Quantcast
Channel: 失われたメディア-8cmCDシングルの世界-
Viewing all 625 articles
Browse latest View live

「そしてギルティ」 高橋リナ 1991年

$
0
0
1985年、シングル「16歳の儀式」で、タイトルどおり16歳デビュー。アイドルとしては成功しなかったが、なんだかんだで細々とシングルリリースを重ね、1991年には初のアルバム『Je vis(ジュ・ヴィ)』にたどり着く。その後もこれといったヒットのないまま1997年の2ndアルバム『裸の水』を最後に音楽活動終了。1997年までに15枚のシングルを残したが、そのほとんどがアルバム未収録。今のところベスト盤とかボックスセットでまとめられる気配はない。

そんな高橋リナの9thシングル。

①そしてギルティ
作詞:阿木燿子、作曲:宇崎竜童、編曲:中村暢之
スパニッシュぽいギターのイントロから歌いだすリナのシリアスな調子に引きこまれる。阿木宇崎コンビでついつい期待してしまう百恵の影を感じさせながらも、リナさんのドラマチックな表現は独自の領域に到達している。アイドル~モデルと経験を重ねつつ、歌い手としての訓練を怠らなかったのだろう。宇崎夫妻もかつての百恵ヒッツを彷彿とさせるハイレベルの仕事をしている。キャッチーなサビ「もっと振りじゃなくて 本気で感じてみたい」の切迫感は見事だし、「煩悩 そして執着 嫉妬 そして強情」とたたみかけていく展開もスリリング。「プアゾンめいた そして罪悪感(ギルティ)」と最後はため息まじりに吐き捨てるリナにゾクゾクくる!これがヒットしなかったのはなぜ?と本人もスタッフも首をひねったに違いない、力の入った一流歌謡曲。昭和ぽいのが時代に合わなかったのかねえ…
宇崎竜童がセルフカヴァーアルバム『しなやかにしたたかに〜女たちへ2』(1994)のオープニングナンバーとしてこの曲を取り上げている。

②Like Music
作詞:阿木燿子、作曲:宇崎竜童、編曲:中村暢之
一転、ソフトに歌うリナ。さわやかに流れるようなメロディに乗せ「あなたのために 生きてゆくことは 私の今日を 燃やすことですね」なんて阿木節が炸裂する。こちらも名曲。

2曲でリナのまったく違う魅力を引き出した、阿木宇崎チームの技が光るシングル。

③④カラオケ

定価800円、中古で100円。
ちょっと嫌味なくらいスタイリッシュな美ジャケ。


関連リナ
NEOfilia」最後のシングルは高橋理奈名義

21世紀の8㎝CDリスト

$
0
0
1988年に誕生し、2000年には演歌以外でその役割をほぼ終えた8㎝CDシングル。

食玩8㎝CDと演歌系とアニメ系を除き、今世紀になってリリースされた8㎝CDシングルをリストアップしてみようという企画。12㎝CDとのセットとかボックスセットとかオマケとかも除く。あと英会話の短冊と「携帯電話チェックタイムのテーマ」も除く。

ちなみに演歌系はいつ頃マキシに移行したのか、ちょっと気になったので調べてみた。
北島三郎は2003年6月の「恩返し」までが8㎝短冊、同年8月の「大河」からマキシ。森進一も2003年6月の「哀の河」が最後の8㎝。はい、2003年で決まり。

演歌系以外では2001年になるとかなり意識的に8㎝CDというフォーマットを選択しているはず。まずは21世紀の短冊型ジャケット8㎝CDを列挙。


2001年 「東京LOVE」 黒幕&愛人
    「ヨハネの手紙/STRANGE WISH」 ロリータ℃

2002年 「ナイスな心意気」 アラシ

2007年 「gocoup e.p.」 gocoup
    「kakekomi」 グッドラックヘイワ

2009年 「円都家族 EP」 志人×DJ DOLBEE

2010年 「Mは三つ目でマゾじゃない」 中学生棺桶

2012年 「離婚倶楽部/オルガまだか」 例のK
    「キスとかキライとか」 ユメトコスメ

2013年 「Dance My Generation」 ゴールデンボンバー
    「1977」 GRAPEVINE
    「ティーパーティーパーティー!」 たんきゅん
    「サマーゾンビー」 ザ・なつやすみバンド
    「BALOON SONGS」 FANDAZE
    「Hi,how are you?」 バンホーテン

2014年 「FIRST SINGLE」 THE 幻覚NEONS
    「ワケありDANCEたてついて/POISON~プワゾン~」 ベッド・イン
    「日々のあわ」 宇宙ネコ子とラブリーサマーちゃん
    「ヘルシンキラムダクラブのお通し」 Helsinki Lambda Club

2015年 「ずっと伝えたかった I love you」 DEEN
    「No More Cry[3rd Anniversary Special!!!!!!!!ver.]」 超特急

