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Channel: 失われたメディア-8cmCDシングルの世界-
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「セクシャルバイオレットNo.1」 桑名正博 1979年

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桑名正博の5thシングルにして最大のヒット。おなじみタイムスリップグリコシリーズで8㎝化。

①セクシャルバイオレットNo.1
作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:桑名正博&ティアードロップス・戸塚修
ソロデビュー曲「哀愁トゥナイト」(1977)から6枚続けて松本・筒美コンビの作品を歌ってきた桑名正博のグラム歌謡。改めて聴いてみると、イントロのテクノ風味に時代を感じる。YMOの1stは前年に出ていたけど、2nd『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』はリリース直前。結構このアレンジは当時の歌謡界では斬新だったのでは?メランコリックなAメロから「フッ・フッ・フッ 色っぽいぜ」と唐突なフックをへてタイトル連呼のサビへ。確か松本隆初のオリコンNo.1シングルだったような。詞の完成度はレジェンドレベルとは思わないけど、松本隆ヒストリーでは重要曲だったのだろう。
先日の風街レジェンドでは息子の美勇士がこの曲を歌った。コンサートパンフレットから松本隆の言葉「化粧品のCMソング。『セクシャルバイオレットNo.1』というどうにもこうにも納得のいかないコピーありきだった。京平さんと相談して、ここは逆転の発想でいこうと。このフレーズをあえて連呼してしまおうと。」このクドさがNo.1につながったのだろう。パンフレットの最後には出演者のコメントあり。美勇士は豪華出演者の中で最も長い文章を寄せている。「You make me feel good」の部分は、自分でも歌っていてドキドキするとのこと。サビ前に呟くように歌われるこのフレーズは、私もこの曲のキモだと思う。
レジェンド出演者で最年少の中川翔子は、自分の持ち歌「綺麗ア・ラ・モード」(2008)があった。次に若い美勇士はシンガーとしてのキャリアがほぼないに等しいのに、あの大御所たちの中に放り込まれて相当な緊張だったと思う。でも堂々と歌っていて、偉かった!

食玩の常、B面曲は収録なし。

定価不明、中古で100円。
シンプルに男前をアピールするジャケ。翌1980年、アン・ルイスと結婚し、その翌年に美勇士が誕生。


右はアン・ルイス「豹柄とPink」裏ジャケ。カップリング曲「So in Love with You」が美勇士とのデュエットだったので、裏に登場。


「Happy Happy Greeting」 KinKi Kids 1998年

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KinKi Kidsの5thシングル。

①Happy Happy Greeting
作詞:松本隆、作曲・編曲:山下達郎
KinKiのタツロー三部作のトリを飾る大名曲。筒美作品を意識したという「硝子の少年」、アイドルらしく弾けた「ジェットコースター・ロマンス」に続く松本山下コンビ3枚目は、淡々としながらもぐいぐいと気持ちが高揚させられるミドルテンポのバラード。打ちこみのビート、主張するベースライン、キーボードとコーラスが重なるたっぷりしたイントロだけでもうグッとくる。「星が沈む海に 太陽がのぼる 光の矢の中で 君を抱いていた」松本隆らしい鮮烈なイメージを打ちだしたAメロが最高なんだ。祝祭的なサビへの架け橋となるBメロも無理のない流れで美しい。自らの資質はシンガーよりもソングライターに向いていると言っていた達郎。達郎作品の最高の表現者は達郎であることは間違いなけど、この名曲のシンガーとして、堂本堂本は申し分ない仕事をしている。

1970年「家さえ飛び出なければ 今頃皆揃って お芽出度うが云えたのに 何処で間違えたのか」と若者らしく正月を描いた松本隆が、28年たって素直に「あけまして おめでとう」が言えるようになった!と感慨に浸るもよし。

②シンデレラ・クリスマス
作詞:松本隆、作曲:谷本新、編曲:長岡成貢
こちらのほうがジャニーズ標準ぽい、華やかなクリスマスソング。JR東海シンデレラエクスプレスのCMで、かの「クリスマス・イブ」がブレイクしたことを想起させるタイトル。と思いきや、こっちにはタツローは無関係だった。

③④カラオケ

定価1000円、中古で100円。
ジャケは横開きタイプ。トップの写真は左半分が表で、右が裏ジャケ。

ひっくり返すと…




さらに、右半分が下に開く。



飛び出す絵本式の立体作品。ふたりの写真の横から天使の羽が飛び出す仕掛け。

「哀しみのボート」 松田聖子 1999年

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松田聖子の49thシングルは、最後の8㎝でもある。

①哀しみのボート  フジテレビ系ドラマ「OUT」挿入歌
作詞:松本隆、作曲:大久保薫、編曲:岡本更輝
松本隆11年ぶりの聖子作品!ってことで話題になったのは覚えているが、曲は印象に残っていなかった。このたび『風街であひませう』のボーナスディスク「風街でよむ」で小泉今日子がこの曲の歌詞を朗読した。それを聴いて、詞が入ってきた。改めて聴いてみると味わい深い作品じゃないか。地味といえば地味なバラード。シングル向きじゃないかもしれない。でも、どうしたって80年代に聖子と松本隆が作り上げた女性像の「その後」を期待してしまう。
「飛べない小鳥ね わたしたちって 時間の岸辺で抱きあったまま」
重いな。重すぎる。このふたり、何らかの禁を犯して表通りを歩けなくなってしまった様子。渚のバルコニーで待ち合わせたふたりが、青い椰子の島でじゃれあったふたりが、人影のないカフェで別れ話してたふたりが、またよりを戻して「不幸の渦へと」堕ちていく。
「哀しみのボートで 流されても運命ならいいの」と歌う聖子の諦念がグサッとくる。う~ん、長い物語の結末はこれだったか。

