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Channel: 失われたメディア-8cmCDシングルの世界-
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「“us”」 GWINKO 1990年

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GWINKOの3rdシングル。

①"us" CX系"夜のヒットスタジオR&N"エンディング・テーマ
作詞:陣内大蔵、作曲:久保田利伸、編曲:Rodney M. Antoon
1989年に久保田利伸率いるFUNKAHIPS ALL STARSの一員として活動したGWINKO。当時、若者向け夜ヒットの司会を古館伊知郎とともに担当していた。その番組のエンディングテーマを久保田が書き下ろした。コーラスアレンジは久保田利伸&アマゾンズ。曲はもちろんファンキー路線。楽しいショウのエンディングにふさわしく、切なさとキラキラが詰まったナンバー。伸びやかなGWINKOの声と漠然としたポジティブメッセージ。EPO「DOWNTOWN」を思わせる週末夜のワクワク感ある。途中差しはさまれる「You, You, You You You」(歌詞カードにはない)パートでは急に雰囲気が変わってジャネット・ジャクソン「リズムネイション」的な緊迫感のある展開に。PVはダンスは明らかにジャネットからの影響あり、構成はマイケルの「BAD」ぽいダンス対決もの。カジュアルチームとクールチームどちらもリーダーはGWINKO(一人二役)。4分33秒。

②"us"(We all remember "Motown" version)
アレンジは明記されていないけどプロデュースのクレジットに清水信之の名前があるのでアレンジも清水信之かな。コーラスアレンジはアマゾンズ。ギターのジャクソンファイブ感、間奏のハーモニカあたりにモータウンテイストあり。上記の「You, You, You You You」パートがないせいか全体にゆったりした時間が流れている。4分13秒。

定価800円、中古で100円。
ゴムボールの地球をバックに踊る吟子16歳。

アルバム未収録曲。ベスト盤も出そうにないし、レアトラックということになりそう。

関連GWINKO

ソロ「GET ON」傑作2nd

大沢誉志幸らと「Dance To Christmas」Dance To Christmas All Stars

久保田利伸らと「OUR SONG」FUNKAHIPS ALL STARS

「鏡よ、鏡!(I wanna marry you)」 飯島真理 1988年

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飯島真理の8thシングル。

①鏡よ、鏡!(I wanna marry you)
作詞・作曲:飯島真理、編曲:JAMES STUDER
いわゆるモータウンビートでガンガン攻める。昨夜けんかしたあいつに「もうわがまま言わないから」「打ち明けるわ I wanna marry you」と女性から求婚する話。この曲が収録されたアルバム『Miss Lemon』の全アレンジを手掛けたジェームス・スチューダーとその後結婚したことを考えると、リアルな進行形恋愛のドキュメントだったのかも、と考えてしまう。厚めの男性コーラスにも勢いを感じる充実作。間奏のハードロック調ギターソロはミスマッチをあえて狙っている?この曲もエントリーされていた「恋はあせらず」トラック世界大会面白かった!

②パリからのエアメール
作詞・作曲:飯島真理、編曲:JAMES STUDER
ピアノ弾き語りで作ったっぽいバラード。後半ストリングスが厳かなムードで支える。パリに行ってしまった恋人。「変わっていくあなたの事 責められない」って木綿のハンカチーフ国際版。

定価1000円、中古で100円。
ロングヘアにすっきりした麦藁帽。赤黒でシャープにまとめたデザイン。

「GET UP」 早見優 1988年

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早見優の24thシングルにして初の8㎝シングル。

①GET UP コーセー化粧品 夏のキャンペーンソング
作詞:湯川れい子、作曲:葛口雅行、編曲:武部聡志
初期マドンナっぽいパーティーチューン。街の雑踏を切り取ったようなネイティブの英会話が聞こえるイントロから、「Get up up baby!」とちょっとがなり気味に入るヴォーカルは迫力十分。ノリノリのアゲアゲとしか言いようのない、脂ののった歌唱を聴かせるベテランアイドル。歌って踊れて英語もいける。ちょっと隙がなさ過ぎて時代に合わなくなっていた空回り感も、30年たってしまえば無問題。シンセバリバリの王道80'sサウンドも素直にカッコよく聴こえるのだ。
昨年リリースされた藤井隆プロデュースのアルバム『Delicacy of Love』で「GET UP (APOTHEKE dawn on the river mix)」として蘇った!同アルバムに収められた「夏色のナンシー」や「誘惑光線・クラッ!」に比べると知名度が落ちるだけに、藤井隆が本当にやりたかったのは「GET UP」路線なのだろうと想像する。

②CHECKING OUT!!
作詞:Yū、作曲:多々納好夫、編曲:鷺巣詩郎
本人作詞の英語ナンバー。①と共通の80'sダンスサウンドだが、よりワイルドな歌いっぷり。

定価1000円、中古で21円。
モノクロ写真にクレヨンでペイントしたような効果のジャケ。

「What's your name?」 少年隊 1988年

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少年隊の11thシングル。

①What's your name?
作詞:宮下智 作曲・編曲:Jimmy Johnson
走ってくる3人の駆け足ハァハァからのドアノック、そしてオープン。寸劇仕立てのイントロから「あ!な!た!が 欲っしいー!」とえらくストレートかつ力強いユニゾンでファンの皆さんのハートをがっちり。華やかな女性コーラスが彩るキラキラ80'sダンスサウンドにのせて歌われる、夏のビーチで一目惚れの巻。アイドルポップスの王道とも言える浮ついた内容をガッツあふれる歌唱で盛り上げる。名前を聞くのと同時に「突然だが I Love You 愛してるよ」ってショートカットすぎるだろ。最後まで聴いても相手の女性からのリアクションは不明。ドン引き&ガン無視なのかも。最後は冒頭と同じ「あなたが欲しい!」に戻るエンドレス空回り感。作編曲のJimmy Johnsonは馬飼野康二のペンネーム。

②いけない恋人
作詞・作曲:宮下智 編曲: 馬飼野康二
ロックオペラ風に歌い上げる導入から、シリアスムードで「いけない恋人」に翻弄される主人公の悲哀が綴られる。こっちは馬飼野康二名義でアレンジ。

「夏・渚・天使・悪魔」が2曲に共通して登場する、夏向けシングル。

定価1000円、中古で200円。
カッちゃんのジャケットの柄は、ピストルと虫眼鏡?(金魚すくいの網かも)…ジャニーズの謎センス炸裂。

昨年古書店で購入。オリコン1位をとっているのにオリジナルアルバム未収録、ベスト盤にも収録なしの激レアシングルらしい。現在Amazon中古価格5万円超!

