短冊時代の到来を祝福するようじゃないか。

関連中村由真
One Summer Lonely
7th 岸正之作曲

「TOY BOY」 SINITTA 1987年、KAYOCO 1988年

$
0
0
1988年に2月にリリースされた8㎝のオリジナル&カヴァーペア。

左、オリジナル。

シニータ1987年のヒット。PRODUCED BY STOCK-AITKEN-WATERMAN

①TOY BOY (EXTENDED HIP JOINT MIX) 6:55
②TOY BOY (INSTRUMENTAL) 4:58
(STOCK-AITKEN-WATERMAN)
明るく脳天気ないつものSAWプロダクション。こんなチャラいのが売れていいんだろうか?もうちょっと深みとか渋みとかねえ…と当時思っていたが今ならノスタルジー。「Monday, Tuesday, Wednesday...」と中坊でも聴き取れる曜日並べサビが激キャッチー。
①は12インチヴァージョンと思われるが、Wikiのトラックリストには載ってなかった。ところで股関節ミックスって?
②のインストはオリジナル7インチのB面だった。ちなみに7インチのA面(シングルミックス)は3分25秒なのでインストのほうが1分半長い。

定価1000円、中古で300円。
1988年2月21日ビクターから発売。日本の8㎝CDの誕生日であるこの日にリリースされた洋楽はたぶん5タイトルのみ。


シニータ盤の3日後、2月24日に8㎝リリースされたKAYOCOのデビュー曲。アナログは1月21日発売。

①TOY BOY フジテレビ系ドラマ「ときめきざかり」主題歌
日本語詞:森田由美、編曲:幾見雅博
KAYOCOのパンチの効いた歌唱が活かされた日本語カヴァー。声のサンプリング乱れうちも時代を感じさせてやっぱりノスタルジー。曜日並べサビは英語のままで残念!ユーロビートの日本語カヴァーってどれももの哀しさを感じるのはなぜなのだろう。

②カラオケ

定価1000円、中古で52円。
なんだこのやる気のないデザインは。でもヒットしたみたいだからいいか。
テイチクのBAIDISレーベルから。

どちらも再発とはいえ、8㎝シングルの最初期にオリジナルと日本語カヴァーを揃えた歴史的意義のある2枚。

1988年2月21日8㎝CDファーストラインナップ

$
0
0
おめでとう、30歳。

今日、2月21日は日本における8㎝CDの誕生日。今年は記念すべき30周年!

1988年2月21日日曜日、レコード屋さんの棚に並んだのはどんな8㎝CDたちだったのか?そのラインナップを再現してみよう。


最大勢力はバップだった。VAPは日本の8㎝シングルの規格決定に深くかかわっていたと思われ、コンパクト化の特許申請を行っていたりする。なんとVAPだけで29枚!すべて再発。

VAP
20001-10「青春のいじわる」菊池桃子
20002-10「SUMMER EYES」
20003-10「雪にかいたLOVE LETTER」
20004-10「卒業-GRADUATION-」
20005-10「BOYのテーマ」
20006-10「もう逢えないかもしれない」
20007-10「Broken Sunset」
20008-10「夏色片想い」
20009-10「Say Yes!」
20010-10「アイドルを探せ」
20011-10「Nile in Blue」
20012-10「ガラスの草原」

20013-10「さよならのオーシャン」杉山清貴★
20014-10「最後のHoly Night」
20015-10「水の中のAnswer」
20016-10「風のLONELY WAY」

20017-10「君は1000%」1986オメガトライブ
20018-10「Super Chance」
20019-10「Cosmic Love」
20020-10「Miss Lonely Eyes」
20021-10「Stay girl Stay pure」

20022-10「SUMMER SUSPICION」杉山清貴&オメガトライブ
20023-10「ASPHALT LADY」
20024-10「君のハートはマリンブルー」
20025-10「RIVERSIDE HOTEL」
20026-10「ふたりの夏物語」
20027-10「サイレンスがいっぱい」
20028-10「ガラスのPALM TREE」

20029-10「Strangers Dream」ジャッキーリン&パラビオン


ビクター筆頭はもちろん桑田佳祐。麻田華子はこのシングルでデビューした新人。8㎝CDの誕生日=デビュー日というおめでたいシンガー。「さいざんす・マンボ」も新譜(1953年作品のリミックス)。洋楽部門合わせて10枚。

VICTOR
VDRS1001「悲しい気持ち」桑田佳祐★
VDRS1002「NO SIDE ACTION」UP-BEAT
VDRS1003「ストレンジャーtonight」荻野目洋子
VDRS1004「反逆のヒーロー」長山洋子

VDRS1006「好き♡嫌い」麻田華子
VDRS1007「挽歌の街から」森進一
VDRS1008「さいざんす・マンボ」トニー谷★

VICTOR洋楽部門
VDPS1001「SHOW ME」THE COVER GIRLS
VDPS1002「THE FINAL COUNTDOWN」EUROPE
VDPS1003「TOY BOY」SINITTA


コロムビアはメジャーなアイドルとシンガーと俳優の中に原みどりが紛れ込んでいるのが味。洋楽部門はPiLとニューオーダー!計10枚。

COLUMBIA
10CA-8001「タンポポの草原」島田奈美★
10CA-8002「初恋に気づいて」後藤久美子
10CA-8003「MELODY-from Liverpool」山下久美子
10CA-8004「さよならが言えなくて…」中村雅俊
10CA-8005「It's All Right」仲村トオル
10CA-8006「元気ですか!?」富田靖子★
10CA-8007「ラブ・ストーリーを君に」財津和夫★
10CA-8008「too young」原みどり