②葡萄姫
作詞:松本隆、作曲:M. Rie、編曲:岡本更輝
カップリングは軽やかなポップス。「同窓会のあとワイン飲み過ぎて」なぜか元彼とふたりで想い出の葡萄畑へ。「可愛い奥様に叱られるわ 離れてよ」って完全に発火寸前。ラストは「あの頃の幼さが愛しいの」と、もう今は違うのよムードで冷静さを取り戻したのかもしれない。しかし、聖子の小悪魔的歌唱は、このあと「哀しみのボート」の世界につながっていく危険な香りを漂わせている。

③①のカラオケ

定価1020円、中古で250円。
聖子37歳、まだまだ余裕のドアップジャケ。

「ラダディー・ラダダ!」 クリスタル・ウォーターズ、「男のコが泣いちゃうなんて」 宍戸留美 1991年

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洋楽ヒットを即日本語カヴァー。

1960年代にはヒット曲のひとつのパターンとして存在した。ちょっと前に紹介した中尾ミエ「可愛いベイビー」(1961)とかね。「漣健児の時代」ともいう。その後も60年代ほどではないにしても、「YMCA」とか「ビューティフルサンデー」とか大ヒットしてたのは覚えてるし、80年代に入って大映テレビドラマ主題歌とか、「ダンシング・ヒーロー」とか成功作もある。8㎝時代のヒットはWINK、初期安室さんあたりか。ヒロミゴローもがんばってた。
ヒット曲もいいけど、ヒットしなかった洋楽日本語カヴァーはなかなかに味のあるものが多い。私の好物のひとつ。


では、今回のオリジナル&カヴァーを。

左の横型ジャケがクリスタル・ウォーターズ「ラダディー・ラダダ!」。

①ラダディー・ラダダ!~ジプシー・ウーマン(ラジオ・ミックス) GYPSY WOMAN (La da dee la da da) 
②ラダディー・ラダダ!~ジプシー・ウーマン(STRIP TO THE BONE RADIO EDIT) GYPSY WOMAN(SHE'S HOMELESS)
(C. Waters/N. Conway)
Crystal Watersのデビュー曲にして最大のヒット。ひんやり系ハウストラックに、起伏の乏しい覇気のないヴォーカルが乗る。「Gypsy Woman (She's Homeless)」のタイトルにもあるとおり、ホームレスの女性について歌っている。淡々とした描写のあとのサビが、超ダウナーな「La da dee la da da」のリフレイン。諦念を感じさせるこの呪術系リフが妙に心にひっかり、世界中でヒットした。

定価937円、中古で100円。
左半分が米国オリジナル7インチのジャケをそのまま使用。地味すぎる。
「ラップもいいけど、今最高にオシャレなダンスフリークの合言葉はモアGOOD!」コピーも酷い。なんだ?モアGOODって。モアベターのもじりなのか?


右、宍戸留美の6thシングル。

①男のコが泣いちゃうなんて(La Da Dee)
作詞:Crystal Waters、作曲:Neal Conway、日本語詞:石嶋由美子、編曲:福田裕彦
クリスタル・ウォーターズのUSオリジナル盤は1991年4月、日本盤は7月リリース。この日本語カヴァーは10月発売だから、結構タイトなスケジュールだった?鼓と銅鑼からのイントロ、リズムはオリジナルとはだいぶ印象が異なるズンドコ系。途中で完全に音頭の拍子になるパートもある。宍戸留美のコミカルな魅力が炸裂する怪唱・怪演に、もはや原曲の面影はない。いろいろ詰め込んで「La da dee la da da」のサビが、合唱による「おとこーのコがー 泣いちゃうなんてー」になってるのが素晴らしい。そのあとで「ラダディーラダダ」とも歌ってるけど、原曲のキモと言えるこの部分に日本語を乗せた勇気に敬意を表したい。追いかける「おかしーよ おかしーよ」の合いの手がまた脱力系でよい。

②ダンスの神様
作詞:石嶋由美子、作曲・編曲:福田裕彦
「白鳥の湖」を引用したイントロ&アウトロ。ニュージャックスウィングのトラックに、牧歌的メロデイ。コミカル歌詞をコケティッシュな歌唱で聴かせる、安定の宍戸留美ワールド。基本が歌えてるから崩せるんだよな。

定価800円、中古で298円。
赤い学ランできめた、応援団長・宍戸さん。バックに渦巻く「La da dee la da da」の文字はクリスタル・ウォーターズのPVから引用。


「トライ・ミー」 ロリータ 1994年、安室奈美恵 with SUPER MONKEY'S 1995年

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安室奈美恵、ユーロビート時代のはじまりはじまり。


左、ロリータさんのオリジナル盤。

トライ・ミー TRY ME
(HINOKY TEAM)
①RADIO MIX
②EXTENDED MIX
③PLAYBACK
1994年におそらく日本ローカルヒット(というか、日本のみのリリースか?)のダンスミュージック。ユーロビートについては、思い入れも探求心もないが、今聴くと一抹の郷愁を感じなくもない。でもやっぱり辛い。メロディはキャッチーと思えるものもあるが、どうしてもこの没個性なアレンジが楽しめる境地に達することができない。3曲目「PLAYBACK」はカラオケだった。LOLITAことAnnerley Gordonは、1998年に「Ann Lee」の芸名に落ち着くまでは様々な名前でユーロビートを歌ってきたある意味苦労人。どうでもいいが「LOLITA」の名前は別の女性シンガーに引き継がれていたりして訳が分からない。ところで対訳の小野香代子って、あの「さよならの言葉」の小野香代子さん!?

定価1000円、中古で100円。
どう見てもロリータを名乗るのは抵抗ありまくりだろ!とのツッコミ必至のアダルトムードジャケ(ややケバ)。


右、安室さん5枚目のシングル。「安室奈美恵 with スーパー・モンキーズ」名義としては「パラダイス・トレイン」に続く2枚目。

①TRY ME 〜私を信じて〜
作詞:鈴木計見、作曲:HINOKY TEAM
オリジナルは上記のLOLITA。伸びやかな安室さんの声はいいと思う。でも小森田作品のほうがよかったんじゃない?