2016年 「艦隊これくしょん -艦これ- 艦娘想歌【参】」 加賀岬
    「阿」「吽」 イトヲカシ
    「恋の8cmシングル」 ザ・ボヘミアンズ

「東京LOVE」はウリナリ企画のムード歌謡。内容からして短冊が相応しいとの判断か。
ロリータ℃は意識的だとは思うが、2001年といえばまだまだ8㎝が普及していた時期。製作もとくに苦労はなかっただろう。
アラシは前作「a Day in Our Life」(非短冊8㎝)からの流れ。何らかのこだわりを感じるチョイス。

時は流れて2007年7月7日に777円で短冊8㎝をリリースしたgocoupの「gocoup e.p.」が狙って古いフォーマットを蘇らせた最初の作品と考えていいかな。そこからポツポツと短冊8㎝新作がリリースされるようになった。(が、こんなブログをやっていたのに気づいていなかった)
個人的に最もうれしい衝撃だったのが2010年の中学生棺桶。これを中野ディスクユニオンで発見したときの興奮たるや。
2013年元旦の金爆からのリリースラッシュは記憶に新しい。

2015年のDEENは業界的に事件扱いだった。超特急は90年代オマージュ(カップリングはglobeカヴァー)に、若いファンからは「何このちっちゃいCD!?」との困惑の声が広がった。

そして今年。「艦これ」から加賀岬が限定8㎝短冊CDをリリース。ちょっと気になってはいたが、素人には到底手に入れることはかなわぬ超人気アイテムだったようだ。予約秒殺ってやつ。さらに今月ザ・ボヘミアンズが「恋の8cmシングル」をリリース(今のところライブ会場限定)。ついにきた自己言及タイトル。いつかは手に入れたい。

今のところ2015年以降の新作は1枚も買ってない。さすがにDEENを定価で買うか?と自問し、出した答えが「中古で見かけたら買おう」だったので。

これが抜けている情報、募集中!





ついでに非短冊8㎝CDリスト。

2001年 「YOUR HORSES」 pre-school 
    「POINT OF VIEW POINT」 CORNERIUS
    「DROP」 CORNERIUS
    「evergreen」 hyde
    「Angel's tale」 hyde
2002年 「SHALLOW SLEEP」 hyde
    「a Day in Our Life」 嵐
    「冷たいギフト/貫通」 ゆらゆら帝国 *2枚組
    「get back」 Licca
2003年 「あれかしの歌/目覚めた鳥」 GUIRO 
    「エチカ/日曜日のチポラ」 GUIRO 
2004年 「歌に誘われて」 井上陽水 
    「ハッシャバイ/いそしぎ」 GUIRO 
2005年 「山猫/イルミネーション・ゴールド」 GUIRO 
    「アゲハ」 GOING UNDER GROUND 
2006年 「二人三月」 the ARROWS 
2014年 「Girls Talk」 THE PATS PATS 
2016年 「BE MYSELF」 DEATHRO

こちらは抜けがたくさんありそう。

「SONG OF SONGS」 Ayuo Takahashi 1996年

$
0
0
高橋鮎生、唯一の8㎝シングル。

①SONG OF SONGS
作詞・作曲・編曲:高橋鮎生
デュエットヴォーカルに上田浩恵を迎えた日本語作品。中世ヨーロッパフォークソング調の曲を引っぱるのは夏秋冬春(現・夏秋文尚)のドラム。高橋鮎生・上田浩恵のユニゾンではじまり、女、男、女、男のソロパート、最後にまたふたりで最初と同じ歌詞を2回繰り返す。最後は演奏が薄くなってスローダウン。地鳴りのようなエレキギターがうなる間奏はプログレ色が濃い。後半、突然男は去っていく(が、愛は消えていない)。最初と最後に同じ「愛をかたる」パートが繰り返されることにより、物語の円環と愛の普遍性が表現されている。

②HEAVENLY BLUE
作詞・作曲・編曲:高橋鮎生
高橋鮎生の淡くぼんやりした処理がなされたヴォーカルは、①よりだいぶ存在感が薄い。ふわふわしたアンビエント寄りの音像に相応しい抽象的な英語詞。Ayuoはギターのほか、Psalteryという聞きなれない楽器を演奏している。検索してみるとハープの先祖みたいな古楽器。イントロで聴けるヒョロヒョロした音かな?

定価1000円、中古で100円。
廃城と思しき石積みの建造物。手前には針先のような物体(CG)が浮かんでいる。
細野晴臣のFOA Recordsからリリース。


FOAレーベルメイト
WORLD JUNGLE」 宮本ゆか

「look of love」 高橋幸宏 1988年

$
0
0
高橋幸宏、EMI移籍後最初のシングル。

2曲ともアルバム『EGO』(1988)からのカット。

①look of love
作詞・作曲・編曲:高橋幸宏
アルバム『EGO』はインド風味(ジョージ寄り)の「Tomorrow Never Knows」で幕を開け、2曲目がこれ。移籍第一弾ということもあってか、いつになく力の入ったポジティブなムードに当時ちょっと戸惑った記憶がある。もっと情けない系のほうがしっくりくるんだよな。コーラスでNOKKOが参加。前年のThe Beatniksのアルバム『Exitentialist A Go Go-ビートで行こう-』収録曲「Total Recall」にアレンジ(シンセリフ)が似ている。