COLUMBIA洋楽部門
10CY-8009「The Body」PiL
10CY-8010「Touched By The Hand Of God」NEW ORDER


メルダック6枚。ブルーハーツだけじゃないんだぜ。RIKACO、メルダックだったのか!

meldac
10MD-1「CRYING YOUTH」篠原太郎
10MD-2「孤独の叫び」ジョニー吉長
10MD-3「風に吹かれて」渡辺直樹
10MD-4「JIN JIN JIN」村上里佳子
10MD-5「リンダリンダ」THE BLUE HEARTS★
10MD-6「キスしてほしい」THE BLUE HEARTS


ポニーキャニオン5枚。唯一の新譜「東京・Lovers Map」は元C-C-B関口誠人のソロデビュー作。新人ではないものの8㎝の誕生日にソロキャリアをスタートさせたわけだ。

PONY CANYON
S10A0001「悲しみはBEATに変えて」尾崎亜美
S10A0002「TINIGHT!」BaBe★
S10A0003「ついて行けない -がんばれボーイフレンド-」ゆうゆ
S10A0004「恋人はワイン色」チャゲ&飛鳥

S10A0007「東京・Lovers Map」関口誠人


フォーライフは4枚。中村由真「君の夢に飛びたい」は8㎝CDオンリーでリリースされた(アナログ、カセットなし)ファーストラインナップ中おそらく唯一の作品。

FOR LIFE
10KD-1「星屑のイノセンス」伊藤かずえ
10KD-2「君の夢に飛びたい」中村由真★

10KD-5「ガラスのバレイ」江口洋介
10KD-6「眠れぬ夜を過ぎて」野崎沙穂


NECアベニュー3枚。八神純子以外の2枚は謎。

NEC AVENUE
N10C-1「ストロベリー・ペインの夏」J trips
N10C-2「FOXY GIRL」CAPTAIN GEORGE WITH NIPPER ZIPPER
N10C-3「WORKING WOMAN」八神純子


ハミングバードは1枚で勝負!1か月前のシングルの再発とはいえ、スケバン刑事でトップアイドルに登りつめた浅香唯だもの、このリストの中で最も売れた8㎝だと言われても驚かない(実際は知らない)。

HUMMING BIRD
10HD-1「Beleive Again」浅香唯★

VAP29+ビクター10+コロムビア10+メルダック6+ポニーキャニオン5+フォーライフ4+NECアベニュー3+ハミングバード1
=68タイトル確認できた。

まだ抜けはあるかな?他にご存知の方、教えてください。

写真は手持ちから10枚比較的状態のいいものを並べた(★マーク)。

30年前のレコード屋にこの短冊たちが並んでる写真があったりしたら感動するだろうなぁ…




「RomanEsque-HeartAche」 PERSONZ 1988年

$
0
0
1988年2月21日に始まった日本の8㎝CDシングルの歴史を振り返る。

22日と23日は8㎝リリースはなかった。

21日に68タイトル出たから24日は同着69位の8㎝たち。

少ないのでリストアップしてしまう。

テイチク

TEICHIKU
10CH-1 「北の旅人」石原裕次郎
10CH-2 「ロンリーナイト・ロンリーウェイ」石原裕次郎
10CH-3 「素直になれなくて」五十嵐いづみ
10CH-4 「if」安永亜衣
10CH-5 「君よ綺麗になれ」日浦孝則

BAIDIS
10CH-6 「TOY BOY」KAYOCO
10CH-7 「RomanEsque-HeartAche」PERSONZ

アポロン
BY101 「風のエオリア」徳永英明

テイチクの7枚と徳永1枚で計8タイトルのみ。

では、パーソンズの1stシングル。

デビューアルバム『PERSONZ』が1987年リリースなので新人ではないが、シングルはこれが初。

同タイトルの3曲入りアナログ12インチミニアルバム(どうもシングル扱いではないらしい)が2月21日にリリースされ、その3日後に2曲入りの8㎝CD(こっちはシングル)が出たという少々ややこしい話。

①RomanEsque-HeartAche
作詞:JILL、作曲:本田毅、編曲:PERSONZ
イントロなしで切り込んでくるJILLの声でつかみはOK。キラキラしたギターの音色がニューウェーブ。ちょっと初期JAPANに近いグラマラスな妖しさがある。

②Welcome To This Time
作詞:JILL、曲:藤田勉、編曲:PERSONZ
パーソンズと言えば歌謡ロック的な「DEAR FRIENDS」のイメージしかなかったが、初期は結構ニューウェーブ色強かったんだな。ヴォーカルの雰囲気がだいぶ違うけど、ゼルダとかナーヴ・カッツェを思わせる80'sインディーズの匂いあり。

定価1000円、中古で52円。
JILLさんの女優ライト、ちょっととばしすぎ?鼻消えてるし。


1988年2月25日の8㎝CD

$
0
0
1988年2月21日に始まった日本の8㎝シングルの歴史。

ちょっと出遅れた盤たちを振り返る。

リスト化はもういいか(面倒になった)。

画像にあげた10枚をざっくり紹介。すべて1988年2月25日発売。


「雪椿」小林幸子 ワーナー 10SL-101
オリジナルシングル(アナログ&カセット)は1987年6月25日リリース。ワーナー再発8㎝の一枚。ちなみに101なのにトップナンバーではなく、10SL-100 中森明菜「AL-MAUJI(アルマージ)」も2月25日発売。