②MEMORIES 〜明日のために〜
作詞:鈴木計見、作曲:HINOKY TEAM
オリジナルはNORMA SHEFFIELD「MEMORIES」。哀愁のメロディとデジタルビート。WINKでも可。

③④カラオケ

定価1000円、中古で52円。
ついにアムロの4分の1サイズにまで縮小されたスーパー・モンキーズの運命やいかに!


ソングライトの「HINOKY TEAM」とは、特定の個人あるいはグループの名前ではなく、avex traxが買い取った曲の作家クレジット名とのこと。その説明を読んで「えっ、そんな雑なことしていいの?」と疑問に思った。外国のソングライターの作品を買い取るにしても別に本人の名前で出せばいいと思うが、HINOKY TEAMに一本化すると何かいいことがあったのかね。この辺の事情を追及する熱意もないのが申し訳ない。
ところで、ネーミングは「明日はHINOKYになろう」に由来しているのかなあ。
あと、パラパラアイドル?ユニット「HINOI TEAM」の名は、もちろんリーダー樋井明日香からきているわけだけど、HINOKY TEAMも意識しているはず。

「恋するヴェルファーレダンス 〜Saturday Night〜」 MAX 1995年

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「with スーパー・モンキーズ」改め、MAXのデビューシングル。

①恋するヴェルファーレダンス 〜Saturday Night〜 (RAVEMAN MIX)
作詞:秋元康、作曲:A.PIGNAGNOLI - D.RIVA、編曲:木村貴志
オリジナルは、WHIGFIELD「SATURDAY NIGHT (BE MY BABY)」(1994)。原曲も相当に緩ダサなダンスナンバーだが、MAXはさらに緩く哀愁すら漂う出来栄え。中間部は半ラップのコント仕立てで泣ける。六本木にあった巨大ディスコ「ヴェルファーレ」のイベント企画で作られたのだが、本当にこんなのでよかったの?冒頭「頭を空っぽにして みんなで踊りましょ」と秋元が宣言してるからこれでいいのか。執拗に繰り返される「DABALALAN DILILI LALILALALA」のフレーズが、頭カラッポ状態へと誘う。この部分、小林亜星作のレナウン「ワンサカ娘」(1961)のパクリかも。全体の脳天気なムードも近いし。

②恋するヴェルファーレダンス 〜Saturday Night〜 (NITE MIX)
リミックス:RANDOMIZER

③①のカラオケ

定価1000円、中古で100円。
安室奈美恵という巨大ロケットの大気圏脱出のため、切り離された燃料タンクの風情(失礼)。こりゃどう見てもこのままフェイドアウトのムードだな、と誰しも思ったに違いない。しかし、3rd「TORA TORA TORA」(1996)が起死回生のヒットになり、90年代後半を人気グループとして駆け抜けた。紅白5回出場って、かなり大物感のある記録を残していたりもする。

一時メンバーチェンジもあったが、現在はオリジナルメンバーで活動中(ただしReinaは育休中)。今年リリースされた最新シングル「SELFIE 〜ONNA Now〜」も同時代洋楽日本語カヴァー。初心を忘れてないね!

「涙を見せないで~BOYS DON'T CRY~」 MOULIN ROUGE 1988年、WINK 1989年

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ユーロビート日本語カヴァー。書いている私が飽きている。

左、オリジナルのムーラン・ルージュ盤。

涙を見せないで~BOYS DON'T CRY~
(M. Kosi)
①RADIO VERSION (3:32)
②CLUB MIX VERSION (5:37)
ユーゴスラビアの男女デュオMoulin Rougeの3rdシングル。ジャケ裏(見返し)にはライナーが短冊には珍しくびっしり書き込まれている。檜ーチームよりは隙間があって聴きやすいサウンド。妙に明るく突き抜けていて、どこかのどかなムードあり。英語がネイティブでないせいか聴き取りやすく、出てくる単語は日本の中学生英語レベル。サビの「Why do boys don't cry」は英語的にOKなの?と心配になる。

定価1000円、中古で100円。
この日本盤8㎝の発売は1989年3月21日、WINKのカヴァー盤の5日後であった。


WINKの4thシングル。

①涙をみせないで 〜Boys Don't Cry〜
作詞・作曲:Matjaz Kosi、日本語詞:及川眠子、編曲:船山基紀
大ヒットした3rd「愛が止まらない~Turn it into love~」につづくユーロビートカヴァー。もくろみどおり二匹目を捕獲し、WINK安定期への足掛かりなった。サビの頭、原曲では「Hi, hi, hi」と脳天気にぶち上げる部分を、WINKは「Sick-sick-sick」とやや陰りのあるムードで効果的なフックにしている(「しくしくしく」と泣き姿の擬態語ともとれる)。Bメロのハモりなんかも原曲にはなかった情緒を醸し出している。

②Only Lonely
作詞・作曲:Ben Findon/Michael Myers/Robert Puzey、日本語詞: 及川眠子、編曲: 船山基紀
オリジナルはThe Dooleys「Body Language」(1980)。英国の大所帯バンドのヒット曲を日本語化してみた。もともとしっとり系の曲だが、この薄幸系デュオが歌えば哀愁5割増し。原曲では「Body Language」を繰り返すサビを、「Only Lonely」と別な英語を当ててくるとは意外。WINKチームの選曲の幅広さは、行き当たりばったりと紙一重?