②DANCE OF LIFE
作詞:Iva Davis, Bob Kretschmer、作曲:高橋幸宏,Iva Davis, Bob Kretschmer、編曲:高橋幸宏
リードヴォーカルが幸宏じゃないのでまず驚く。歌うはオーストラリアのバンド、アイスハウスのアイヴァ・デイヴィス。共作のBob KretschmerもIcehouseのメンバー。もちろん英語詞で、ガシガシ盛り上げる攻めの一曲。

リードシングルとしてはこの2曲が正解なのだろう。鈴木慶一の詞が冴えまくる「LEFT BANK」は名曲すぎてシングル向きじゃない。


定価1000円、中古で100円。
アルバムのブックレット内にほぼ同じ写真があるが、微妙に異なるテイク。写真はヤマグチゲン。

「BALLADE 2U」 高中正義 1991年

$
0
0
高中正義の24thシングル。

フュージョン系ギタリストとして今も絶大な人気を誇る高中。ほとんどのファンはアルバム志向のような気がするので、シングルはどういうモチベーションで切っていたのか。

①BALLADE 2U
作曲:高中正義、編曲:BAnaNA・高中正義
同じ年にリリースされたアルバム『BALLADE』とジャケが共通だし、タイトルも近いので当然アルバム収録曲のカットかと思ったら違った。アルバム未収録曲だけど別にレアじゃない(ベストとか配信とかで聴ける)。まったりゆったりした安定のギタープレイを聴かせる、完璧なラウンジミュージック。タイトルの「2U」の表記はどうしたってプリンスを思い出させる。高中とプリンスをつなぐ人物といえばシーラE!

②NAGISA'91
作曲:高中正義、編曲:井上鑑・高中正義
数え切れないほどの作品があるが、私にとっての代表作はやっぱり「渚・モデラート」(1985)。女性ヴォーカルが入ったキャッチーな名曲。薬師丸ひろ子が出演したビデオデッキのCMで使用され、シングルもそこそこヒットしたんじゃないかな。91年ヴァージョンは、女性ヴォーカルなしでギター一本勝負。


定価930円、中古で100円。
上述のようにアルバム『BALLADE』とほぼ同じジャケだが、なぜかちょっとブレている。裏はアルバムの宣伝で、アルバムと同じブレてない写真を使用。左下には高中20周年ロゴが見える。

ユキヒロと同じバンドにいたなんて、今となっては不思議に思える。

「ALPHABET ST. "This is not music, this is a trip"」 PRINCE 1988年

$
0
0
まるっきり2回目。

いいんだ、好きなんだから。

いまだに信じられない。誰かに嘘だぴょ~んって言ってほしい。

訃報を伝えるニュースや有名人&一般人の追悼の言葉を浴びているうちにどうやらこれは現実らしいと悟ってきた。

RIP PRINCE

そんな言葉だけじゃ収まりきらない思いをブログやツイッターにぶつける月間にするとかしないとか。

1988年の傑作シングル。

内容については過去記事を。

今回の記事タイトルはカップリングの「ALPHABET ST. "This is not music, this is a trip"」にした。改めて聴いてみると半分以上は「ALPHABET ST.」のカラオケで、後半がスライ『STAND!』の長い曲みたい。

マキシケースにシール。あっさりしたジャケだけど、中身は濃い。


このシール、検索していてアナログシングルも共通デザインだったことがわかった。CDSのシールの下には「3 INCH COMPACT DISC SINGLE」の文字が見える。

7インチ



12インチ




日本盤CDSは存在することは知っていたがまだ現物にお目にかかったことがない。当時洋楽はほとんど輸入盤で買ってたから。でも次のシングル「グラム・スラム」の日本盤8㎝CD(短冊)はリアルタイムで買ってるんだよな…なんでだろ。

で、画像を検索してみた。



ヤフオクから拝借。

下段一番右の白地にピンクの三角が「グラム・スラム」。そのとなりの青三角が「アルファベット・ストリート」。うーん、どっちもあまり欲しくなるようなジャケじゃない。ていうか手抜きすぎじゃね?


最後にCD盤面。ペイズリーパークのロゴが嬉しい。



「グラム・スラム」 プリンス 1988年

$
0
0
"GLAM SLAM" PRINCE

当ブログの第3回目記事で紹介した8㎝。11年ぶりの再登場。

1988年の大名盤『LOVESEXY』からの第2弾シングル。

①グラム・スラム GLAM SLAM
(PRINCE)
アルバムでいうと、目NO、ALPHBET ST. と祝祭的なハイテンション2曲に続く3曲目。この曲も祝祭感あるけど、前2曲よりは少し落ち着いた雰囲気。この時期のプリンスの、神がかり的ソングライティング(とはいえ、いつ書かれたものかは分からないが)&アレンジメントが楽しめる。エロティックなイメージが乱れ飛ぶ歌詞も、なぜか神聖なものを感じるのだ。で、結局「GLAM SLAM」て何なのさ!?