「GET SMILE」森高千里 ワーナー 10SL-2
森高の3rdシングルは、2月25日発売の新譜。これは消費税導入後のセカンドプレス。ジャケには(横の「乾杯」にはない)ミシン目あり。
ちなみに10SL-1は小林幸子「恋の曼珠沙華」。

「乾杯-NEW RECORDING VERSION-」長渕剛 東芝EMI CT10-2001
2月5日発売のアナログ&カセットシングルを20日後に8㎝化。これも消費税表示があるのでセカンドプレス。今回の10枚中、唯一ジャケにミシン目がない。てことはサードプレスかも?(消費税表示ありでミシン目ありがセカンドとして)

「鏡の中のアクトレス」中原めいこ 東芝EMI CT10-2002
長渕と連番。1月25日発売のシングルの8㎝化。

SWEET DREAMS」松任谷由実 東芝EMI CT10-2003
さらに連番。オリジナルは1987年11月5日リリース。なぜかこの8㎝再発はアルバムミックスを採用。


「ほらね、春が来た」うしろ髪ひかれ隊 ポニーキャニオン S10A0005
2月21日にも5タイトルの8㎝をリリースしたポニキャンの8㎝第二弾。おニャン子内ユニットの4thを8㎝新譜でリリース。

「炎のエスカルゴ」とんねるず ポニーキャニオン S10A0006
連番のこちらも新譜。とんねるずとおニャン子。ポニキャンの売れ筋が新譜を揃えた。
S10A0001~4と7は2月21日。8~10は3月発売だが、11の中島みゆき「仮面」は2月26日。
1988年2月21日、25日、26日と3日とも8㎝CDをリリースしたのはポニキャンだけかな?

「IN YOUR EYES」森川由加里 ファンハウス 10FD-3003
3001はオフコース「君住む街へ」3002は横山輝一「PRESSURE」3004はS.E.N.S.「海神」でこの4枚がファンハウス邦楽部門の8㎝ファーストラインナップであった。

スキヤキ」マリーナ・ショウ ファンハウス 10HD-3002
"SUKIYAKI" Marlena Shaw
前後の番号が検索してもひっかからない。2月25日のファンハウス洋楽部門はこの1枚だけ?

いとしのレイラ」エリック・クラプトン RSO P10W 30001
"LAYLA" DEREK AND THE DOMINOS
アーティスト名まで日本独自の解釈が入ってしまった一枚。ちなみに30002はビージーズで5月リリース。


上記のとおり、長渕剛「乾杯」を除いてジャケの中央を横切るミシン目が入っている(「乾杯」も初期ヴァージョンはミシン目があったはず)。これは初期短冊が「ミシン目から下を切り取ってコンパクト化する」という乱暴なシステムを採用していたから。実際に切り取られてしまうとほぼ捨てられるか失われるかなので、推奨に従わず切り取られなかったジャケは貴重。90年代に入るとコンパクト化が流行らなくなり、ミシン目は廃れていくのだった。

「空気吸うだけ」 高橋幸宏 1991年

$
0
0
高橋幸宏の12thシングル。

①元気ならうれしいね AJINOMOTOちゃんと、ちゃんと。キャンペーンCFソング
作詞:森雪之丞・高橋幸宏、作曲:高橋幸宏
徳武弘文(G)、吉川忠英(AG)のギタープレイが冴える優しいポップス。ドラムは打ち込み。シングル曲としてはやや地味な印象だな。アルバム『Life Time, Happy Time』(1992)に収録された。

②空気吸うだけ[LIVE VERSION]
作詞:森雪之丞・高橋幸宏、作曲:高橋幸宏・鈴木慶一
1991年4月29日渋谷ON AIRでのライブ録音。オリジナルはアルバム『A Day In The Next Life』(1991)収録曲。同アルバムからのシングル「X'mas day in the next life/神を忘れて、祝へよX'mas time」の2曲は作詞:鈴木慶一、作曲:高橋幸宏と分業ビートニクスだったが、この曲はThe Beatniksふたりで作曲。軽快な曲調+厭世的かつ鬱気味の歌詞はユキヒロの真骨頂!鐘の音のせいでクリスマスムードを感じるアレンジで。スタジオ盤ではユキヒロひとりで歌っていたサビは、ライブではコーラスとの掛け合い。コーラス隊(B-Vox)としてクレジットされているのはSteve Jansen、小原礼、吉川忠英、矢口博康、KYON(BO GUNBOS)、そして鈴木慶一。徳武弘文はギターに専念していたようだ。
この日のライブはアルバム『A NIGHT IN THE NEXT LIFE』としてリリースされたが、この曲はアルバム未収録。…だったのだが2009年の2枚組デラックスエディション『A Night in The Next Life -Perfect Premium Discs-』に収録された。

定価930円、中古で100円。
ご覧のとおりの犬ジャケ。

裏も犬。


「今宵の月のように」 エレファントカシマシ 1997年

$
0
0
1月の恒例企画、昨年末の第86回NHK紅白歌合戦をふりかえる。

セットリストはWiki参照。

前半はぼんやり鑑賞。
おっと思ったのは島津亜矢「The Rose」。英語で歌われていたのだが、字幕に出てきた日本語詞は高畑勲によるもの。映画「おもひでぽろぽろ」の主題歌として都はるみが歌った「愛は花、君はその種子(THE ROSEより)」の歌詞をそのまま使用していた。

五木ひろしのリズムのよさに今回もうなる。「夜空」最高だった。トリでよかったんでは?