定価1000円、中古で21円。
表情にもグラビア対応力の進歩がうかがえる。

WINK25+ソロ5+α

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WINKのシングル25枚と、ふたりのソロ5枚、パロディユニットの2枚を加え、計32枚。

WINKのデビューは1988年4月27日。8㎝の誕生日が同年2月21日だから、ほぼ8㎝のスタートと同時にキャリアが始まっている。1995年の25thまですべてのシングルが8㎝短冊スタイル。25曲中7曲が洋楽日本語カヴァー。


上段左から。6枚目まではアナログ7インチの同時リリースあり。短冊下半分は死に枠になっている。7th、8thは短冊のみのリリースながら、まだ上半分にジャケットを寄せている。

Sugar Baby Love
アマリリス
愛が止まらない 〜Turn It Into Love〜
涙をみせないで 〜Boys Don't Cry〜
淋しい熱帯魚
「One Night In Heaven 〜真夜中のエンジェル〜」
Sexy Music
「夜にはぐれて 〜Where Were You Last Night〜」

2段目、左2枚(10thまで)は写真枠が下へ拡張。11thからは短冊をフルに使ったジャケットになった。かと思ったら12thはちょっと下に帯あり。その後はすべてフル画面のデザイン。

「ニュー・ムーンに逢いましょう」
「きっと熱いくちびる 〜リメイン〜」
「真夏のトレモロ」
「背徳のシナリオ」
「追憶のヒロイン」
「摩天楼ミュージアム」
「ふりむかないで」
「リアルな夢の条件」

3段目は低迷期。とはいえそれなりにプレス数はあるので、レアものなんてない。

「永遠のレディードール 〜Voyage Voyage〜」
「結婚しようね」
「咲き誇れ愛しさよ」
いつまでも好きでいたくて
「トゥインクル トゥインクル」
「シェリー モン シェリ」
私たちらしいルール
「JIVE INTO THE NIGHT 〜野蛮な夜に〜」

4段目の一番左が25th=WINKのラストシングル。

「Angel Love Story 〜秋色の天使〜」

ここからソロ5枚。

「La Gioconda」(1996) 鈴木早智子
「Jóia」(1996) 相田翔子
「裸で眠りましょう」(1996) 相田翔子
「ゆりかごを揺すられて」(1998) 相田翔子
「INNOCENT SKY〜悲しみも届かないあの空の向こうへ〜」(1998) 鈴木早智子

相田翔子は非短冊(マキシ)シングルが数枚存在する。

おまけ。山田邦子と横山知枝のユニット、やまだかつてないWinkの2枚。

「“T”intersection ~あなたに戻れない~」(1990)
「さよならだけどさよならじゃない」(1991)


WINK後期シングルとソロ作品はちょっと探した記憶はあるが、ほぼイージーに集められるアイテムばかり。それでも32枚敷きつめると、それなりの迫力があるな。

10x10その7 ジャケパロ

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10周年企画として、いきあたりばったりにやってる10x10シリーズ第7回。

今回は、内容はともかくジャケットをパクった作品を、そのオリジナルと並べて。


では、上段左から。

淋しい熱帯魚」 WINK(1989)
「“T”intersection ~あなたに戻れない~」 たまだかつてないWINK(1990)

ユニットのコンセプトからして完全にパロディだから仕方ない。前回並べた初期5作のどれでもよかったけど、デザイン的に最も近いのがこの5th「淋しい熱帯魚」だった。

①“T”intersection ~あなたに戻れない~
作詞:山田邦子、作曲:MALTA、編曲:船山基紀
内容ももちろんWINKパロディ。「淋しい熱帯魚」の編曲を担当した船山基紀がパロディユニットもアレンジしちゃうってのはややルール違反?

②カラオケ

定価800円、中古で50円。

「マンピーのG★SPOT」 サザンオールスターズ(1995)
「マッピーのGスタ」 DJ★mappie(1995)

サザンの35thシングル。カップリングの「メリージェーンと琢磨仁」が隠れた名曲。
TOKYO FMアナウンサー松本ともこがDJ★mappie名義でリリースした「マッピーのGスタ」はタイトルとジャケがパロディ。
サザンのジャケは高齢男性モデル5名。おそらくサザンの男性メンバー5人をイメージしている(真ん中の人が微妙に桑田さんに似ているが、まさかお父さん?)。なんで原由子役がいないんだろ。
「マッピーのGスタ」のジャケは松本ともこ一人5役。中央はサザンジャケを踏襲し老けメイクで箒を持つおばあさんコスプレだが、ほかの4人はみんな若い。

①マッピーのGスタ
作詞:吉元由美、作曲:伊藤銀次、編曲:林有三
内容はたいしてサザンを意識してない風。サビで「これがマッピーのGスタ Gスタ Gスタ」という部分がパロディといえばパロディ。やや上ずり気味の初々しい歌唱で、全体にチャラいムードの曲をなんとか乗り切る。「早口言葉 これ芸のうち」と歌詞中でふったあとの間奏で、マッピーの早口言葉が炸裂!水を得た魚のごとく、歌より元気な声が聴ける。

②カラオケ

定価800円、中古で210円。

「イノセント ワールド」 mr.children(1994)
イッツ・モ・ゴーイン」 mr.abe julie(1997)

これは過去に紹介した。内容はまったく関係ないのに、ジャケのそっくり度はNo.1(怒られても仕方ないレベル)。


下段、だんごから。

「だんご3兄弟」(1999)
「元祖だんご4兄弟」 シャレッターズ(1999)

3兄弟のほうはアーティスト名なし。歌うは速水けんたろう、茂森あゆみ、ひまわりキッズ、だんご合唱団。言わずと知れた大ヒット曲は、2分強しかない。カラオケ合わせてもほぼ4分。佐藤雅彦によるシンプルすぎるイラストジャケ。
3兄弟に対する異議申し立ての立場をとる「4兄弟」。それほどジャケは似てないね。