②エスケイプ ESCAPE
(PRINCE)
自己言及的歌詞「スネアが2拍と4拍を叩く」で始まるGLAM SLAM変奏曲。原曲のメロディアスな部分はカットし、フラットなほうの「♪Gla~m Sla~m」のコーラスがそのまま残されている。「Free yo mind from this rat race」のフレーズと「Escape!」の掛け声が繰り返される。中間部は半ラップ。

定価1000円、定価で購入。
前の記事で触れたとおり、ジャケはアルファベット・ストリートと共通(色違い)の、余白が多いというより余白しかないデザイン。汚れが目立つ…


前回のALPHBET ST. US盤に相当するCDSはどんなのだったのだろう?

答えはAmazonにあった。




では、アナログは?

12インチも矢印だった。




画像検索してみる。




すべて矢印は矢印なのだが、意外と統一感がない。

「アイ・ウィッシュ・ユー・へヴン」 プリンス 1988年

$
0
0
"I WISH U HEAVEN" PRINCE 正確には頭の"I"は目のマーク(EYEってことで)表記。

これも2回目登場。アルバム『LOVESEXY』からの第3弾シングル。


①アイ・ウィッシュ・ユー・へヴン 目 WISH U HEAVEN 2:43
(PRINCE)
タイトルから想像されるとおりの天上ムードにあふれた魂浄化系ナンバー。今聴くとどうしたってあちら側にいってしまった彼を想い、切なくなる。天国からのメッセージのような美しいファルセットが、雲間から降り注ぐイメージ。アルバム『LOVESEXY』では最後から2番目に位置している。極上バラード「WHEN 2 R IN LOVE」に続くこの曲で天まで舞い上がったあと、内省的でダークな「POSITIVITY」で地上に戻ってアルバムは幕を閉じる。

②スカーレット・プッシー SCARLET PUSSY CAMILLE 4:19  
(PRINCE)
回転数を上げた別人格「CAMILLE」が歌うお下劣ファンク。宗教的ともいえる①のカップリングにコレを持ってくるのはプリンスのバランス感覚なのか。1998年に編まれた3枚組ベスト『THE HITS/THE B-SIDES』では「IRRESISTIBLE BITCH(あきれた売女)」と「LA, LA, LA, HE, HE, HE」の間=エロソングシリーズとして収録された。どうでもいいがタイトルの日本語表記がジャケでは「スカーレット・プッシー」、CD盤面では「スカーレットPUSSY」と揺れあり。ベスト盤でも「スカーレットPUSSY」だった。

定価1000円、定価で購入。
3枚目にして初のシールじゃないジャケ。方針変更は「手抜きっぽい」と批判されたからかな。


ドイツ盤3インチシングルが存在する。

WEB上で見る限り、マキシケースに8㎝CDのパターンのようだ。

収録曲はアナログ12インチと同じ

①I Wish U Heaven (Parts 1, 2 & 3) 10:15
②Scarlet Pussy 6:11

の2曲。どちらもロングヴァージョン。10分を超える「I Wish U Heaven (Parts 1, 2 & 3)」のPart 2では「HOUSEQUAKE」の替え歌が聴ける。

LOVESEXYツアーではボニ・ボイヤーのヴォーカルを大きくフィーチャーした、ライブのハイライトといえる熱演だった。

「愛の哀しみ Nothing Compares 2 U」 シンニード・オコナー 1990年

$
0
0
Sinéad O'Connor "Nothing Compares 2 U" 1990

Nothing Compares 2 U語り。

The Familyのアルバム『The Family』(1985)に収録された美しいバラード作品。

ザ・ファミリーとは、プリンスが作りすぎた曲を発表するためにでっち上げた(は少し言い過ぎかもしれないがだいたい合ってる)バンド。しかし、バンド名もはうちょっと何とかならなかったか。ジャケに写る美形の男女はSt. PaulとSusannah Melvoin。スザンナは当時プリンスの恋人で、「Nothing Compares 2 U」はスザンナについての歌らしい。で、プリンスのモノマネのように歌っているのはSt. Paulなんだよね?そしてスザンナのコーラスは、さすがにウェンディ(双子の姉妹)そっくり。


そんな隠れた名曲を発掘カヴァーしたのがシンニード・オコナー(現シネイド・オコナー)。2回目の登場。

①Nothing Compares 2 U 愛の哀しみ
(Prince)
プリンスの追悼メッセージとして何度も引用されたタイトル。シンニードの語尾で少し裏返るヴォーカルが切なさを際立たせる。終盤、感情がコントロールしきれなくなったような声に何度聴いてもグッときてしまう。どう考えてもオリジナルより優れた名唱。米英をはじめ各国チャートでNo.1を獲得し、シンニード最大のヒットとなった。

②Jump in the river ジャンプ・イン・ザ・リバー
(O'Connor/Pirroni)
一転、ぶっきらぼうなギターサウンドをバックに淡々とした歌を聴かせる。

定価930円、中古で100円。
青い目の美人さんがスキンヘッドで歌うインパクト。


シンニード版の大ヒットを受け、プリンス自身も「そういや俺こんな曲作ったっけ」と思い出した。ライブのレパートリーとして歌われるようになり、正規リリースCD音源として2ヴァージョンを残した。