関連少年隊
「FUNKY FLUSHIN'/BOMBER」「湾岸スキーヤー」

「SHALALA 男のやすらぎ」 クロックムッシュ 1995年

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CM企画ものユニットCroque-monsieur(クロックムッシュ)の8㎝。

①SHALALA 男のやすらぎ
作詞:秋元康、作曲・編曲:クロックムッシュ
ミュージシャンクレジットにはSHUNSUKE SAKAMOTO(シンセプログラミング)、MASAYOSHI FURUKAWA(ギター、コーラス)の名前はあるが、リードヴォーカルの女性の名前がない。缶コーヒー「ジョージア」キャンペーンソングとして作られた。そのCMのコピーが「男のやすらぎ」。缶コーヒーで完全に男性だけをターゲットにしたCMを打つって、今はもうアウトかも。タイトルどおり仕事に疲れた男たちを癒してあげる系のゆったりしたアンビエント系トラックに、ふんわりウィスパーを乗せた癒しの波状攻撃。「ネクタイなんて 緩めなさい」「休憩よ 罐コーヒー 飲んでごらん」と上から目線は母性の表現か。このあざとさは…ああまた秋元かと思いつつ、「シャララ」が繰り返されるパートはなかなかいいムード。
「あ~男のやすらぎ」の部分だけが使用されたジョージアCMは、安田成美、古手川祐子が癒しオーラを全開で働く男たちに語りかけていた。その後継として起用され、当時癒しの女王として君臨したのが飯島直子(今となっては謎ではあるが)。「やすらぎパーカー」ヴァージョンなんてYouTubeで見たら過剰な癒し盛りに、わーってなる。

②SHALALA 愛のモノローグ
リミックスヴァージョン。水滴が落ちるようなサウンド、アコギとエコーが深いドラムが①とは違った印象。歌の間にナレーションが差しはさまれる。「本当のことなんだ 君とこうしているだけで 不思議に心がやすらぐ」と語り始めるのは伊武雅刀。はじめはゆったりとした「ヤマトの諸君」のテンポで「ジュテーム・モワ・ノン・プリュ」似の展開。途中から語りは「君は凶器だ 美しい凶器だ 男たちを傷つけ 破壊させていく」などとやすらぎ路線から逸脱していく。結論は「満たされた器から また愛はこぼれていく」。結構な分量の語りを終えると、すぐさまもう一度同じ語りをスピードアップして繰り返す。同じく秋元康と組んだナレーションものの傑作「子供達を責めないで」(1983)ほどにはエスカレートしないものの、早口でテンションを上げていきながら崩れない語りはさすがプロフェッショナル。

定価800円、中古で100円。
ほぼシルエットしか分からないスレンダーな女性がヴォーカリストなのかな。

関連伊武雅刀
野球小僧

「ワンダフル・ライフ」 ブラック 1986年

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"Wonderful Life" BLACK 1986

英国のSSW、ブラックの3曲入りコンパクトベスト。3曲ともデビューアルバム『Wonderful Life』収録曲。

①ワンダフル・ライフ Wonderful Life
(Vearncombe)
ブラック最大のヒット曲。サビメロが予告編的に鳴らされたあと、シンプルで抑制的なシンセリフが延々と続く。始まりも終わりもない時間に放り込まれたような寄る辺なさ。ブラックのぼんやり歌唱が漂うように現れる。Aメロはとくにぼんやり度が高く、流れる雲をぼーっと眺めている気分になる。サビは「No need to run and hide It's a wonderful, wonderful life」と歌うが、言葉どおりのワンダフル感はまったくなく、逆説的な諦念を強く感じる。英国人お得意の、アイロニカルに人生を眺める内容。しかし、これがひたすら美しいのだ。モノクロPVの美しさも印象に残る80年代後半のマスターピース。1986年にアルバムの先行シングルとしてリリースされ全英42位の小ヒット。翌1987年に再リリースされ、ヨーロッパ各国で大ヒット(全英最高位は8位)。ブラックと言えばこの曲、世間的には一発屋として認識されている。

②スウィーテスト・スマイル Sweetest Smile
(Vearncombe)
おそらく2番目に成功したシングル。サックスがむせび泣くイントロから欧州的哀愁が炸裂。この陰鬱なナンバーが全英8位のヒットを記録。続いて「Wonderful Life」を再リリースし、大ヒットにつながったという順序。

③パラダイス Paradise
(Dickie, Vearncombe)
アルバムからなんと5枚目のシングル!いかにアルバム『Wonderful Life』が大ヒットしたかの証だろう。珍しく開放感のあるサビは締めくくりにふさわしい。アルバムではA面最後に収録。キーボーディストDave "Dix" Dickieとの共作曲。シングルとしては1988年リリースで、日本は短冊時代に入った。この3曲入り8㎝のタイトルソングはこの曲。

定価不明(おそらく1200円。品番が「S12Y3001」だから)。中古で50円。
スポットを浴び、歌うシュッとした英国人。ちょっと大きめジャケットが80'sテイスト。

BlackことColin Vearncombeは昨年交通事故で亡くなっていた。享年53歳。合掌。

「白いページの中に」 笠原弘子 1991年

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笠原弘子のアニメタイアップではないシングル。

①恋にNo Return !!
作詞:須藤まゆみ、作曲:割田康彦、編曲:中村圭三
モータウン歌謡。別れを思い返し、揺れる女心を素直な歌唱で歌いきる。「きっと忘れてあげるわ 今度 どこかで会っても 私 たぶん あなたに気づかないわ」と強がってみせる切ないサビのハリーラブ度は70%。サビの最後にそんなにエコーかけなくてもいいと思うが。声優、アニソン歌手としての活動がメインだった笠原さん、非アニメ系は「異邦人 '90」「雨音はショパンの調べ '90」に続く3枚目?カヴァー2枚のあとの初のオリジナル曲だったのか。アルバム『恋愛性理論〜Part 1〜』(1991)に収録。