椎名林檎とトータス松本「目抜き通り」
ドラマ「カルテット」のその後をイメージして作ったと林檎さんの話。松たか子と高橋一生はあの場にいたんだから、満島ひかりの代わりに三浦大知(?)、松田龍平の代わりに椎名林檎(??)で「おとなの掟」とのメドレーでもよかったのに!

X JAPAN「ENDLESS RAIN~紅」
いずれも1989年の8㎝ソングメドレー。曲前のしゃべりでYOSHIKIがぼそっと「洗脳星…」とつぶやいたのにギョッとしたが、ちょっと調べたら「洗脳星から帰ってきたTOSHI」というのは彼らの持ちネタのひとつになっていることを知る。


エレファントカシマシの15thシングル。

①今宵の月のように
作詞・作曲:宮本浩次、編曲:宮本浩次・佐久間正英
イントロなしでいきなり「くだらねえと」と吐き捨てるような宮本の声のインパクト。素朴なメロディにのせて歌われる抽象的な歌詞。やさぐれているようで前向きな内容なのもJ-POP標準。過去のキャリアの反動か分かりやすさを推し進めていったピークに位置する作品。TVドラマタイアップもありバンド最大のヒットシングルとなった。
紅白のステージでこの曲が歌われた。それギター持ってる意味あったのか?という相変わらずの挙動不審な宮本の動きに目が離せなくなった。

②赤い薔薇
作詞・作曲・編曲:宮本浩次
こっちのほうが名曲じゃね?

どちらも宮本の無頼な歌声が活きる、放浪ムードあふれる2曲。

③①のカラオケ

定価1020円、中古で108円。
前かがみの姿勢も髪型も変わってなかった。


2018年9月に引退するので今回がラスト紅白になる安室奈美恵。彼女の歴史を振り返るVTRで冒頭に流れたのは「ミスターU.S.A.」だったのでちょっと興奮。スーパーモンキーズは封印されているのかと思ってた。

高橋真梨子「for you…」
氷川きよし「きよしのズンドコ節
石川さゆり「津軽海峡・冬景色」

このあたりは安定の8㎝ネタ。とはいえ「津軽海峡・冬景色」は1977年、「for you…」は1982年、「ズンドコ節」はカヴァー。ちょっとルーティンに入りすぎてる感あり(石川さゆりに限らず)。
Xは短冊シングルだけど80年代。90年代からはエレカシだけだったんだな。

大トリがゆず。これはいろんな意味でおおきな決断だったのではなかろうか。「栄光の架橋」って2004年なのか…

流行りの芸人さんが分からないし、裏トークも盛り上がりに欠けた。もう少し新鮮味が欲しいところ。

「TENNYO」 小柳ルミ子 1988年

$
0
0
小柳ルミ子の45thシングル。

①LEATHERY
作詞:湯川れい子、作曲:Mieko、編曲:中村哲
ミドルテンポの80'sライトファンク。歌詞はLEATHERY=「皮の感触」をモチーフにしたエロス世界。声を張るサビよりも、漂うようなAメロでのルミ子の妖しさが光る。

②TENNYO
作詞:湯川れい子、作曲:葛口雅行、編曲:中村哲
英語の女声コーラスが入るイントロからダサファンクの香り。打ち込みのドラム、ベキベキのベースそしてチャラいシンセ。「さかうらみ 後ろから プライド切られても アリガトね 背中まで 敏感になれるわ」天女/ブラックスワンのイメージが交錯し、恋多き女の内面を描き出す。①より濃い目のファンキーサウンド+ルミ子の余裕綽々の歌いっぷりでトータルの印象はバリバリの昭和歌謡。ラ・ム―とは別の方向性でジャパニーズ・ファンクの正解を出している。

定価1000円、中古で580円。
ワイルドなカーリーヘアで迫るルミ子。

これもMEG-CD化されてた。

「ハッピーですx3 ロンリーですx3」 566 2000年

$
0
0
小室哲哉のテレビ番組「コムロ式」発のユニット566のデビューシングル。プロデュースはもちろん小室哲哉。

読みは「ごーろくろく」。メンバーはお笑いタレント、ミュージシャン含む5名(卓、昌平、一歩、YOSH、モンゴル)。

①ハッピーですx3 ロンリーですx3
作詞:小室みつ子、補作詞:卓・昌平・一歩・YOSH・モンゴル、作曲・編曲:小室哲哉
オリジナルはTM NETWORK「Happiness×3 Loneliness×3」(1999)。TMが12月発売で約1か月後の2000年1月26日にこの566によるカヴァー(替え歌)がリリースされた。オケは共通?打ち込みのリズムにフラメンコギターが絡むラテンテイストのアレンジ。イントロのWOW WOWは宇都宮隆ぽく聴こえるが違うのかな。スペイン語の語りもオリジナルと同じようだし。サビの「Happiness×3 Loneliness×3」を「ハッピーですx3 ロンリーですx3」と力いっぱい合唱する566の皆さん。サビ以外の歌詞以外はオリジナルとはまったく違うので補作詞とは言ってもほとんど新たに566の5人が書いているようだ。とくにお笑いに寄せるわけでもなく「みんなそんなに強くない さみしいときってあるじゃない」などと等身大の悩みを綴った歌詞はどうしたらいいんだ。結局タイトルのインパクトが最大という出オチ曲。