ひとつは画像左下の3枚組ベスト『HITS/B-SIDES』(1998)に収録されたライヴ・ヴァージョン。ロージー・ゲインズとのデュエットと言っていい内容。

もうひとつもライヴ。2002年の3枚組ライヴ盤『One Nite Alone...Live!』(画像右上の縦長ボックス)。歌い出しから観客の盛り上がりが半端ない。途中観客に歌わせたり、大人気曲であることが確認できる。キャンディ・ダルファーのサックスをフィーチャー。


日本の女性シンガーふたりがカヴァーしている。

下段中央、ACO「愛したあなたは強い人」(1999)
下段左、矢井田瞳「my sweet darlin'」(2000)

ふたりともマキシシングルのカップリングで「Nothing Compares 2 U」。ふたつとも英語のまま歌ってる、それほど意外性はない素直なカヴァー。

印象的な冒頭の歌詞「It's been seven hours + fifteen days」が、矢井田盤では「3 hours and 16 days」と微妙に変更されている。オリジナルから20時間たった設定にしたのはどんな意味があるのだろう?

「バットダンス」 「スキャンダラス・セックス・スイート」 プリンス 1989年

$
0
0
"BATDANCE" PRINCE 1989

上段、黒いの2枚「バットダンス」「BATDANCE」
黄色「PARTYMAN」
紫2枚「THE ARMS OF ORION」PRINCE with Sheena Easton「アームズ・オブ・オライオン」プリンス

下、マキシシングル「スキャンダラス・セックス・スイート」US盤と日本盤。


個人的にはプリンス体験のピークだったアルバム『LOVESEXY』&LOVESEXYツアーのあと、次は企画ものか~と若干肩すかしを感じたサントラ仕事『バットマン』。ティム・バートンの描くダークな世界観に寄せて、プリンスが手持ちの札をチョイスして並べてみせたような印象だった。

バットダンスを含む3枚のシングルの内容については10年前の記事を。

今回は8㎝じゃなけど、『BATMAN』から4枚目のシングル「スキャンダラス・セックス・スイート」について。

US盤「THE SCANDALOUS SEX SUITE」
①THE CRIME
②THE PASSION
③THE RAPTURE
(Prince with John L. Nelson)
以上3曲が「THE SCANDALOUS SEX SUITE featuring Kim Basinger」。アルバム収録のエロティックバラード「SCANDALOUS」をベースに妄想を3倍に膨らませた組曲。映画でVicki Valeを演じたキム・ベイジンガーがいちゃいちゃエロヴォイスを聴かせる(歌ってはいない)。共作のJohn L. Nelsonはプリンスの父親。サックスのエリック・リーズのクレジッが"Sexophone"になっている。

④Sex "the '80s are over and the time has come 4 monogamy and trust"
(Prince/Levi Seacer Jr.)
バックバンドThe New Power GenerationのベーシストLevi Seacer Jr.との共作。長いサブタイトルは日本盤ではバッサリ削除、シンプルに「Sex」とされていた。

⑤When 2 R in Love
(Prince)
『LOVESEXY』(1988)収録のラブソング。CDではアルバム全体がワントラック扱いだったので、この曲だけ取り出したトラックは貴重と言えば貴重。1991年にEpoがカヴァー。


上記5曲で約30分あり、シングルとしては十分すぎる長さ。日本盤はさらに4曲を追加。

⑥THE PURPLE PARTY MIX
⑦PARTYMAN MUSIC MIX
⑧PARTYMAN (The Video Mix)
⑨FEEL U UP (Short Stroke)

この4曲は12インチシングル「PARTYMAN」に収録されていたもの。

「I Wanna Be Your Lover」「1999」「Raspberry Beret」「Kiss」「Housequake」などなど過去曲からのサンプリングを散りばめた「The Purple Party Mix」が聴きもの。80年代をトップアーティストして全速力で駆け抜けたプリンスの、大きなピリオドだったんだなと改めて感じる。

「シーヴズ・イン・ザ・テンプル」 プリンス 1990年

$
0
0
"Thieves In The Temple" Prince 1990

濃密な『LOVESEXY』(1988)、ティム・バートン映画のサントラ『BATMAN』(1989)に続いてプリンスがリリースしたのは自身主演の映画のサントラアルバム『Graffiti Bridge』。

「Under the Cherry Moon」(1986)の失敗で懲りたんじゃなかったの?周り中が「よせばいいのに…」と思っても止められなかったんだろう、きっと。

1986年との違いは『Parade』が名盤中の名盤だったのに対して、『Graffiti Bridge』がもしかするとプリンス初の駄作だったこと。

そんな暗雲たちこめるアルバムからの1stシングルの日本盤(8㎝)とUS盤(マキシ)。

日本盤

①Thieves In The Temple シーヴズ・イン・ザ・テンプル
(Prince)
3分20秒のオリジナルヴァージョン。最初に聴いたとき、まずいことになったと思った。BATMANでぼんやり感じた悪い商売っけが前面に出てきてしまった印象。時代とのズレ?はっきり言えば心が離れた。大好きだった80年代のプリンスをアルバムの中に探したけど、わずかな欠片しか見つからなかった。

