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Channel: 失われたメディア-8cmCDシングルの世界-
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「アンダルシアに憧れて」 真島昌利、近藤真彦 1989年

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真島昌利のソロデビューシングルと、直後にリリースされた近藤真彦によるカヴァー。

左、真島盤。

?アンダルシアに憧れて 
作詞・作曲・編曲:真島昌利
マーシーがブルーハーツ以前に在籍していたTHE BREAKERSのレパートリー。ガットギターに宮野弘紀、ドラムは元エコーズの今川勉、ピアノはブルーハーツのサポートメンバーだった白井幹夫、印象的なバイオリンは金子飛鳥、そして元THE BREAKERSからもうひとり、篠原太郎がベース。パンキッシュでガッツのある演奏に、ジプシーテイストを加えて。Aメロの七五調歌詞が、カッチリはまって妙に気持ちいい。マーシーのぶっきらぼう唱法は、C級映画のようなヤクザ者の悲哀にフィットするなあ。
主人公の敵役として登場する「スタッガーリー」についての情報を発見。「アンダルシアに憧れて」を検証する [スタッガーリーて誰や編] なるほど、Stagger Leeって実在の人物がいたのか。名前借りただけのようではあるが。
 
?ドクターペッパーの夢
作詞・作曲・編曲:真島昌利
アコギ弾き語り+バイオリンのシンプルな編成でじっくり聴かせる8分10秒の大作。どうでもいいけど私はドクターペッパー好き。それを表明すると、いつも周りから「え〜っ!」という反応が返ってくるのはなぜなのだ。おいしいのに。

定価800円、中古で200円。
ジャケは「地下の酒場のカルメン」をイメージした人形。


右、近藤盤。マッチの30thシングル。

?アンダルシアに憧れて 
作詞・作曲:真島昌利、編曲:白井良明
イントロ30秒は良明さんによるスパニッシュギターソロ、オリジナルよりスローな歌いだしのバックもギターのみで、じっくりドラマチックに。「♪受話器の向こうがわでボス〜」の部分からカスタネットが加わり、リズムが強調される。サビで入ってくるバイオリンはマーシー盤と同じく金子飛鳥。間奏でテンポは上がり、バイオリンが風雲急を告げるといった雰囲気で緊迫感を盛り上げる。2番の頭はタンゴ風。やや盛り込み過ぎの感もあるアレンジが、芝居の舞台転換のように物語を牽引していく。ギンギラギンではあるかもしれないが、あんまりさりげなくないマッチのやんちゃ声でチンピラ度アップ。マーシーと比べても意味はない。もともと相当にぶっ飛んだ設定だけに、こっちの方向もありだろう、という説得力はあるのだ。

遠いラテン世界の物語を歌謡曲化する手法は、修二と彰「青春アミーゴ」(2005)に受け継がれている。というか「アンダルシア〜」の世界を意識して書かれたとしか考えられない。

?つのる想い 
作詞:戸沢暢美、作曲・編曲:白井良明
イントロからいかにも良明さんらしいギターが聴けるミディアムバラード。

定価800円、中古で100円。
ちょっと意外なことに、裏ジャケにはちゃんとミュージシャンクレジットあり。


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