②マジドジ ~西口で逢いましょう~
作詞:卓・昌平・一歩・YOSH・モンゴル、作曲・編曲:小室哲哉
こっちはオリジナルなのだろうか。どこかで聴いたような気がするコムロ印のキャッチーなサビが耳に残る。「マジマジマジマジマジマジマジでー いざコンパ ドドンパ ルンバ サンバ フィーバー 女にボンバー」の部分のはまり具合が気持ちいい。サビ以外はほぼラップなのだが。お笑い系メンバーが主導権を握ったと思われるふざけた歌詞がコムロメロディの本質=脳天気さをあぶり出す。スカスカ薄口アレンジが素人歌唱と相まって妙に切ないのだ。コムロのユーモア感覚なのか、時間がなくて566に投げたらこんなになっちゃったのか。TMとかtrfとかGLOBEとか小室哲哉の大マジで取り組んだ作品にはそれほど惹かれないのだが、何度か聴くうち隙だらけのこの作品の魅力に抗えなくなってきた。いいじゃん、このやる気のなさ。

定価816円、中古で52円。
メンバー5人のイラスト。右下のカメに「タートルすぐる」とあるのはイラストレーターのサインかな。

「君の夢に飛びたい」 中村由真 1988年

$
0
0
中村由真の5thシングル。

今年は短冊シングル30周年。日本の8㎝の誕生日2月21日に向けてぼんやり盛り上がっていきたい。

①君の夢に飛びたい 東映映画「スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲」挿入歌
作詞:吉元由美、作曲:岸正之、編曲:瀬尾一三
チェッカーズみたいなサックスのイントロ。由真の上ずり気味の声にけたたましいシンセ。伸びやかなサビのメロディに救われる。アウトロのサックス~ギターソロは詰め込みすぎ。スケバン刑事のダークな世界観とどう折り合いをつけたのか分からないが、内容は爽やか青春アイドル歌謡。
もちろん映画の主題歌は浅香唯で「Believe Again」。挿入歌もう一曲は大西結花「ミモザの奇蹟」(これはCD化されなかったのかな)。

②Endless Love
作詞:井上輝彦、作曲:織田裕一郎、編曲:瀬尾一三
こちらはダンサブルなサウンドにちょっと陰りのある由真の声。欧州的憂鬱を感じさせる平板なA-Bメロがいい。急に切々としちゃうサビも悪くないのだが、終盤のとってつけたような転調はいかんな。

定価1000円、中古で100円.
フォーライフ10KD-2。
(ちなみに10KD-1は伊藤かずえ「星屑のイノセンス」)

このシングルは8㎝CDのみでリリースされ、当時は普通だったアナログ7インチ&カセットテープでのリリースがなかった。

1988年2月21日に日本の初の8cmCDとして発売されたタイトルのうち、新譜はごくわずか。この「君の夢に飛びたい」以外にあるのか調査中。ほとんどが既にアナログでリリースされた盤を8㎝化(再発)したものだった。このため短冊の上半分はアナログジャケを縮小したもの、下半分は文字枠(タイトル、アーティスト名など)というデザインが大多数を占めた。その中でこのジャケは画期的!90年代以降は当たり前になった縦長の短冊全体を使ったデザインの先駆けとなった。

右腕を不自然に挙げたポーズも短冊時代の到来を祝福するようじゃないか。

関連中村由真
One Summer Lonely
7th 岸正之作曲

「TOY BOY」 SINITTA 1987年、KAYOCO 1988年

$
0
0
1988年に2月にリリースされた8㎝のオリジナル&カヴァーペア。

左、オリジナル。

シニータ1987年のヒット。PRODUCED BY STOCK-AITKEN-WATERMAN

①TOY BOY (EXTENDED HIP JOINT MIX) 6:55
②TOY BOY (INSTRUMENTAL) 4:58
(STOCK-AITKEN-WATERMAN)
明るく脳天気ないつものSAWプロダクション。こんなチャラいのが売れていいんだろうか?もうちょっと深みとか渋みとかねえ…と当時思っていたが今ならノスタルジー。「Monday, Tuesday, Wednesday...」と中坊でも聴き取れる曜日並べサビが激キャッチー。
①は12インチヴァージョンと思われるが、Wikiのトラックリストには載ってなかった。ところで股関節ミックスって?
②のインストはオリジナル7インチのB面だった。ちなみに7インチのA面(シングルミックス)は3分25秒なのでインストのほうが1分半長い。

定価1000円、中古で300円。
1988年2月21日ビクターから発売。日本の8㎝CDの誕生日であるこの日にリリースされた洋楽はたぶん5タイトルのみ。


シニータ盤の3日後、2月24日に8㎝リリースされたKAYOCOのデビュー曲。アナログは1月21日発売。

①TOY BOY フジテレビ系ドラマ「ときめきざかり」主題歌
日本語詞:森田由美、編曲:幾見雅博
KAYOCOのパンチの効いた歌唱が活かされた日本語カヴァー。声のサンプリング乱れうちも時代を感じさせてやっぱりノスタルジー。曜日並べサビは英語のままで残念!ユーロビートの日本語カヴァーってどれももの哀しさを感じるのはなぜなのだろう。

②カラオケ

定価1000円、中古で52円。
なんだこのやる気のないデザインは。でもヒットしたみたいだからいいか。
テイチクのBAIDISレーベルから。

どちらも再発とはいえ、8㎝シングルの最初期にオリジナルと日本語カヴァーを揃えた歴史的意義のある2枚。


1988年2月21日8㎝CDファーストラインナップ

$
0
0
おめでとう、30歳。

今日、2月21日は日本における8㎝CDの誕生日。今年は記念すべき30周年!