①元祖だんご4兄弟
作詞:レッド・ケイ、作曲・編曲:西崎進
3兄弟と同じく、アレンジはタンゴ。「元祖 元祖 元祖 元祖」に続く主張はこんな具合。「だんごはホントは4兄弟 おじいちゃんの昔から ホントはだんごは4兄弟」だんご3兄弟のブームで、それまで串に4つ刺していただんごを3つに減らしただんご屋もあったらしい。そんな風潮を嘆き、「一人足りぬと苦情 物足りないと不満」「ひとつ欠けたら タンゴ 4人そろって だんご」。便乗のような、結構本気の抗議のような。サイズは3兄弟の倍、4分18秒。

②カラオケ

定価700円、中古で190円。

私がオバさんになっても」森高千里(1992)
ワケありDANCEたてついて」 ベッド・イン(2014)

昨年リリースされた、短冊愛にあふれたオマージュ作品。内容は無関係だが、バブル精神を受け継ぐ存在としての必然性を感じるデザイン。





「DA.YO.NE.」 EAST END×YURI 1994年、「SO.YA.NA」他6枚 1995年

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Jラップ最大のヒット曲と、その地方版で計7枚。

左上から。

EAST END(GAKU、YOGGY、ROCK-Tee)が東京パフォーマンスドールからラッパーYURI(市井由理)を迎え結成したユニット、EAST END×YURIのデビューシングル。

①DA.YO.NE
作詞:GAKU・MUMMY-D、作曲:YOGGY
ジョージ・ベンソンのサンプリングによるクールなバックトラックに、ひたすら軽薄なリリックが乗る。「だよねー 言うっきゃないかもね そんな時ならね」のリフレインがチャラすぎて耳に残る。

②素直に
作詞:GAKU、作曲:ROCK-Tee
メロウなトラックにサックスソロなんか入れてアダルトムード。デートの帰りにケンカしてしまったふたり。男女それぞれのモノローグで構成されている。

③素直に (version for boys)
市井さんの声入り。

定価1000円、中古で50円。
頭にバンダナを巻いたヒップホップアイドルと、男ども3名。

以下のローカルカヴァー6枚はいずれもタイトルソングとそのカラオケ(「そやなー」などのコーラス入り)の2曲収録で定価800円。中古でだいたい一枚50円~100円。
1995年2月22日に大阪盤「SO.YA.NA」がリリースされた。あとは1995年4月21日に5枚同時リリース。作曲クレジットは6枚とも「YOGGY・石嶋和雄」。


右上、「DA.YO.NE」の大ヒットを受け、大阪パフォーマンスドールでもひとつ、と作られた便乗企画。

大阪盤
SO.YA.NA」WEST END x YUKI from O.P.D 今田耕司、東野幸治 x 武内由紀子
作詞:今田耕司・東野幸治・伊藤洋介
「そやなー 言わなしゃあないな そんな時にはな」
今田・東野は説明不要の大メジャー。武内由紀子は同年唯一のソロ名義シングル「Ruby 〜 悲しき自由(リバティ)〜」をリリースした。オリジナルのEAST ENDが3人なのに以下の地方版が男性2人+女性1人の3人体制が基本(広島盤を除く)になったのは大阪盤の影響だろう。このユニットにはなんと2ndシングル「フォークがSO.YA.NA」が存在する。カップリングは石野卓球プデュースの「テクノでSO.YA.NA」(リンク参照)。


下段、左から。

札幌盤
「DA.BE.SA」 NORTH END x AYUMI from SAPPORO 鈴井貴之、伝野隆介 x 伊藤亜由美
作詞:Bro. TOM・鈴井貴之・GAKU・MUMMY-D
「だべさー 言えばいっしょやさ そんな時だらさ」
鈴井貴之が「水曜どうでしょう」のミスターとして全国区になるのはこれより数年あと。伊藤亜由美はのちに鈴井と結婚。
ジャケは札幌市時計台をバックに撮影。


仙台盤
「DA.CHA.NE」NORTH EAST x MAI from SENDAI 横山義則、MC TAKAHASHI Kun x 熊谷麻衣子
作詞:大山猫兵・津島孝之・風晴浩治・GAKU・MUMMY-D
「だっちゃねー  言うすかねーっちゃね ほいな時だらね」
熊谷麻衣子は岩手めんこいテレビアナウンサー(当時)、のちにサンドウィッチマンの伊達みきおと結婚。
仙台城址の伊達正宗像前に並ぶ3人。


名古屋盤
「DA.GA.NE」 CHUBU END x SATOMI from NAGOYA 鉄崎幹人、戸井康成 x 原田さとみ
作詞:山内志な子・原田さとみ・鉄崎幹人・戸井康成・GAKU・MUMMY-D
「だがねー 言わないかんがやー そんな時だでよお」
もちろん、名古屋城前で。


広島盤
「HO.JA.NE」 OYSTER END×YŪKA from HIROSHIMA 中村道生 x YŪKA(情報なし)
作詞:ボンバー石井・一文字弥太郎・GAKU・MUMMY-D
「ほじゃねー ゆわにゃいけんよね そがな事ならね」
ふたりユニットは広島だけ。OYSTER END=中村道生は地方版のメンバーで唯一といっていいクラブカルチャー畑の人物。
お好み村「八戒」前。「4階にあっても八戒」ののれんが見える。


福岡盤
「SO.TA.I」 SOUTH END×YUKA from FUKUOKA 鶴屋華丸、おたこぷー x 板谷由夏
作詞:岡部はち郎・GAKU・MUMMY-D
「そーたい いうしかないっちゃん そんな時やけん」
鶴屋華丸は、のちの博多華丸。板谷由夏は女優業のほか、NEWS ZEROのキャスターとしても活躍。
長浜ラーメンの名店「やまちゃん」前。


下段の5枚、女性は白い帽子+緑のニットにタータンチェックのロングスカート+青いスニーカーの共通コーディネート。男の衣装もだいたい共通なのだが、広島盤の中村道生のみ独自の着こなしで異彩を放っている。


