Quantcast
Channel: 失われたメディア-8cmCDシングルの世界-
Viewing all articles
Browse latest Browse all 625

「すべてをあなたに」 ザ・ワンダーズ 1997年

$
0
0
"That Thing You Do!" THE WONDERS 1997

60年代アメリカを舞台に、架空のビートバンド「ザ・ワンダーズ」の栄光と挫折を描いたトム・ハンクス初監督作「すべてをあなたに」オリジナルサウンドトラック。

?THAT THINGS YOU DO!
(A. Schlesinger)
60年代英国のビートバンドのカヴァーと言われても、何の疑いもなく受け入れてしまいそうな2分47秒。実際はオルタナ系バンド「ファウンテンズ・オブ・ウェイン」のべーシスト、アダム・シュレシンジャーによる書き下ろし新曲なのだ。ギターの音色、単調なリズム隊、ヴォーカルの荒さ、などなどすべて計算ずくで60年代の音を再現している。ロック黎明期ならではのラフな雰囲気を、大真面目かつ緻密に追求した執念に拍手。ビートルマニアなら一度は考えそうな「もうひとつのビートルズ」を、音はもちろん映像作品にまでしてしまったという点でラトルズフォロワー。ラトルズほど毒はないけど。
劇中ではビルボード7位まで上りつめ、ワンヒット・ワンダーとして名を残したことになっているらしい。現実のチャートでも全米41位、全英で22位と健闘した。
1999年にはザ・ナックがカヴァーしていたりする。

?LITTLE WILD ONE
(D. Gibbs/S. Hurley/P. Hurley/F.Elringham)
マージービートの、いい意味でちょっと退屈な部分が表現された、こちらも秀逸なオマージュ。

定価800円、中古で100円。
2曲で5分19秒。なんとも情けない雰囲気の駄ジャケでも時代の気分を再現。

ホイットニーの「Saving All My Love for You」が「すべてをあなたに」になるのは分かるけど、この映画と曲の邦題は何でこうなったのだろうか。まんま「ザット・シングス・ユー・ドゥー」よりはいいか…

Viewing all articles
Browse latest Browse all 625

Trending Articles