1988年2月21日日曜日、レコード屋さんの棚に並んだのはどんな8㎝CDたちだったのか?そのラインナップを再現してみよう。


最大勢力はバップだった。VAPは日本の8㎝シングルの規格決定に深くかかわっていたと思われ、コンパクト化の特許申請を行っていたりする。なんとVAPだけで29枚!すべて再発。

VAP
20001-10「青春のいじわる」菊池桃子
20002-10「SUMMER EYES」
20003-10「雪にかいたLOVE LETTER」
20004-10「卒業-GRADUATION-」
20005-10「BOYのテーマ」
20006-10「もう逢えないかもしれない」
20007-10「Broken Sunset」
20008-10「夏色片想い」
20009-10「Say Yes!」
20010-10「アイドルを探せ」
20011-10「Nile in Blue」
20012-10「ガラスの草原」

20013-10「さよならのオーシャン」杉山清貴★
20014-10「最後のHoly Night」
20015-10「水の中のAnswer」
20016-10「風のLONELY WAY」

20017-10「君は1000%」1986オメガトライブ
20018-10「Super Chance」
20019-10「Cosmic Love」
20020-10「Miss Lonely Eyes」
20021-10「Stay girl Stay pure」

20022-10「SUMMER SUSPICION」杉山清貴&オメガトライブ
20023-10「ASPHALT LADY」
20024-10「君のハートはマリンブルー」
20025-10「RIVERSIDE HOTEL」
20026-10「ふたりの夏物語」
20027-10「サイレンスがいっぱい」
20028-10「ガラスのPALM TREE」

20029-10「Strangers Dream」ジャッキーリン&パラビオン


ビクター筆頭はもちろん桑田佳祐。麻田華子はこのシングルでデビューした新人。8㎝CDの誕生日=デビュー日というおめでたいシンガー。「さいざんす・マンボ」も新譜(1953年作品のリミックス)。洋楽部門合わせて10枚。

VICTOR
VDRS1001「悲しい気持ち」桑田佳祐★
VDRS1002「NO SIDE ACTION」UP-BEAT
VDRS1003「ストレンジャーtonight」荻野目洋子
VDRS1004「反逆のヒーロー」長山洋子

VDRS1006「好き♡嫌い」麻田華子
VDRS1007「挽歌の街から」森進一
VDRS1008「さいざんす・マンボ」トニー谷★

VICTOR洋楽部門
VDPS1001「SHOW ME」THE COVER GIRLS
VDPS1002「THE FINAL COUNTDOWN」EUROPE
VDPS1003「TOY BOY」SINITTA


コロムビアはメジャーなアイドルとシンガーと俳優の中に原みどりが紛れ込んでいるのが味。洋楽部門はPiLとニューオーダー!計10枚。

COLUMBIA
10CA-8001「タンポポの草原」島田奈美★
10CA-8002「初恋に気づいて」後藤久美子
10CA-8003「MELODY-from Liverpool」山下久美子
10CA-8004「さよならが言えなくて…」中村雅俊
10CA-8005「It's All Right」仲村トオル
10CA-8006「元気ですか!?」富田靖子★
10CA-8007「ラブ・ストーリーを君に」財津和夫★
10CA-8008「too young」原みどり

COLUMBIA洋楽部門
10CY-8009「The Body」PiL
10CY-8010「Touched By The Hand Of God」NEW ORDER


メルダック6枚。ブルーハーツだけじゃないんだぜ。RIKACO、メルダックだったのか!

meldac
10MD-1「CRYING YOUTH」篠原太郎
10MD-2「孤独の叫び」ジョニー吉長
10MD-3「風に吹かれて」渡辺直樹
10MD-4「JIN JIN JIN」村上里佳子
10MD-5「リンダリンダ」THE BLUE HEARTS★
10MD-6「キスしてほしい」THE BLUE HEARTS


ポニーキャニオン5枚。唯一の新譜「東京・Lovers Map」は元C-C-B関口誠人のソロデビュー作。新人ではないものの8㎝の誕生日にソロキャリアをスタートさせたわけだ。

PONY CANYON
S10A0001「悲しみはBEATに変えて」尾崎亜美
S10A0002「TONIGHT!」BaBe★
S10A0003「ついて行けない -がんばれボーイフレンド-」ゆうゆ
S10A0004「恋人はワイン色」チャゲ&飛鳥

S10A0007「東京・Lovers Map」関口誠人


フォーライフは4枚。中村由真「君の夢に飛びたい」は8㎝CDオンリーでリリースされた(アナログ、カセットなし)ファーストラインナップ中おそらく唯一の作品。

FOR LIFE
10KD-1「星屑のイノセンス」伊藤かずえ
10KD-2「君の夢に飛びたい」中村由真★

10KD-5「ガラスのバレイ」江口洋介
10KD-6「眠れぬ夜を過ぎて」野崎沙穂


NECアベニュー3枚。八神純子以外の2枚は謎。

NEC AVENUE
N10C-1「ストロベリー・ペインの夏」J trips
N10C-2「FOXY GIRL」CAPTAIN GEORGE WITH NIPPER ZIPPER
N10C-3「WORKING WOMAN」八神純子


ハミングバードは1枚で勝負!1か月前のシングルの再発とはいえ、スケバン刑事でトップアイドルに登りつめた浅香唯だもの、このリストの中で最も売れた8㎝だと言われても驚かない(実際は知らない)。