②Thieves In The Temple PartⅡ シーヴズ・イン・ザ・テンプル・パートⅡ
(Prince)
2分足らずのトラック。ギターメインのインスト。

定価900円、中古で300円。
長髪に薄いひげ、革ジャンでハードなイメージ。


US盤

①Thieves in the Temple (Remix)
Remixesd by Paisley Park
8分超のリミックス。新たなヴォーカルを増やし、終盤にはThe Steelesのコーラスも新たに加えた。長い…

②Thieves in the House Mix
③Temple House Dub
Remixesd by Junior Vasque
タイトルどおり、ハウスミックス。『LOVESEXY』1曲目「EYE NO」から「Crap Your Hands, Stomp Your Feet」のナレーションがサンプリングされている。たった2年前の『LOVESEXY』がやけに眩しく感じる。

『Graffiti Bridge』からはあと「New Power Generation」日本盤8㎝CDが存在するが、持ってない。

「SEXY MF」 プリンス&ザ・ニュー・パワー・ジェネレーション 1992年

$
0
0
PRINCE AND THE NEW POWER GENERATION "SEXY MF"

①SEXY MF
(Prince, Tony M. and Levi Seacer Jr.)
『グラフィティ・ブリッジ』で多くのファンが抱いた不安をブッ飛ばす強力シングル。80年代プリンスを代表するシングルは?と聞かれても名曲多数過ぎて意見が割れまくるだろうけど、90年代ならこの曲を選ぶ人が半分くらいいるんじゃないか。いや、3割くらいかな「ダイアモンズ・アンド・パールズ」も最高だしな…
つんのめるリズム、ブラスセクションが引っぱる強烈なグルーヴ。つぶやくようなヴォーカルはラップとはちょっと違う。最初から最後までUSでは放送できないサビが繰り返される、すべてがエロカッコイイ(死語?)ナンバー。オルガンソロも素晴らしいのだけど、プリンスの「Levi, Levi, Fly」からのLevi Seacer Jr.のギターソロは痺れるカッコよさ!共作クレジットされているTony M.のラップもクール。終盤クレイジーに上りつめるブラスとコーラスの混沌がバシッと切れるエンディングが決まりすぎて怖い。ファンクxジャズの夢のようなエクスタシー。この曲は日本語表記なし。「セクシーエムエフ」じゃ間抜けだからね。


②ストローリン STROLLIN'
(Prince And The New Power Generation)
アルバム『DIAMONDS AND PEARLS』(1991)から、リラックスした雰囲気のジャズナンバー。東京のワーナー・パイオニア・スタジオで録音された。

定価900円、中古で100円。
ピストル型マイクを構えるプリンス。

ソングライトクレジットがまったくないのが残念。アルバムで確認した。


今月は意外と書けなかったな。とりあえず殿下追悼月間は終了。残りの8㎝もぼちぼち紹介する。

「キスをするのに・恋してるのに」 相沢薫 1989年

$
0
0
相沢薫、唯一のシングル。Produced by 清水信之

相沢薫は1989年に唯一のアルバム『もう一度恋をしよう』を残している。このシングルはアルバムの冒頭2曲をそのまま並べたもの。

①オルフェの夏 LET'S TAKE A CHANCE 
作詞:湯川れい子、作曲:羽田一郎、編曲:清水信之
メジャー感のある作家陣がやる気を感じさせる。清水信之らしいキレのあるテクノアレンジは『浮気なぼくら』テイスト。アーバンでアンニュイなムードが相沢さんの声質にフィットしている。化粧品タイアップとかいけそう。

②キスをするのに・恋してるのに WHAT CHA' GONNA DO FOR ME 
日本語詞:小沢健二、作曲:NED DOHENY & HAMISH STUART、編曲:NED DOHENY & 清水信之
オリジナルはチャカ・カーン、1981年。ネッド・ドヒニーのセルフカヴァーがアルバム『LIFE AFTER ROMANCE』(1988)に収められた。この相沢薫ヴァージョンには、ネッドが共同アレンジとコーラスで参加。ネッドとチャカのちょうど中間くらいのアーバンソウルに仕上がっている。薫さんのちょっとはすっぱな歌唱がキュート。
女性目線で綴られた日本語詞は小沢らしさを感じるほどではない。ま、タイトルは小沢っぽいか。1989年11月といえばフリッパーズの1st『three cheers for our side〜海へ行くつもりじゃなかった』リリース直後。同じくポリスターの新人ヴォーカリストのアルバム4曲に歌詞を提供した小沢。おそらく初の外部仕事だろう。

定価937円、中古で756円。
アルバムと同じ写真を使用したジャケ。目は閉じられ、顔は影になっていて完全に匿名希望の雰囲気。狙いどおり、個人情報露出の極めて少ない謎のシンガーとしてキャリアを終えたと思われる。

「GONNA BE a SUPERMODEL」 JODI 1996年

$
0
0
ティーンモデルのジョディ・ブラウンがJODI名義で残した唯一の音源。

カジヒデキのソロデビュー作「MUSCAT E.P.」に収録された「君のハートのナチュラル」の英語ヴァージョン。「MUSCAT E.P.」が1996年8月9日、「GONNA BE a SUPERMODEL」が7月24日リリースなのでJODIのがちょっと早い。