②白いページの中に
作詞・作曲:柴田まゆみ、編曲:中村圭三
オリジナルは柴田まゆみ、1978年。SSW柴田まゆみが70年代に残した唯一のシングル。ヤマハポピュラーソングコンテスト(通称ポプコン)15回大会入賞曲。(ちなみに長渕剛「巡恋歌」も同年の入賞曲で、佐野元春「Do What You Like (勝手にしなよ)」が優秀曲賞)リアルタイムでは知らないが、80年代コッキーポップで大石吾朗の声を毎晩のように聴いていた私にとっては耳なじみのある曲だった。完全に忘れていたけど、この8㎝を聴いてあれ?これ知ってる!とプチ感動の再会。情感込めて切々と訴えるように歌っていたオリジナルに対して、笠原ヴァージョンは90年代らしく軽やかにテンポアップ。70年代的湿度とは無縁のクセのない歌唱で、オリジナルを愛するファンには物足りなく聴こえそう。しかし、アク抜きされたことでメロディの美しさが際立つとも言える。カラッとした中にも哀しみを感じさせる好カヴァーなのだ。
アルバム『遠い夏の休日』(1992)にオルゴール音のイントロが追加された「白いページの中に(センチメンタル・ミックス)」を収録。

定価900円、中古で54円。
立てた膝に頬を乗せる物憂げな全身像。

今年4月にリリースされた2枚組シングルコレクションアルバム『Hiroko Kasahara 1987-1998』のジャケットは、この8㎝のフォトセッションのアウトテイク。

「Hold On」 長谷川真奈 1994年

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長谷川真奈名義のデビューシングル。

MANA名義でVAPに1992~1994年の間にシングル4枚とアルバム1枚を残している。ポリスターに移籍して長谷川真奈としてシングル3枚、アルバム1枚をリリースした。

①真冬のファウンテン
作詞・作曲:秋元輝也、編曲:遠山淳、コーラスアレンジ:杉真理
ループのビート(サンプリング?)にジャジーなギターが絡むクールなアレンジ。真奈さんはアダルト&ソウルフルに冬の別れの風景を歌う。歌詞中では「真冬の噴水」と歌われている。

②Hold On
作詞・作曲:杉真理、編曲:新川博、コーラスアレンジ:杉真理
オリジナルは竹内まりや、1979年。翌1980年には杉真理自身がソロデビューシングルとしてセルフカヴァーしたバラードナンバー。当然まりやさんのヴァージョンは意識していたろうし、まりや的歌唱になっている部分もある。ふたりとも英語得意そうだし。真奈さんも十分安定感のある堂々とした歌唱なのだが、どっちが完成度高いかと言えばやはりまりやさんに軍配が上がる。このヴァージョンは(まりやさんに比べれば)薄味のヴォーカルで、曲のマッカートニー感が明らかになった。後半、コーラスアレンジを担当した杉真理の声がよく聴こえる。杉さんにとって大事な曲のカヴァーを、後ろで見守っている感じ。

③①のカラオケ

定価930円、中古で100円。
笑顔の横顔どアップ。

「ダンシング・オールナイト」 もんた&ブラザーズ 1980年、マリーン 1995年

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もんた&ブラザーズのデビューシングルとマリーンによる15年後のカヴァー。

①ダンシング・オールナイト
作詞:水谷啓二、作曲:もんたよしのり
1980年のデビューシングル。薄いバンドサウンド妙に淡々としている。リズムがもっさりしてるのが昭和アダルト感。そして主役はもちろん、もんたよしのりのハスキーヴォイス!ブラスセクションが加わって盛り上げるサビ「ダンシンオールナイ!」ではダブルヴォーカルになりユニゾン、ハモりを繰り返す。歌詞は余白で聞かせるというか、皆まで言わない美学。余韻に浸る間もなくスパッと終わるエンディングが潔すぎる。

②デザイアー
作詞:園部和範、作曲:もんたよしのり
1981年のシングル。ディスコサウンドと言っていいベースラインに、ギターは①と別人?と思うほど上手くなっている(単に別人なのかもしれない)。もんたのシャウトもAメロからアツい。イントロが「セーラー服と機関銃」似。ほぼ同時期のリリースなのでシンクロニシティということにしておこうか。

③④カラオケ
この2曲カラオケ収録はもんたマニアには朗報だったのでは。

定価1000円、中古で54円。
「一世を風靡した、もんた&ブラザーズの2大ヒット!」1992年に8㎝化。


マリーンがノエビア企画でカヴァー。

①ダンシング オールナイト ノエビア“コスメティック ルネッサンス”CMイメージソング
作詞:水谷啓二、作曲:もんたよしのり、編曲:奥居史生
いろいろな人声が入り乱れてリズムを作っていくイントロは映画のサントラのよう。Aメロではバックのサウンドは控えめになり、ファンキーなベースが目立つ。サビでは強烈なリズムに乗せてマリーンのハスキーが暴れまくる。日本語ネイティブではないヴォーカリストならではの母音の長短が微妙にズレる感じが魅力的。

②DANCING ALL NIGHT (SANA'Y WALANG IBA)
タガログ語歌詞:マリーン
日本語も悪くないが、このタガログ語ヴァージョンの爆発力のほうが上。

③カラオケ

定価800円、中古で100円。
ソファーに寝そべるマリーン。

ちなみにノエビア“コスメティック ルネッサンス”シリーズでもんたよしのりがカヴァーしたのは「イミテーション・ゴールド」だった。

「歩いて帰ろう」 榊原郁恵・久本雅美 1994年

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「音楽劇 サザエさん」は三谷幸喜脚本、榊原郁恵主演の演劇。テーマ曲をユーミンが書き下ろした。

