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Channel: 失われたメディア-8cmCDシングルの世界-
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「愛のさざなみ」 島倉千代子 1968年、カーネーション 1992年

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6.1カーネーション@渋谷WWW見た。
サポートドラマー:張替智広
ゲスト:鳥羽修、渡辺シュンスケ、大野由美子、ロベルト小山、美尾洋乃

20年前のアルバム『天国と地獄』を曲順そのままに再現する企画。「GET BACK SESSION」って、最近の私の後ろ向きな音楽志向を狙い撃ちっぽいな。

いつものシナトラではなく、スライの曲でメンバー登場。

一曲目、オートバイ。生で聴くの初めてだったか?まあ、普段はめったにやらない曲であることは間違いない。大田さんのベースありきの曲想。わかっちゃいるけど期待感がぐぐっと膨らむ、名作の導入。

直枝さんによればHMVからライブの企画をもらってから、肝心の『天国と地獄』が廃盤じゃねえか!と気付き、2CD+DVDでの2回目の再発が実現したそう。とにかくこのDVDがカーネーションマニアにはクラクラするようなお宝映像。あまりの濃さに一気見は危険なくらいに。

「バンドやってる人に言いたい。映像記録はマネージャーとかにやらせないで、メンバー自身が撮って保管しないと残らないんだよ。」と、直枝さんのMC。

「体温と汗」や「学校で〜」のように現在でもよく演奏される曲と、ライブでほとんど聴く機会のない「いくいくお花ちゃん」「毒よ眼ざめなさい」などが違和感なく溶けあっていく様は、意外なような、もともとひとつのアルバムなのだから意外じゃないような。

鳥羽さん辞めたのって2002年、もう10年たつのか。ゲストギタリストとして第一部は出ずっぱり、第二部の「影踏み」(!!)まで弾いて退場。はじめのほうで感じた懐かしさは、10年違う歴史を刻んできたふたりのギタリストの道のりへの思いに変わっていった。

第一部ラストの「天国と地獄」の突き抜け感、改めてバンドのひとつの到達点だったんだな、と確信。

【第二部】
15. Edo River
16. Superman
17. New Morning
18. 影踏み
19. ジェイソン
20. スペードのエース
21. ANGEL
encore 夜の煙突

だんだんゲストミュージシャンが減っていって最後カーネーション+張替で「ANGEL」。そういうことなら、さらにカーネーションふたりだけで「市民プール」じゃない?

アンコールの煙突で八木康夫氏暴走。最終的にはスタッフに取り押さえられてたぞ。あと美尾さんだけはTシャツ着ないのが、らしくてよかったな。


もちろん第一部のハイライト、DVDでも最重要シーンだった「愛のさざなみ」。

島倉千代子の偉大なオリジナルヴァージョンについてはこちらを。


右のアナログは、RECORD STORE DAY限定7インチシングル「天国と地獄」。

1992年、アルバム販促ポスターのために八木康夫がデザインした架空のシングルを、20年目に現実にしてしまった。なかなか夢のある企画なのだ。

A面「天国と地獄」、B面は「愛のさざなみ」。選曲は架空のジャケを作った八木氏だったことについて。「別にこだわり無いの、こっちには。しょうがないの。これは1992年にすでに決まっていたの。」と直枝さんは「Sound Factory」で語る。

2曲ともモノラル化。オリジナルステレオヴァージョンよりもガツンとくるミックスになっていて新鮮。やっぱいいな、45回転。気になる人は買っておいたほうがいい。

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