「神無月にかこまれて」 香坂未幸 1989年

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香坂みゆきの(Wikiを信じれば)22ndシングルにして現時点で最後のシングル。このシングルのみ「香坂未幸」名義になっている。

①神無月にかこまれて TBS系ドラマ「ドラマチック22」テーマ曲
作詞・作曲:井上陽水、編曲:鷺巣詩郎
オリジナルは井上陽水、1972年。アルバム『陽水II センチメンタル』収録曲で、シングルカットはされていない。強烈に70年代っぽい憂鬱を漂わせているのに、他のフォーク勢とは異質な陽水の詞と曲と声。このカヴァーでは、曲が持つシリアスムードを80年代的軽やかさで塗りつぶしている。ギターのカッティングが攻撃的な印象的のイントロ。香坂さんは歌手生活10年のキャリアを感じさせる堂々とした歌唱でビートに乗る。難曲へ挑んでみたチャレンジ精神は買うけど、さすがにこのアレンジはうるさすぎ。

②THIS IS MY NIGHT TO CRY
作詞:吉元由美、作曲:羽田一郎、編曲:瀬尾一三
シンセの音色が時代を感じさせるファンクナンバー。

③①のカラオケ
1989年でカラオケ収録はちょっと珍しい。

定価937円、中古で210円。
ショートボブが似合う26歳。なぜかタイトルとアーティスト名は恐怖文字。

1977年デビューの香坂さん、オリジナルシングルとしては唯一の?8㎝短冊タイプ。再発盤8㎝が存在したのかは確認できず。
シンガーとしてのキャリアの終盤に『カントス』シリーズとして3枚のカヴァーアルバムを出した。『カントス1』収録の10曲を5枚に振り分けた8㎝シングルが存在するのだが、もしかすると見本盤だけなのかもしれない。

「ある日、不思議がやってきた」 諸岡菜穂子 1991年

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諸岡菜穂子のデビューシングル。

①ある日、不思議がやってきた
作詞:大友美有紀、作曲・編曲:羽田一郎
久保田ファミリーのギタリスト羽田一郎によるファンクナンバー。ドラム、ギターときてキーボードが絡むイントロが期待させる。諸岡さんのこなれた歌唱はアイドル離れした安定感あり。このオケでクボタが歌ってもまったく違和感のないファンキーサウンド。アウトロまできっちり緊張感を持続させる。AMAZONSがコーラスをつける伸びやかなサビ「ある日、不思議がやってきた 突然 ふつうがこわれてく みんな わたしについてきて」の自信漲るな歌いっぷりはデビュー作らしからぬ完成度。歌詞のテーマは、エヴァ最終回の、レイ「雨の日は、憂鬱」 アスカ「と、教えられたら、そう思い込んでしまう」 リツコ「雨の日だって、楽しい事はあるのに」を想起させる(エヴァより早い)。

②早熟
作詞:阿久悠、作曲:羽田健太郎、編曲:杉山卓夫
こちらは同じ羽田でもハネケンのほう。「こころ熟れて こころ熟れて 私もきれいに変わる」阿久先生らしいサビが印象的な曲だが、アルバム未収録。

定価800円、中古で298円。
セミロングにベレー帽のサブカル系お嬢様ルック。

シングル5枚、アルバム2枚を残し、シンガー「諸岡菜穂子」の活動は終了。その後MONA名義でのシンガー活動もあるが、長寿番組「世界・ふしぎ発見!」のミステリーハンターとしての活動がメジャー(諸岡なほ子として)。最近のBlogは息子さんの成長記録がメイン。

「愛にDESPERATE」 西村知美 1989年

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西村知美の16thシングル。

表題曲、カップリングともユーミンが麗美に書き下ろした曲のカヴァー。

①愛にDESPERATE
作詞・作曲:松任谷由実、編曲:新川博
オリジナルは1984年元旦リリース、麗美のデビューシングル。ユーミン史でいえば『VOYGER』(1983)と『NO SIDE』(1984)の間。ちなみに聖子でいえば「瞳はダイアモンド」(1983)と「Rock'n Rouge」(1984)の間。個人的には最もユーミンをよく聴いていた時期で、もちろん麗美のこの曲もリアルタイムで聴いた。勢いに乗りまくっていた松任谷夫妻の肝入りでデビューし、それなりに露出とセールスはあったと思うが、曲の押し出しの強さとは対照的に本人は控えめで儚げな印象だった。5年後のこのカヴァーでは、西村知美のふんわりヴォーカルが曲のもつ切迫感を中和。デスパレート度はかなり低めに抑えられた。ゆるぎないトロリンワールドというべきか、選曲ミスというべきか。

②ひとちがい
作詞・作曲:松任谷由実、編曲:新川博
こちらもオリジナルは麗美。3rdアルバム『PANSY』(1985)収録曲をカヴァー。都会で同郷の幼馴染みに声をかけられた主人公。くたびれた姿を見られてしまい、「耳を ふさいで 腕を 払って」逃げる。で、「ひとちがいにして」って相当感じ悪いわ。西村さんのほのぼのキャラとの溝が深すぎ。イメチェン狙いにしてもちょっと方向が違う気がする。ここはひねらず「青春のリグレット」でよかったのでは?