①歩いて帰ろう
作詞:三谷幸喜、作曲:松任谷由実、編曲:木塚二郎
いわゆるひとつのサバンナバンド歌謡。リードヴォーカルはもちろん主役サザエ=榊原郁恵。ユーミンらしい音の跳躍をキュートに歌いこなす。1番では合いの手を入れていただけの久本雅美が2番では一部ソロで歌い、最後はふたりでユニゾン。久本=カツオのパートは「歩いて帰ろう お金がないから 金をくれ 誰かくれ 小銭でもいい」。「金をくれ!」とストレートに叫ぶカツオって、キャストを決めてからキャラを久本に寄せていった印象。タイトルどおりゆったり歩くようなビートはDr. Buzzard's Original Savannah Band「Sunshower」(1976)ほどではないにしろ、夢見るような調子。三谷幸喜がどうアレンジしたのかは知らないが、「サザエさん」と聞いて思い浮かべる昭和ユートピアのイメージに合致する。サンシャワーネタといえば小沢健二「おやすみなさい、仔猫ちゃん!」の影響かと思ったら、このシングルは1994年3月1日、『LIFE』は同年8月31日リリースだから関係なかった。

②歩いて帰ろう(オーケストラ・インスト・ヴァージョン)
ピアノとストリングスによるスローヴァージョン。編曲クレジットないからこれも木塚二郎さんなのかな。

③①のカラオケ

定価1000円、レンタル落ち250円。
郁恵サザエ&雅美カツオ顔切り抜き。



「CO・CO・RO グラデーション」 ベッド・イン 2017年

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地下セクシーアイドル、ベッド・インが今年9月にリリースした5thシングル。デビュー作以来2枚目の8㎝短冊でのリリース(DVDつき12㎝も同時リリース)。

①CO・CO・RO グラデーション
作詞:益子寺かおり、作曲・編曲:渡辺未来
揺るがないコンセプト「弾けないバブル」道を突き進むベッド・イン。今回のコンセプトはズバリWINK。WINKのデビュー1988年はいわゆるバブル景気が始まった年(そして短冊型8㎝シングルの誕生年でもある)。WINKのヒット曲の多くは今聴くとチープなユーロビートなのに、バブル期のBGMとして謎のゴージャス感を醸し出している。
この「CO・CO・RO グラデーション」、ビジュアルのWINK度に目が行きがちだがサウンド面でもドラムやキーボードのチャラついた音色などWINK的要素が効いている。冒頭かおりさんがぶっとい声で歌いだせば、当然ながらWINKとは別世界。「言わないでー」のあとの間で女心の揺れを表現するとともに、ナニナニ何を言わないでほしいの?と聴き手をじらし惹きつける秀逸な導入。アンニュイムードのちゃんまいが中原めいこ系のはすっぱ歌唱でつづく。ベッド・インのリードヴォーカルはどう考えてもかおりさんだけど、ちゃんまいも歌上手くなったなあ(と上から目線で言ってみる)。「可愛げのない 女でごめんね」の陰りのある声にやられた。「あなたの胸で/素直なままで/泣けたらいいのに/でも泣けなくて」とふたりがワンフレーズずつ交替で畳み掛ける展開からのふたり揃ってのシャウトでブチ上げる。素直になれないE女のCO・CO・ROがわりをエモーショナルに描き出す歌詞はかおりさん作。PVは熱帯魚から始まるし、おふたりの衣装のモチーフも熱帯魚だし、演奏シーンの挿入はWINK「淋しい熱帯魚」PVっぽいし、もちろんぎこちないダンスもキメてWINKオマージュ満載(いやらしい意味でなく)。

②馬鹿みたい。
作詞:中尊寺まい、作曲:Rie、編曲:久保田邦夫
かおりさんの声が映えるロックナンバー。
サビの〆「馬鹿みたい。」は、中森明菜「1/2の神話」(いいかげんにしてーっ!)、Rie ScrAmble「文句があるなら来なさい!」に通じる「決め台詞の美学」を感じる。

③④カラオケ

定価1080円、定価で購入。
ジャケ下部の「ベッド・イン」の下に注目。「KAORI MASUKODERA and MAI CHUSONJI」の「and」は右肩上がりで上下にラインあり。これはWINKの7thシングル「Sexy Music」から登場した「SACHIKO SUZUKI and SHOKO AIDA」の「and」へのロゴオマージュ!

関連ベッド・イン
ワケありDANCEたてついて

「ターナーの汽罐車」 山下達郎 1991年

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12年もやってると、もう記事にしたようなした気がする8㎝が意外とまだだったりすることもある。

今回はそんな一枚。

山下達郎の22ndシングル。

①ターナーの汽罐車 ―Turner's Syeamroller―
作詞・作曲・編曲:山下達郎
たっぶり30秒あるイントロから「退屈な金曜日 埋め合わせのパーティー」と気怠いムードの導入部。リズムのモチーフは当然汽罐車(歌詞では「走る 音も立てず」ではあるけど)。Aメロの単調な繰り返しと淡々としたアレンジは、虚飾の宴を冷ややかに見つめる視線。「虹色のシャンペインを かたむける君の 見つめる絵はターナー」とカメラのパン&ズームが見えてくる映像的な描写が冴える。バックのサウンドが気づかぬくらいに徐々に熱を帯びてきてのサビ「こんな夜の中じゃ 愛は見つからない」。ちょっと唐突ともいえるサビの爆発だが、開放感からはほど遠く諦念を感じさせる。間奏のソロ&後半に活躍する難波弘之のピアノも、盛り上げるというよりはどこか冷めた視点で見守っている印象。終盤リズムが退いて再度登場する「虹色のシャンペイン」の部分はシャンペインの泡の音画的アレンジ。「おぼろげな汽罐車」と歌われると同時にドラムが戻ってきてズンズン進んでいく展開は何度聴いてもグッときてしまう。達郎版「甘い生活」と言える退廃的な舞台設定だが、「汽罐車」が出口を探しているようなイメージもあり、退廃のままでは終わらせまいとする意志のかすかな光は暗示されいている。
80年代ほどには熱心に達郎の活動を追いかけていなかったので、リアルタイムではCMで流れていたサビしか聴いていなかった。収録アルバム『ARTISAN』(1991)もあとになって中古で買ったくらいで。全体を聴いても最初は地味な印象でピンとこなかった。しかしいつからだろう、じわじわこの曲のよさが沁みてきて今では90年代で最も好きな曲。