①GONNA BE a SUPERMODEL (RADIO EDIT)
作詞:Cara Jones、作曲:カジヒデキ、編曲:桜井映子
オルガンから入り、ギターが上昇音階を奏でるイントロと一本調子なドラムでネオアコ感はバッチリ!ジョディの声はジャケから想像されるとおりの激キュート。英語ネイティブで少し日本語もしゃべれるのだろう。いや、日本語は出てこないんだけどなんとなく。揺れるピッチ、息切れ気味の語尾、懸命にリズムについていこうとバタバタ気味になる感じ、すべてが完璧すぎる。曲もアレンジも素晴らしく、トータルでカジヒデキヴァージョンの50倍くらいよい3分半のマジック。

②GONNA BE a SUPERMODEL (SPACE CAT'S FAVOURITE CUT)
Remixed by Heigo Tani (age of strange)
スペイシーなサウンドにジャングルビート。全然曲に合ってないリミックス。

③①のカラオケ

定価1000円、中古で105円。ココナツディスクの値札だ。
モデルですもの、ビーチで水着。

裏もキュートすぎるので紹介。

「何処か?」 mc Sisters 1998年

$
0
0
mc Sisters are; 岩崎良美、下倉友希、平山葉子、松本美樹、成松阿留奈、千葉アリサ、永瀬沙世、中原歩、田中みのり、木口美和子、凰山絵里

ティーン向けファッション誌「mc Sister」のモデル11名が結成したユニット。Produced by 桜井鉄太郎

①何処か?
作詞:サエキけんぞう、作曲・編曲:桜井鉄太郎
グルーヴィーなサウンドはこのままCOSA NOSTRAにも使えそう。曲は十代女子グループに歌わせるにはちょっとダウナーなムード。歌詞もやや内省的な内容で、キャピキャピ感はない。11人もいるので全員が歌っているのかよくわからないが、とくに誰かが目立つということもなく全編で民主的な横並びユニゾンが続く。

カラオケ収録なし。1トラックのみで定価600円、中古で108円。
全員白黒衣装でまとめた、ある意味地味ジャケ。

雑誌「mc Sister」は1966年創刊、2002年に36年の歴史に幕を閉じた。

凰山絵里は2000年代に鳳山雅姫→鳳山えりの名前で音楽活動を行っていた。
永瀬沙世は現在写真家として活躍中。
何人かは30代モデルとして活動している。

「ステイ・クロース・トゥ・ミー」 ナオミ・グレース 1996年

$
0
0
"STAY CLOSE TO ME" Naomi Grace

mc Sisterのモデルやってたこともあったナオミ・グレース唯一の8㎝シングル。

90年代にはこのシングル1枚しか残さなかったナオミ。その後も地道に歌を続けていたようで、2008年にジャズヴォーカリストとして、まさかの1stアルバム『SOLO in the SPOTLIGHT』をリリース!現在もコンスタントにライブ活動を行っている。

①STAY CLOSE TO ME
作詞:渡辺智加、作曲・編曲:太田美知彦
導入はキーボードのみをバックにゆったりと歌い、ドラムが入ってくるとラテンビートを取り入れたハードロック歌謡。美人モデルに期待しがちなズッコケ感はまったくない。朗々とした歌唱と勇ましい曲調はアニメソングぽい雰囲気。サビはポルノグラフィティ「サウダージ」(2000)に似てるというよりそっくり。

②MY CHRISTMAS COLORING BOOK
作詞・作曲:WARNER WILDER、編曲:太田美知彦
1985年のクリスマスソングのカヴァーをもちろん英語で。スタンダートと言えるほどメジャーなのか不明だが、スタンダード然とした風格のある楽曲。ナオミは①の日本語より歌いやすそう。いかにもアメリカンな声の張り上げ方が私の好みではないけれど安定感のある歌唱を聴かせる。

③①のカラオケ

定価1000円、中古で100円。
全身からモデルオーラ。スタイリッシュすぎるナオミ、32歳。

「HEART HAVE MERCY」 山本奈緒子 1997年

$
0
0
雑誌「Cawaii!」の人気モデル、山本奈緒子のデビュー作にして唯一の音源。

①HEART HAVE MERCY
作詞・作曲:Siedah Garrett/Andrew Levy、日本語詞:前田たかひろ、編曲:今井了介
Brand New Heaviesのふたりによる書き下ろし作品を日本語化。ブランニューへヴィーズと言えば期待されるとおりのレアグルーヴィーなアシッド・ジャズが展開される。奈緒子さんは声がよく出ていて、ティーンモデルの余技以上の歌唱。しかし、女性コーラス(サイーダ・ギャレットか?)の音圧があまりにも強く、奈緒子のがんばりがかすんでしまうのが難点。宇多田ヒカルのデビューに先立つこと一年。日本語R&Bのメインストリームと言ってもいいような気がしてきた。