HUMMING BIRD
10HD-1「Beleive Again」浅香唯★

VAP29+ビクター10+コロムビア10+メルダック6+ポニーキャニオン5+フォーライフ4+NECアベニュー3+ハミングバード1
=68タイトル確認できた。

まだ抜けはあるかな?他にご存知の方、教えてください。

写真は手持ちから10枚比較的状態のいいものを並べた(★マーク)。

30年前のレコード屋にこの短冊たちが並んでる写真があったりしたら感動するだろうなぁ…




「RomanEsque-HeartAche」 PERSONZ 1988年

$
0
0
1988年2月21日に始まった日本の8㎝CDシングルの歴史を振り返る。

22日と23日は8㎝リリースはなかった。

21日に68タイトル出たから24日は同着69位の8㎝たち。

少ないのでリストアップしてしまう。

テイチク

TEICHIKU
10CH-1 「北の旅人」石原裕次郎
10CH-2 「ロンリーナイト・ロンリーウェイ」石原裕次郎
10CH-3 「素直になれなくて」五十嵐いづみ
10CH-4 「if」安永亜衣
10CH-5 「君よ綺麗になれ」日浦孝則

BAIDIS
10CH-6 「TOY BOY」KAYOCO
10CH-7 「RomanEsque-HeartAche」PERSONZ

アポロン
BY101 「風のエオリア」徳永英明

テイチクの7枚と徳永1枚で計8タイトルのみ。

では、パーソンズの1stシングル。

デビューアルバム『PERSONZ』が1987年リリースなので新人ではないが、シングルはこれが初。

同タイトルの3曲入りアナログ12インチミニアルバム(どうもシングル扱いではないらしい)が2月21日にリリースされ、その3日後に2曲入りの8㎝CD(こっちはシングル)が出たという少々ややこしい話。

①RomanEsque-HeartAche
作詞:JILL、作曲:本田毅、編曲:PERSONZ
イントロなしで切り込んでくるJILLの声でつかみはOK。キラキラしたギターの音色がニューウェーブ。ちょっと初期JAPANに近いグラマラスな妖しさがある。

②Welcome To This Time
作詞:JILL、曲:藤田勉、編曲:PERSONZ
パーソンズと言えば歌謡ロック的な「DEAR FRIENDS」のイメージしかなかったが、初期は結構ニューウェーブ色強かったんだな。ヴォーカルの雰囲気がだいぶ違うけど、ゼルダとかナーヴ・カッツェを思わせる80'sインディーズの匂いあり。

定価1000円、中古で52円。
JILLさんの女優ライト、ちょっととばしすぎ?鼻消えてるし。

1988年2月25日の8㎝CD

$
0
0
1988年2月21日に始まった日本の8㎝シングルの歴史。

ちょっと出遅れた盤たちを振り返る。

リスト化はもういいか(面倒になった)。

画像にあげた10枚をざっくり紹介。すべて1988年2月25日発売。


「雪椿」小林幸子 ワーナー 10SL-101
オリジナルシングル(アナログ&カセット)は1987年6月25日リリース。ワーナー再発8㎝の一枚。ちなみに101なのにトップナンバーではなく、10SL-100 中森明菜「AL-MAUJI(アルマージ)」も2月25日発売。

「GET SMILE」森高千里 ワーナー 10SL-2
森高の3rdシングルは、2月25日発売の新譜。これは消費税導入後のセカンドプレス。ジャケには(横の「乾杯」にはない)ミシン目あり。
ちなみに10SL-1は小林幸子「恋の曼珠沙華」。

「乾杯-NEW RECORDING VERSION-」長渕剛 東芝EMI CT10-2001
2月5日発売のアナログ&カセットシングルを20日後に8㎝化。これも消費税表示があるのでセカンドプレス。今回の10枚中、唯一ジャケにミシン目がない。てことはサードプレスかも?(消費税表示ありでミシン目ありがセカンドとして)

「鏡の中のアクトレス」中原めいこ 東芝EMI CT10-2002
長渕と連番。1月25日発売のシングルの8㎝化。

SWEET DREAMS」松任谷由実 東芝EMI CT10-2003
さらに連番。オリジナルは1987年11月5日リリース。なぜかこの8㎝再発はアルバムミックスを採用。


「ほらね、春が来た」うしろ髪ひかれ隊 ポニーキャニオン S10A0005
2月21日にも5タイトルの8㎝をリリースしたポニキャンの8㎝第二弾。おニャン子内ユニットの4thを8㎝新譜でリリース。

「炎のエスカルゴ」とんねるず ポニーキャニオン S10A0006
連番のこちらも新譜。とんねるずとおニャン子。ポニキャンの売れ筋が新譜を揃えた。
S10A0001~4と7は2月21日。8~10は3月発売だが、11の中島みゆき「仮面」は2月26日。
1988年2月21日、25日、26日と3日とも8㎝CDをリリースしたのはポニキャンだけかな?

「IN YOUR EYES」森川由加里 ファンハウス 10FD-3003
3001はオフコース「君住む街へ」3002は横山輝一「PRESSURE」3004はS.E.N.S.「海神」でこの4枚がファンハウス邦楽部門の8㎝ファーストラインナップであった。

スキヤキ」マリーナ・ショウ ファンハウス 10HD-3002
"SUKIYAKI" Marlena Shaw
前後の番号が検索してもひっかからない。2月25日のファンハウス洋楽部門はこの1枚だけ?