ところで裏ジャケにはこの曲の歌詞の下に「©1986 Tenderberry Music, Inc.」とクレジットされているのは単なるミスだろうね(後述の「REBORN」では©1991なので)。

②ONLY WITH YOU [Live Version]
作詞:Alan O'Day、作曲・編曲:山下達郎
1986年10月9日郡山市民文化センター大ホールでのライブ録音。オリジナルは『BIG WAVE』(1984)収録。今もサンデーソングブックのテーマとして毎週流れる耳慣れた曲なので、イントロでスタジオ盤にはない土岐英史のサックスが入ってきて驚く。どちらかというと淡々とした展開の曲なのに、なんだか熱い演奏に心揺さぶられる。達郎の喉も絶好調で、セルフ合いの手のような唸り声にニヤリの名演。

定価900円、中古で100円。
アルバム『ARTISAN』と同じイラストの色違い。


時は流れて2017年。50thシングル「REBORN」のカップリングに「ターナーの汽罐車」のLive Versionが収められた。

④ターナーの汽罐車 -Turner's Steamroller- (Live Version)
2017年7月9日中野サンプラザでの録音。山下達郎・伊藤広規・難波弘之のトリオによる演奏。オリジナルよりスピードアップ。3ピースなので難波弘之ももちろん最初から演奏に参加。スタジオ盤で達郎がひとりで打ち込んだリズムを3人の生音で再構築していく。6分39秒のトラックの後半は難波弘之ピアノソロをフィーチャー。

私は同ツアー「PERFORMANCE 2017」を4月29日神奈川県民ホールで見た。3人の余裕と緊張感の同居した「ターナーの汽罐車」はライブのハイライトと言える文句なしの名演で、ますますこの曲が好きになった。

達郎のシングルをリアルタイムで買ったのは本当に久しぶり。いつぶりかと思い返してみたらたぶん「土曜日の恋人」(1985)以来だから32年ぶり!(スミマセン)
「REBORN」がよかったので買った。門脇麦が好きだったってのもある。

「REBORN」今聴くと言音一致の純音楽家、遠藤賢司の顔が浮かんでくる。

たくさんのありがとう 少しだけのさよなら

「昨日、今日、明日」 大石恵 1998年

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大石恵唯一の8㎝シングルはKi/oon Records内女性アーティスト専門レーベル「DOLCE VITA」から。

①恋人達の明日
作詞・作曲:大貫妙子、編曲:長谷川智樹
オリジナルは大貫妙子、1981年。アルバム『アヴァンチュール』収録曲で、シングル化もされた。1983年に白石まるみがシングルとしてカヴァー。大貫さんの中ではピーターラビットと同じフォルダに入っていそうなカワイイ系だが、アイドルソングとしては大人しめ。女優でもない歌手でもない、カテゴライズしにくい美人お天気お姉さんが歌うにはちょうどいい感じ。声は軽くスモーキーでもちろん期待どおりの息切れ素人歌唱。私の好きな要素で構成されているのに、佐藤康恵のようには心惹かれないのはなぜなのだろう。

②昨日、今日、明日
作詞:大貫妙子、作曲:Johennes Brahms、編曲:長谷川智樹
この8㎝シングルに先行してリリースされたビデオシングルのタイトル曲。ビジュアル系だもの。いろんな意味で。作曲はブラームス書き下ろし(ウソ)。1883年初演の交響曲第3番第3楽章ポコ・アレグレットに登場するメロディを使用した楽曲。ジェーン・バーキン「Baby alone in Babylone(バビロンの妖精)」(1983=ちょうど初演から100年後のカヴァー)そのままだな、と思ったらこのメロディを拝借した曲はもっと前からあった。朝倉ノニーさんのブログでイヴ・モンタン、アンソニー・パーキンスなどのヴァージョンが紹介されている。もちろん「バビロンの妖精」についても日本語訳を含め取り上げられている。他にもフランク・シナトラ、サンタナ、平原綾香などがそれぞれ独自の歌詞をつけて歌っている。前置きが長くなったが、大石恵はこのセンチメンタルなメロディを儚げに歌っていて①より魅力的。ビデオはドイツロケで撮られた。当然、大貫妙子はゲンスブール=バーキンのラインを意識していただろう。
大貫妙子もアルバム『ATTRACTION』(1999)でセルフカヴァー。

③①のカラオケ

定価1020円、中古で300円。
元フィギュアスケート選手。二の腕も美しい。


ついでにマキシだけど2ndシングル「Rain」(1998)。

表題曲①「RAINー陽のあたる場所ー」は大貫妙子書き下ろし。
②「秋はひとりぼっち」はUKのデュオVigrass and Osborne "Forever Autumn"(1972)の日本語カヴァー。1972年当時、ヴィグラスとオズボーン「秋はひとりぼっち」は日本ローカルヒットした(オリコン2位)。渋い選曲だな。これがなかなかいい出来で、今の季節にぴったりの推し曲。日本語詞は山上路夫。
③「月の舟」は長谷川智樹オリジナル曲。

3rdシングル「恋人」はかしぶち哲郎プロデュースだったんだ!最後まで(って3枚だけど)欧州志向を貫いたんだな。手に入れなくちゃ。




男女デュエットジャケx12

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4カ月ぶりの12周年企画。忘れていたわけではないが思い出さなかった。

今回は男女デュエットもの。内容が男女の歌唱であることはもちろん、ジャケに男女ふたりが写っていて、できれば仲よさそうにみえるものをセレクト。別撮りを組み合わせたのはNG。あとユニット名はシンプルにふたりの名前を並べただけのもので。

上段左から。

ラーメンブルース」 青江三奈&清水アキラ 1991
往年の名歌手とそのモノマネを得意としていたタレントとのデュエット。ジャケは(少なくとも肩までは)裸で背中合わせ。

「見つめていたい―明明白白我的心―」 池谷幸雄/チャンチェン 1995
元体操選手と、おそらく中国の女優さん。チャンチェンで検索すると当然のことながら張震しか出でこないので、この歌の上手な女性の正体は不明。しかし池谷幸雄はよく歌を出そうと思ったよな…

「2人のすべて」 唐沢寿明&樹木希林 1995
樹木希林と言えば郷ひろみとのデュエット「林檎殺人事件」(1978)。希林さん17年ぶりのシングルは、ドラマで息子を演じた唐沢寿明とのデュエット。唐沢寿明はこのシングルの直後にソロでシングル1枚、アルバム1枚を残しているが、やはり本職は俳優。希林さん、首に噛みついている?