②akane
作詞:前田たかひろ、作曲・編曲:本間昭光
こちらはスローファンク。ジャジーなギターソロがきまる黄昏れたアレンジが素晴らしい。憂いを湛えた奈緒子の歌声はちょっとSPEEDの島袋さん似。

③①のカラオケ

定価1020円、中古で300円。
やっぱりモデルはシンプルバックに全身像。

売れても不思議じゃない力の入った内容だったのにね。残念ながらこのあと音楽活動は続かなかったようだ。

「Slender」 皆川ユキ&スレンダー・ガールズ 1997年

$
0
0
皆川ユキ、唯一の音楽活動がこの8㎝CD。

ブラジル出身ということと、アクエリアスのCMで自転車こいでたことくらいしか情報がないモデルさん。

①Slender ワコール「ヒップスター」TVCFイメージソング
作詞:及川眠子、作曲:宇崎竜童、編曲:小島久政
サンパテイストのアッパーなアレンジ。イントロと間奏で聴けるポルトガル語(だと思う)の語りはユキさん自身?スレンダー・ガールズのどちらかかも。ブラジル生まれのユキさんはどれくらい日本語がしゃべれたのだろう。ぱっと聴いた感じは普通の未熟な歌唱にも思えるが、何度か聴くと日本語ネイティブではない独特の発音なのだとわかる。たぶんリズム感はすごくいいのに日本語で苦労して実力が出せていないような。「スレンダー」を繰り返すサビではガールズのふたりがコーラスをつけている。本人出演のワコールCM企画もの。宇崎竜童らしさは封印し、意外とない感じのサンバ歌謡に仕上がった。

②Love or Dream
作詞:及川眠子、作曲:宇崎竜童、編曲:小島久政
スパニッシュぽいギターとソプラノサックスがアダルトムードを醸し出すたっぷり1分のイントロから、しっとりしたAメロがサウダージ。サビはキャッチーなんだけど、それまでの流れとだいぶ異なるテイストでとってつけた感あるな。

③④カラオケ

定価1020円、中古で298円。
ウエストの横部分が露出し、「SLENDER」と思いっきりど真ん中に書いてあるマニアックな衣装。スレンダー・ガールズのおふたりは黒衣装。

裏はやっぱり全身像。



「夏、抱きしめて」 船見啓子 1992年

$
0
0
久々にシングル一枚だけじゃないシンガー、船見啓子のデビューシングル。

カネボウ水着キャンペーンガールをはじめモデル活動がメインだったが、シングル2枚とミニアルバム1枚(3枚とも1992年リリース)を残し、自身で作詞も手掛けたりと歌手活動もそれなりにがんばった。

①夏、抱きしめて
作詞:船見啓子、作曲:浅野穣、編曲:西平彰
80年代なら早見優が歌いそうなアイドルポップス。夏全開なアレンジも素晴らしく、隙間に親衛隊のコールが聞こえてきそう。水着キャンギャルとして大正解としか言いようのないサマーソングだな。啓子さんはそこそこ歌えているが、こういう弾けた曲を歌うにはちょっと落ち着きすぎている。自作の歌詞はなかなかチャラくてプロっぽいのだが。

②resolution
作詞:船見啓子、作曲:山口美央子、編曲:安藤高弘
こちらは気だるい曲調が啓子のアダルトムードに合っている。アレンジにそこはかとない達郎テイストもある、「夢があるから サヨナラ選ぶ」失恋ソング。この曲はあんまり感情こめない一本調子な啓子の歌唱で正解だと思う。

③①のカラオケ

定価900円、中古で100円。
ロングヘアを風になびかせちゃう。カチッとした笑顔がちょっとコワい…

元ナースの経歴もあり、1993年に「美人看護婦のちょっとエッチな話~'92カネボウキャンペーンガールが明かすナース時代のないしょ話」という著書がある。

裏ジャケ。スレンダー。

「Beyond The Sky」 鷲見麻有 1998年

$
0
0
東レ水着キャンペーンガールだった鷲見麻有、唯一の8㎝シングル。

①Beyond The Sky
作詞:塚崎綾子、作曲・編曲:YUMEHAKASE
「私、18th forever」と繰り返し18歳を主張してくる、無暗にポイティブなサビが印象に残る。おそらく恋人を残してひとり「エメラルドの島」へ旅立つ18歳。無理ありまくりの設定は航空会社のタイアップ狙いだったのかも。わしみーの歌唱は、期待どおりの拙さ(キャンギャルアベレージ)。全体に予定調和ムードが漂う作品。最初からこれ一枚で終わると本人の周囲も感づいているような。

②believe in my heart
作詞:Mayu Washimi & 五味千賀庫、作曲:五味千賀庫、編曲:樋口"Happiness"智哉
五味千賀庫は五味美保のペンネーム。ほぼイントロなしで牧歌的なサビから入る。全編ダブルヴォーカルで拙さ強調?

③①のカラオケ

定価1000円、中古で210円。
ジャケットは、同時発売のファースト写真集「Beyond The Sky」表紙と共通。


裏は一応全身像だけど小さいし、ポーズもあんまりプロっぽくないね。


Viewing all 625 articles
Browse latest View live