いとしのレイラ」エリック・クラプトン RSO P10W 30001
"LAYLA" DEREK AND THE DOMINOS
アーティスト名まで日本独自の解釈が入ってしまった一枚。ちなみに30002はビージーズで5月リリース。


上記のとおり、長渕剛「乾杯」を除いてジャケの中央を横切るミシン目が入っている(「乾杯」も初期ヴァージョンはミシン目があったはず)。これは初期短冊が「ミシン目から下を切り取ってコンパクト化する」という乱暴なシステムを採用していたから。実際に切り取られてしまうとほぼ捨てられるか失われるかなので、推奨に従わず切り取られなかったジャケは貴重。90年代に入るとコンパクト化が流行らなくなり、ミシン目は廃れていくのだった。

1988年2月26日CBSソニーの8㎝CD新譜祭り

$
0
0
2月21日がバップの日なら、26日はソニーの日だった。

今回は趣向を変えて、CBSソニーのみの短冊を並べる。

この日CBSソニーからリリースされた8㎝CDは全17タイトル。(★は画像に並べたもの)

10EH 3001「YOU WERE MINE」久保田利伸★
10EH 3002「MOON」REBECCA *FITZBEATレーベル
10EH 3003「19 GROWING UP-ode to my buddy-」PRINCESS PRINCESS★
10EH 3004「FOOLISH GAME」ECHOES
10EH 3005「君が心配」The Pepper Boys
10EH 3006「Walking On The River Side」大神剛
10EH 3007「GOOD LUCK [サヨナラは言わない]」石井明美★

10EH 3009「ほほにかかる涙」野田幹子★
10EH 3010「Bye Bye School Girl」MEGU★

10EH 3011「吐息でネット」南野陽子★
10EH 3012「誘惑88」伊藤美紀★
10EH 3013「今夜はパラダイス」松本典子
10EH 3014「卒業」小沢なつき★
10EH 3015「PSST PSST」シブがき隊★
10EH 3016「ブレード・ランナー」相楽晴子

10EH 3018「両手いっぱいのメモリー」渡辺美奈代★
10EH 3019「シンデレラの憂鬱」川島みき

17枚中微妙に新譜でないのは最後の川島みき。「シンデレラの憂鬱」は2月17日にアナログ先行発売。5~6あたりは調べ切れなかったがおそらく8㎝CD・アナログ7インチ・カセット同時発売だろう。

ちなみに抜けている番号が二つあり、
10EH 3008「プラトニックしましょ」ハイ・ファイ・セットは5月21日発売。
10EH 3017「夢かもしれない」伊藤智恵理は3月5日発売。

さらに10EH 3020はなぜか存在せず、
10EH 3021「愛を灯りに」渥美二郎は3月21日発売。

ざっくり言って3001-3010はアーティスト系、3011~はアイドル系。それぞれのトップが久保田利伸と南野陽子なのは納得できる。レベッカ、プリプリも強力盤ではあったが。どう考えてもセールスのトップは南野陽子(3月にオリコン一位を2週獲得)。3010のMEGUはボーダーラインの位置。川島みきは一桁のほうに入れるべきだったが、アナログ先行もあって最後の番号になったのかな。

画像の10枚中、消費税表示のあるセカンドプレスは南野陽子盤のみ(ミシン目は入っている)。

ひとつのレコード会社から完全な新譜としてのシングルが同時に16タイトルもリリースされるって、なかなかない事件だよな。レコード&CDの歴史を振り返ってもおそらく大記録なのでは?バブル景気を背景に、新しいメディア=8㎝CDに対する期待感とCBSソニーの商魂が起こした奇跡。8㎝誕生からは5日遅れたものの、レコード店的には2月21日を凌ぐインパクトがあったのではないかと想像する。

「青春ノスタルジア」 さよならポニーテール 2018年

$
0
0
さよならポニーテール初の8㎝シングル。

2011年デビューだからシングルという概念がすでにノスタルジー。

シングルどうのこうの以前に最早CD出すこと自体が「なんでわざわざ?」と言われかねない昨今。

8cmCD30周年の今年1月17日リリースのニューシングル。


①青春ノスタルジア
作詞・作曲:324P
8㎝CDという時代錯誤をあえて行う。ノスタルジーがテーマだからのっけから70'sディスコぽいウキウキ系の軽快なリフ。さよポニって、5人のヴォーカリストを含む12人組なんだって。リードヴォーカルの女性(みぃなさん?)はぽやっとしたソフトな歌唱で個性を主張してくるタイプではない。推定30代男子の後ろ向きな心情を、女性が「僕」と歌うことで生々しさを回避する。定番と言えば定番な手法だが「青春 それは今でも 輝いた日々 あの気持ちを取り戻せずに」なんてストレートすぎるフレーズも暑苦しくなくサラッと聴かせてくれて助かる。劣化したビデオテープ風画像処理が施されたPVが強烈にノスタルジア。

②①のカラオケ

③勤労と感謝(324P REMIX)
作詞・作曲:クロネコ
②がカラオケだからこれはボーナストラック扱いかな。3枚組アルバム『円盤ゆ~とぴあ』(2015)収録曲のリミックス。小西康陽からの影響を色濃く感じる。とくにAメロの「東京は夜の7時」感!オリジナルはピアノバックのシンプルなアレンジだったが、このリミックスは打ち込みのビートにエコー深めなサックスが鳴るアーバンサウンド。

定価1296円、定価で購入。
イラストの元ネタは上に並べたSMAP「FLY」(1999)。イラストは黒川ナイス。(特別召喚・神さま)とクレジットされている。よく見ると両端ふたりのポーズはSMAPをそれほどトレースしていない。
Viewing all 624 articles
Browse latest View live