経験」 黒田アーサー, ダンプ松本 1991
2枚目タレントとプロレスラー。曲は辺見マリのカヴァー。ジャケはふたりの顔アップ。ダンプのアイドルスマイルがまぶしい。

「夜明けの伝言」 小柳ルミ子&高山厳 1995
アダルトムードむんむんの「ニューアダルトミュージック」。小柳ルミ子と元バンバン高山厳、ともにプロ歌手の安定感。ジャケでは完全にルミ子の色気が勝っているが。

Original Aim」鈴木祥子&コリー・ハート 1993
ポピュラー系でも男女デュエットは珍しくはないが、ジャケにちゃんとふたりで写っているのはレアかも。コリー・ハート作品(もちろん英語)をデュエットで。


下段。

「まごころよりどころ」 研二と慶子 2001
沢田研二、松坂慶子主演ミュージカル映画「カタクリ家の幸福」(三池崇史監督)の劇中歌。プロシンガーと、ヒット曲もある大物女優がムード歌謡を歌う。ジャケではふたりが一本のマイクで歌っている。

「熱帯夜/真夏のエクスタシー」 マーシー&いずみ 1994
元シャネルズ~ラッツ&スターの田代まさしとアナウンサー大神いずみ。ちなみに「熱帯夜/真夏のエクスタシー」は1曲のタイトルで、ラッツ&スター1985年作品のカヴァー。

「ムーンライトジェラシー」 長山洋子/中村橋之助 1997
プロ演歌歌手と歌舞伎役者。当時三代目 中村橋之助、現在八代目 中村芝翫は三田寛子の旦那。ジャケの微妙な距離感がアダルトムード。

「熱海あたりで」 八代亜紀・桂三枝 1991
プロ演歌歌手と落語家。作詞:秋元康、作曲:林哲司、編曲:服部隆之によるムード歌謡。ジャケはレコーディング風景。三枝は「いらっしゃ~い」の顔でカメラ目線。

「どうするの赤坂」 山田邦子&高嶋政伸 1990
お笑いタレントと俳優。山田邦子は渡辺徹とのデュエット短冊もあるが、ジャケの完成度でこちらを選んだ。

「だってしょうがないじゃない…いろいろあんだもん」吉村明宏&真由美 1989
最初と最後にモノマネタレント。真由美さんはよく分からない。内容は演歌~歌謡曲のヒットメドレー(宴会用ナレーション入り)。ジャケはセクハラムード漂うスナックの風景。


12枚並べてみて、半数以上がムード歌謡にカテゴライズされるものであった。

「星空のパスポート」 芳賀ゆい 1990年

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架空のアイドル唯一のCD。

①星空のパスポート
作詞:奥田民生、作曲:生福、編曲:小西康陽
伊集院光のオールナイトニッポン発の純コンセプチュアルアイドル。
芳賀ゆいプロジェクトについてはWikiの詳細かつ冗長な記載が当時の熱狂を伝えてくれる。伊集院光とラジオリスナーたちが共同で作り上げた幻想のアイドル。「実体を伴う活動には複数の人間を用意する」って優れて画期的なアイデアだな。

オリジナルは生福(生方則孝・福田裕彦のユニット)の「酸素でルルル」(1988)。歌詞を替えてリメイク。オリジナルを聴いてみると女性ヴォーカル岡井ワンナの雰囲気は芳賀ゆいに近く、アレンジはYMO度の高いテクノポップでこちらも素晴らしいじゃないの。サビは「酸素ってルルルル 水素ってシュルルル 塩素ってグモモモ」…まあそんな感じ。
この「星空のパスポート」を歌っている芳賀ゆいは元はにわちゃん柴崎ゆかり。舌足らずのようでいて意外と歌えているアイドルを見事に演じている。奥田民生の詞もいい。「ファイトで恋して チャンスで ふるえて おいしいお年頃 雨の日も 優しくなれる」なんてサビでキュンとなるのはやっぱり曲がいいからか。奥田民生と小西康陽といえば「PTA~光のネットワーク~」(1990)だが、あれほどコムロサウンドではない。
3分50秒の本編につづき、宮崎"D.M.X"泉による「帰宅部ミックス」が同一トラックに収録されトータル8分48秒。断片的なヴォーカルにコダマのようなエコーをかけた、とくに必要のないリミックス。豪快な笑い声(伊集院?)が耳障り。
私はこの名曲を田中雄二選曲のコンピレーション『テクノマジック歌謡曲』(2005)で知って衝撃を受けた(コンピにはリミックスの付いていないトラックを収録)。

②…好きです
作詞:伊集院光、作曲・編曲:小西康陽
B面らしい佇まいの、純情すぎて苦しくなってきちゃう青春歌謡。伊集院やるなあ。

定価800円、中古で1200円。
珍しく定価以上で購入。好きすぎていつか8㎝シングルで欲しいと思っていたので、ちょっと奮発した。
ビジュアルはポニーテール&目隠しで統一。このジャケの芳賀ゆいは誰なんだろう。


架空のアイドルの曲と言えば如月ミキ「ラブレターはそのままで」(2007)も名作だったなあ。

「立入禁止」 Hiromi 1995年

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キャッチフレーズは“4オクターブの歌姫”Hiromiの2ndシングル。

①立入禁止
作詞:朝水彼方、作曲:岩田雅之、編曲:松本晃彦、コーラスアレンジ:佐々木久美
薄く鳴るシンセをバックに「プライベート プライベート もう 立入禁止 絶対に入っちゃダメよ」とハイトーンヴォイスでサビ始まり。サビを歌いきったところで入ってくるビートは90年代らしいポストヒップホップなダンスサウンド。フルート音など70'sソウルっぽい味付けもあり。間奏のサックスがアーバンな雰囲気を演出。ちょっと鼻にかかったような歌い方のクセが私の好みと違うけど、線が細いながらも確かな音程とリズムで安定感のあるソウルフルな歌唱。「ここから先は 簡単には見せてあげないわ」なんて恋人同士の駆け引きなのかと思いきや、「鍵とチェーンして ポケベルも切ってしまった」「どこまでもズカズカと 土足で踏み込むの やめて やめて やめて これ以上」と結構真剣に嫌がっている。「やめて」3回だもの。ストーカー被害の歌だった?