定価930円、中古で100円。
曲調に合わせ、シリアスムードの西村さん、18歳。裏は三つ編みで笑顔。

「中央フリーウェイ」 ウィズ 1996年

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Alfaレーベルからリリースされた、何もかも分からな過ぎる8㎝。

まず、「ウィズ」はWITHなのかWIZなのか?検索しても答は出ない。

Amazonにきいてみた。ウィズのディスコグラフィには、この「中央フリーウェイ」(1996年11月発売)の前に「永遠のパズル」(同年5月発売)が存在した。橘いずみのカヴァーなんだろうねきっと。こっちは白井良明が関わっている?シングル2枚ですべてのようだ。

①中央フリーウェイ
作詞・作曲:荒井由実、編曲:駒形弘行
オリジナルは荒井由実、『14番目の月』(1976)収録曲。大メジャー曲だが、ユーミン自身はシングルカットしていない。打ち込みのビートにシンセ&ギターのイントロはB級BGMの予感。女性ヴォーカルが歌い始める。下手ではないが、とくに人に薦めたくなるほどの個性はない。「黄昏が~」から男性ヴォーカルがひっそり重なってくる。後半バリバリ鳴らされるシンセブラスがいかにも古臭い。イントロで受けた印象が間違っていなかったことが確認できる3分48秒。どんな需要を見込んで作られたのか?謎は深まる。2曲目も聴いてみよう。

②翼をください
作詞:山上路夫、作曲:村井邦彦、編曲:駒形弘行
オリジナルは赤い鳥、1971年。アレンジの基本が①と同じ過ぎて書くことがない。リードは①と同じ女性で、地味に添えられる男性コーラスもほぼ①と同じ。間奏はハーモニカソロ。うーん、やっぱり目指すところが分からない。

③①のカラオケ
男性コーラス&女性のハーモニー入り。

定価1000円、中古で210円。
真っ赤なスポーツカーに乗り込もうとするおしゃれカップル。もしかするとウィズのメンバーなのか?おそらくウィズの首謀者と思われる駒形弘行のWEB上で確認できる写真と、右の男性は似ているような気もする。ぼんやりと。左の女性の顔は完全にブレていて判別不能。

この内容で1000円はないよなあ…Amazon中古価格1980円~はレア盤の証(とは限らない)。

「本気ですか/仔猫のギターラ」 宝ひとみ 1992年

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ピュア8㎝シンガー、宝ひとみの2ndシングル。

1991年シングル「すばらしき金剛山」でデビュー。以降年1枚のペースでシングルを4枚リリースし歌手活動を終了。最後のシングル「つぐみ」は1994年10月リリース。同じ月に佐伯伽耶がデビューし、同様のペースで4枚のシングルを残した。ふたりともアルバムにはもう一歩届かず。伽耶さまとの違いといえば…あっ、宝ひとみにはセミヌード写真集があった!

①本気ですか
作詞:松本一起、作曲:都志見隆、編曲:今泉敏郎
テイチクらしく、いい意味で垢ぬけないズンドコ系ディスコ歌謡。宝さんは演歌調の粘りで、遊び人との恋路を歌い上げる。「色は匂えど散りゆく心~」とバシッときめるサビはショーパブ対応も意識している?

②仔猫のギターラ
作詞・作曲:泰英二郎、編曲:片山ヒロマサ
「ギターラ」とはポルトガルギターのこと。それっぽい哀愁を帯びた弦の音がする。曲は別にファドぽくはないが微妙にラテン寄り。サビでは女性コーラスとの掛け合いで「そうよSEXY I'M SEXY 私はSEXY CAT」とため息まじりに迫る。堂々としつつも、どこか幼さが残る歌いっぷりに萌え。ダメ押しに女性コーラスが「ニャオ~」と鳴いて締める昭和テイストも捨てがたい。

③④カラオケ

定価1100円、中古で200円。
清純派アイドルな表ジャケ。譜面入り別刷り歌詞カード封入。

裏は「仔猫のギターラ」のイメージでセクシーキャットに扮した宝さん。こっちを表にしたほうがセールス伸びそう。


「TOO BIG」 千堂あきほ 1990年

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千堂あきほの3rdシングルは、スージー・クアトロ日本語カヴァー。

90年代に人気女優として活躍していた千堂あきほ。CDデビューは1990年。以降1994年までに8枚のシングルと6枚のアルバムを残している。これといったヒット曲がなかったわりにがんばった。初期は「学園祭の女王」と呼ばれていたそうなので、おそらくこのシングル2曲では大学生が野太い声で叫びつつ拳を振り上げていたのだろう。

①TOO BIG
作詞:N. Chinn/M. Chapman、日本語詞:許瑛子、編曲:中村哲
オリジナルはSUZI QUATRO、1974年。あきほの「TOO BIG」の囁き声で始まりるので何やらエロい展開なのかと思わせるが、「自由にさせて I'm too big to be nice」(英語部分は原詞そのまま)と歌われる。「いい子でいるには私はビッグすぎる」ビッグなのは本人だったのね。オリジナルには「too big for my boots」というフレーズが出てくる。これは「うぬぼれる」の意味の慣用句。チープ系打ち込みアレンジに乗せて歌うAQUIHO。ドス成分多めのスージー姐さんとは対照的なキュートヴォイスで、明らかにこの曲とはミスマッチ。懸命に歌っている姿勢は伝わってくるが、どうにも表情に乏しいので、サビではコーラスを入れて厚みを持たせた。

②悪魔とドライブ
作詞:N. Chinn/M. Chapman、日本語詞:許瑛子、編曲:中村哲
オリジナルはSUZI QUATRO「Devil Gate Drive」、1974年。スージーの代表曲と言っていいノリノリのロックナンバーで全英No.1ヒット。日本でもこの邦題でヒットした。コーラスによる「One, Two, One Two Three! Yeah‼」の勢いは、あきほが歌いだすとトーンダウン。ここぞというところでは英語原詞を残していて、もうちょっと日本語化をがんばってほしかったところ。

定価900円、中古で100円。
密林の女王のイメージ?ここで植物柄のジャケットを着てるのはクドいな。

ジャケ裏のプロフィール、「趣味:ワープロ」って時代を感じさせる。


関連スージー・クアトロ
THE WILD ONE」 BOØWY & SUZI QUATRO
これも1974年のヒットシングルだった。

千堂あきほ8

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千堂あきほのコンプリートシングルディスコグラフィー。

淡々とタイトルを列記。

「It's a Melody」(1990)
「硝子のECSTASY」(1990)
TOO BIG」(1990)
「シースルー」(1991)

「LADY, WHO」(1992)
「シークレットラヴ」(1993)
「素敵になりたい」(1993)
「切ない勇気」(1994)

ヒットはないけど、レア盤もない。すべて100円(+税)以下の値段で入手した。

並べて気が付くのは、千堂さん右斜め向き(向かって左向き)が得意の角度だったんだなってこと。ソファーに寝ころんだ4th「シースルー」は正面に近いけど、どちらかといえば右向き。

3rdと4thが横型ジャケットなので、こうして隙間なく並べられるのが気持ちいい!