②ガーベラ
作詞:朝水彼方、作曲:鈴木博美、編曲:松本晃彦
打ち込みダンスビートは①と同じ路線。6分半のトラックのうち間奏キーボードソロが約1分半と意外に長い。作曲の鈴木博美はHiromiさんの本名なのだろう。
今回Hiromiさんのことを調べていて2010年に亡くなっていたことを知った。そこには「本名:加藤博美」とあった。苗字が変わったということだよねきっと。

③①のカラオケ

定価1000円、レンタル落ち30円。
厚めの唇がチャームポイント。裏ジャケでは鍛えてる感じの美脚を披露している。

青ジャケx12

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12周年企画その10。

青いジャケを並べる。今回はアーティスト本人が登場しているものに絞った。

上段は女性編。左から。

「Mollow」中山美穂 1992
いきなりレンタル落ちだけど、シルバー円形青矢頭のレンタルシールは悪くない。青バックに青系でまとめた衣装の完璧な青ジャケ。エステdeミロードタイアップのせいか大胆に胸元が開いているのも高得点。

「片想いを殺したい」木内美歩 1993
ミホつながり。全体に青みがかった処理が施されている。普通アイドルはこんな顔色悪くみえるジャケにしないよな。ダークなイメージで売り出していた?物騒なタイトルのホラー系ジャケ。

地図がない」守屋里衣奈 1998
青バックに青シャツできりっとシャープなイメージの守屋さん。高橋幸宏プロデュース。

「泳ぐ人」大貫妙子 1990
青く塗られた画面に大貫さんの横顔がコラージュされたジャケ。青い楕円形レンタルシールつき。

「Ru Tu True」尾藤桃子 1998
尾藤イサオの娘のデビューシングル。全部青い。カップリング曲「緩し合えるように」が青をテーマにしている。

ほんきかしら」桐島かれん 1993
深い青一色に塗られた背景に同色のドレスを纏った桐島かれん。島倉千代子1966年のヒットの名カヴァー。


下段、男性編。

「夢の彼方」矢沢永吉 1991
特殊ジャケ。



ご覧のとおり紙のほうには雲の写真、上に永ちゃんの横顔が印刷された透明シートが乗っている。

サマージャム'95」スチャダラパー 1995
日本のヒップホップクラシック。青い空、青い海。日差しが強すぎて定かではないがアニとシンコの衣装は青系。

「逢いたくてしかたない」郷ひろみ 1995
陰になった階段に佇みもの思うひろみ。スーツは薄い青かグレーか。

「Brave Love ~Galaxy Express 999」THE ALFEE 1998
赤ジャケ編につづき登場。同じタイトルの青盤。もちろんトレー、盤ともに青。

」スピッツ 1996
水中のイメージの青。プラスチックトレーが珍しいスケルトンブルー、盤は緑がかった青。

「Wednesday Moon」徳永英明 1991
最後はやや紫がかった青。青いギターに全身青の衣装、そしてソファーにも青い布がかけられている?あまりにもバックに溶け込んでいるので画像処理されているのかも。

「クリスマス ラヴァーズ/バンバンバン」 FLYING KIDS 1995年

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フライング・キッズの14thシングル。

①Christmas Lovers
作詞:浜崎貴司、作曲・編曲:FLYING KIDS・根岸孝旨
初期フライング・キッズが好きすぎたので、いつしかクセのない普通のバンドになっちゃったなあと寂しく感じていた。この頃はもうリアルタイムでは聴いていなかったな。クリスマスソングを何か、と思って棚から引っぱり出してみた。ファンク度低めの普通にいい曲で鐘も鈴も鳴るクリスマスソングらしいアレンジ。山下達郎(バンド名の由来となったのは達郎の曲だった)の有名すぎるクリスマスソングと同じく「君」との待ち合わせシチュエーション。達郎が「きっと君は来ない」とハナから諦めムードだったのに対し、ハマザキの詞は「僕達が夢みてたロマンチックが現実になる」「待ちわびてたファンタジー あふれる光がもうすぐ、つかめる」とポジティブムード。しかし浜崎貴司の歌声からはこの夢が幻に終わる予感がひしひし。ある意味達郎より切ない。

②バンバンバン
作詞・作曲:かまやつひろし、編曲:FLYING KIDS
オリジナルはザ・スパイダース。1967年にシングルB面曲として発表された。フライング・キッズはザ・タイガース「君だけに愛を」を5thシングルとしてカヴァーしているし、GS好きらしい。勢いのあるいい演奏だとは思うが、予想どおりと言えば予想どおり。かつて陽水「傘がない」のカヴァーで聴かせてくれたような意外性は残念ながらない。

③④カラオケ

定価1000円、中古で21円。
ダブルタイアップシール付き。



裏にも同じシール2枚が貼ってある念の入れよう。

メリークリスマス!