「NASCI PARA BAILAR」 内海みゆき 1990年

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内海みゆき、ラテンに挑戦。

①NASCI PARA BAILAR
作詞:João Donato、作曲:Paulo André、日本語詞:有川正沙子、編曲:Fernando Merlino
オリジナルはジョアン・ドナートなのかな。ナラ・レオンが1982年に歌ったヴァージョンが有名みたい。ボサノバではないことは分かる。このゆったりしたリズムはキューバっぽい。どうも本場のミュージシャンたちが演奏しているようだ。かっちり安定の歌唱を聴かせるメウのヴォーカルは、南米の倦怠を日本語で見事に表現している。惜しいのはタイトル。どこ見てもローマ字表記でとっつきにくい。②はカタカナ英語化したタイトルつけてるのに。「ナシ・パラ・バイラ」は「私は踊るために生まれて来た」って意味。長いので「踊るために生まれたの」あるいは思い切って「梨パラ薔薇」でどうだ。

②ファイヤー・ダンス
作詞:Paulinho Camafeu、作曲:Luiz Caldas、日本語詞:浅見純、編曲:Roberto Menescal
オリジナルはルイス・カルダス、1985年のシングル「FRICOTE」。ブラジリアンらしい底抜けにアゲアゲのラテンミュージックを日本語カヴァー。演奏はもちろん、厚いコーラスやハンドクラップの日本人離れしたグルーヴが最高。内海さんの真面目さがにじみ出る歌声が、この曲に合っているかは微妙なところ。しかし、こういうノリのいい曲を日本語化してみたチャレンジは素晴らしい。完成度は①が上だと思うが、こっちをA面にしたほうが押し出しが強かったんじゃない?

定価800円、中古で108円。
ジャケのアーティスト名は「Miyuki“MEL”Utsumi」。Amazonでベスト盤のアーティスト表記が「内海“メウ”みゆき」になってたりする。ラテン化したときのミドルネームなのかなと想像するが、よくわからない。ちょっと眉毛描きすぎた感あるメウ、すっかりブラジル娘のいでたち。


関連内海みゆき
くれないホテル
記事ではこの1988年のシングルについて「キャリア末期」などと書いてしまったが、その後にこんなラテン展開があったとは。Wikiによれば現在ニュージーランド在住で、音楽活動を続けているとのこと。

「WORLD JUNGLE」 YUKA MIYAMOTO 1996年

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細野晴臣が設立したFOAレコードから1995年12月にマキシシングル「CHEMICAL SEA」でデビューした宮本ゆかの2ndシングル。宮本さんはデビュー時15歳、女優として「3年B組金八先生」にレギュラー出演していた。このシングルは2月リリースだから、ギリでリアルJC!

3曲とも何のクレジットもなし。たぶん自作なのだろう。サウンドは大人が作っているのだろうけど。

①WORLD JUNGLE (World Pop)
ジャングルなのでジャングルぽいSEから。H Jungle with tからの影響はあるようなないような。美声とは言い難い地声にエフェクトかけまくったヴォーカルはラガマフィンスタイル。「人の悪口言っている人 きっと自分に自信がないから 誰にだってある良いところ だって笑顔はみんな大好き」なんて歌詞を素直に歌う中学生。うん、まあぎりぎり許されるか。

②私の中でもっと遊んで (Love Mix)
デビューシングルのカップリング曲をリミックス。「NO WOMAN, NO CRY」のスペイシーカラオケに乗せて、ちょいエロなタイトルを連呼。

③WORLD JUNGLE (Peace Mix)

定価1000円、中古で100円。
葉っぱをくわえた美少女。裏は制服(ブレザー+チェックのスカート、白いソックスはちょいルーズ気味)。

細野さんアンビエント期に始まり、なんとなくフェイドアウトしていったFOA RECORDのおそらく最年少アーティスト。このシングルを最後に音楽活動は終了?少なくともその後に音源リリースはない。

このレーベルにはDREAM DOLPHINというアーティストがいて、中心人物のNORIKOは当時16歳だったんだって。


「好きだったのに」 寺尾友美 1992年

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寺尾友美の5枚目して最後のシングル。

①好きだったのに
作詞:古賀勝哉、作曲:財津和夫、編曲:芳野藤丸
サックスが唸るイントロは下世話なムードだけど、歌が始まると財津和夫のマジックに引き込まれる。「好きだったのに 夢は 夢のまま消えた」片思いの終わりを、淡々としたメロディで描くサビが秀逸。感情を抑えたような歌唱が哀しみを誘う。このシングルで音楽活動が終わったことを思うと切なさ倍増。

②メリー・メリークリスマス
作詞:有森聡美、作曲・編曲:日詰昭一郎
アレンジや曲想は80年代ユーミンを狙った雰囲気。「恋人がサンタクロース」あたりを目指したっぽい。遠距離恋愛の彼がクリスマスも忙しくて会えないというので「私、列車を乗り継ぎ」イブの夜明け=クリスマスの朝に会いに行く話。プレゼントは私よ、的な。日詰昭一郎は元子供ばんどのルベーシスト(デビュー前に脱退)。2001年に43歳で亡くなった。

定価1000円、中古で100円。
ブドウで飾り付けた美少女。裏では白いシャツの下から臍出し。

ジャケの衣装に合わせてか、プラスチックトレーが珍しい臙脂色だった。

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