男女デュエットジャケx12その2

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はい、その11。取り急ぎ。

1か月ぶりの男女デュエットもの。前回同様、①男女の歌唱②ジャケに男女ふたりが写っている(別撮り合成はペケ)③ユニット名がふたりの名前を並べたもの、という条件でセレクト。

では上段左から。

「覚えてないんです」ルー大柴&佐野啓子 1992
有名タレントと無名タレントが歌う大鵬薬品ソルマックCMソング。ルーはスーツ、佐野啓子はOL制服スタイル。ふたりでひとつのマイクを握るセクハラムード漂うジャケ。

「いきてゆく物語」水前寺清子・武田鉄矢 2000
TBS系ドラマ「教習所物語」主題歌。主演のふたりが歌う。ふたりともシンガーとしてデビューし、俳優としても活躍。肩を組んでガッツポーズ。

続いて横型2枚。

「悲しい乾杯」堀内孝雄&斉藤慶子 1995
プロシンガーとタレントさん。斉藤慶子は1980年代前半に歌手活動を行っていたが、ほぼ素人歌唱。背中合わせのふたり。

「好きやねん」河合美智子&生瀬勝久 1997
俳優ふたり。河合美智子は80年代にも歌手活動はあったが、90年代に演歌歌手「オーロラ輝子」としてブレイク。紅白出場も果たしている。生瀬勝久はこのシングルが唯一の音楽活動のようだ。仲良しラーメン屋夫婦を演じるふたり。インスタントラーメンCM曲。

「ORACIÓN -祈り-」斉藤由貴、来生たかお 1988
アイドル歌手とシンガーソングライター。斉藤由貴主演の映画「優駿 ORACIÓN」イメージソング。そっぽを向くふたり。来生たかおの顔はほぼシルエット。

「NIGHT-CLUBBING」深津絵里と中上雅已 1991
シンガー活動も行っていた女優と元いいとも青年隊(K-Chaps!)のタレントさん。男女が上下に並んだジャケは少ない。前回だと黒田アーサー, ダンプ松本「経験」が上下並びだった。


下段。

「縁歌酒」落合博満・多岐川舞子 1995
プロ野球選手とプロ演歌歌手。落合博満は結構レコード/CDをリリースしていて女性とのデュエットも多い。歌唱は当然オレ流で。

「虹色橋」山田花子とキムラ・チャン 1997
お笑いふたり。映画「シャ乱Qの演歌の花道」挿入歌。木村祐一の安定感とメロディが分からん山田花子。サビのハモりは悪酔い必至。赤系の和装できめたふたりの全身像。山田花子はなぜかハイヒール。

「漂流者」真矢 with 椎名へきる 1997
LUNA SEAのドラマーと人気声優。シンガーとしてはアマチュアの真矢と、歌手としても武道館レベルだった椎名へきる。ジャケでは完全にすれ違い。当初の選択基準「できれば仲よさそう」とはズレるが、横型もう一枚ないとすわりが悪かったのでセレクト。

木枯らしのクリスマス」島倉千代子・片岡鶴太郎 1995
プロシンガーとお笑いタレント。島倉千代子に比べれば素人だが、鶴太郎も音楽活動歴は長い。鶴太郎の左腕をとる千代子。大人のクリスマスソング。

「ちょっとだけ秘密」奈保子&小金沢くん 1992
元アイドルのシンガーソングライター河合奈保子と演歌歌手・小金沢昇司。信託銀行TVCFテーマソング。信託銀行がこんな軽いノリでいいのだろうか。ジャケは夜の密会をスクープされた設定?

「イット・テイクス・トゥー」ロッド・スチュワート&ティナ・ターナー 1991
"It Takes Two" ROD STEWART & TINA TURNER
最後は海外からのお客様。ロッドとティナの暑苦しいデュエット。ジャケでもしっかり密着。「両巨頭がパワフルに織り成す超強力大ヒット!!」コピーも熱い。




文字ジャケx12

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12周年企画最終回は文字ジャケ。

文字だけのデザインを12枚。

いつものように上段左から。

「Hello」 池田聡 1997
白地にタイトルとアーティスト名をローマ字で。右肩に規格品番が小さく入っている。

「幸福な朝食 退屈な夕食」 斉藤和義 1997
白地に黒。日本語を縦書きで。他には何もない、どシンプル。

LOVE ME TENDER」 友部正人 1992
洋楽日本語カヴァー3曲のタイトルとアーティスト名のみ。白地に金文字、5文字のみ赤文字。

「たとえ叶わない夢でもこれでいい」 八神純子 1993
白地に赤文字。下にはカップリング曲名。右肩に規格品番とNECアベニューのレーベルロゴ、右下には「CD SINGLE」のロゴが黒字で入っている。さらにエンボス加工で「夢」の字がバックに入っているのでシンプル度はやや落ちる。

君を真実に愛せなくては他の何も続けられない」 TEA FOR THREE 1997
ユニット名のみ手書きの黒文字で。シンプルの極致。

OPEN UP」 五島良子 1999
こちらはタイトルのみ赤文字で。右下には「CD SINGLE」のロゴが入ってるのが惜しい!


つづいて下段。

「I love you」 パラダイス・ガラージ 1998
黒地に白文字。サビのリフレインの歌詞が書かれている。下にアーティスト名、タイトル&カップリング曲名。

純情」 吉田拓郎&加藤和彦 1993
薄いクリーム色バックに大きく黒文字でふたりの名前。間に挟まれ肩身の狭そうな曲タイトルとタイアップ情報を薄茶色で。今回並べた中では色がありすぎだが、このアーティスト名の主張の強さ!

島唄」 加藤登紀子 1993
手書きのタイトル。左下に「登」の朱印が入っているので加藤登紀子自筆なのだろう。価格やらソニーのロゴやらCD SINGLEロゴやらいろいろ入ってて残念。

ろくでなし」 小島麻由美 1999
手書きの赤文字。これも本人筆かな?右下にポニーキャニオンのロゴマークが入っているが、色を合わせているので五島良子盤ほどには気にならない。

「SO YOUNG」 THE YELLOW MONKEY 1999
毛筆で曲タイトル、上に小さく活字でアーティスト名。すべて赤文字で。他には何にもない。

「シュラ★ラ★バンバ」 サザンオールスターズ 1992
本来のジャケは真っ白にエンボス加工で「Southern All Stars」のみ。曲名も何もない。それだとさすがに分からなすぎるので外袋のステッカーに赤文字で情報を追加している。






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