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「羊みたいに」 三浦理恵子 1997年

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三浦理恵子の12thシングル。本人名義では現時点で最後のシングルである。

①アリガト
作詞:鮎川めぐみ、作曲:DIAMOND YUKAI、編曲:遠山淳
翌年に結婚することになるダイアモンド☆ユカイとは、もう交際中だったんだよね?そんな甘いムードを感じなくもない、軽やかな中にも恋愛の切なさを織り込んだアイドルポップス。しかし「愛し過ぎてほんとにゴメン」「受け止めてくれて有難う」なんてキャラは理恵子さんに合ってない気がする。もっと「日曜はダメよ」のような高飛車な態度で突っ走ってほしい。

②羊みたいに
作詞:猫沢エミ、作曲:DIAMOND YUKAI、編曲:遠山淳
プリンス&レボリューション「KISS」を下敷きにしたファンクナンバー。「KISS」よりスピードは速く、粘り気は少なめ。「彼を今夜 羊にして 恋のワナにさそいこむの」理恵子さんの歌声には電話ごしっぽいエフェクトがかけられ、秘密をこっそり打ち明けられているかのようなムードを演出する。「服を脱ぐあいだ ちょっとうしろを向いててね」なんてダイレクトな描写も理恵子さんのキュートヴォイスにかかれば、さらっと聴けてしまう。まんまとワナにかかった男が、計画どおり鼻息荒く襲いかかってくるベッドルームストーリー。最後は「羊みたいに 私の胸で 鳴きなさい」で羊がメェ~と鳴いたあと、爆発音で締め。

③①のカラオケ

定価1020円、中古で54円。
スレンダーを強調するかのような横向き全身像。
裏はショートパンツに履き替えて。




ダイアモンド☆ユカイとの結婚生活は、2001年に終了。
今年9月に再婚していたことを今知った。3カ月遅れの、おめでとうございます!

「Monkey」 GEORGE MICHAEL 1988年

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ジョージ・マイケルの全米No.1シングル。

ソロとしてのデビューアルバム『Faith』(1987)が世界中で大ヒットし、MJやホイットニーと並ぶスーパースターの仲間入りを果たしたWHAM!のアンドリューじゃないほう。『Faith』からの5枚目のシングルで、前の4枚はビルボード2位、1位、1位、1位といずれも大ヒット。さすがにそろそろ息切れか?と思いきや、この「Monkey」も1位獲っちゃうって、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだった。ちなみに最後のシングルカット「Kissing a Fool」は5位。


①Monkey (7-Inch Edit)
②Monkey (A'Capella)
(George Michael)
攻撃的なビートに叫ぶようなヴォーカル。女性コーラスの入れ方なんかもアルバムの先行シングルとしてヒットした「I Want Your Sex」と共通するムードがある。バリバリの80'sサウンドだけど、その緻密さで同世代のライバルを圧倒した洗練されたファンク。カップリングにはバックが薄め(とはいえドラムやベースも入ってくるので「アカペラ」というのは抵抗ある)で、ジョージのソウルフルなヴォーカルがより際立つヴァージョンを収録。

定価1000円、中古で54円。
白地に黒。あまりにもシンプルな文字ジャケ。Monkeyのあとにピリオドが打たれているのはデザインの問題?曲名としてはピリオドなしでいいようだ。

関連ワム!
クラブ・トロピカーナ
ラスト・クリスマス

「ケアレス・ウィスパー」 郷ひろみ 1984年

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1988年にリリースされた郷ひろみの5曲入りコンパクトベスト。「MY SELECTION」だから自分で選んだのだろう、きっと。


①よろしく哀愁 1974
作詞:安井かずみ、作曲:筒美京平、編曲:森岡賢一郎
ひろみの10thシングル。これ、次回に。

②ハリウッド・スキャンダル 1978
作詞:阿木燿子、作曲・編曲:都倉俊一
28thシングル。メロウ&ゴージャス、都倉俊一のシティポップス感覚が光る歌謡曲。
1994年にGOGO'S名義のリミックス作品が存在する。

③哀愁のカサブランカ 1982
作詞・作曲:B. Higgins, S. Limbo, J. Healy、日本語詞:山川啓介、編曲:若草恵
43rdシングル。オリジナルはバーティー・ヒギンズ(Bertie Higgins)「Casablanca」(1982)。日本人好みの湿っぽいメロディを持つアメリカ人の曲を即カヴァー。カラッとしたひろみの声でオリジナルより聴きやすくなっている。ひろみの洋楽日本語カヴァー路線はここから。この曲のヒットがなければ「ナタリ~」も「アーチーチー アーチ―」もなかった。

④ケアレス・ウィスパー 1984
作詞・作曲:G. Michael,A. Ridgeledy、日本語詞:郷ひろみ、編曲:大村雅朗
52ndシングル。オリジナルはジョージ・マイケル「Careless Whisper」(1984)。WHAM!時代の曲で、WHAM!のアルバムにも収録されているので紛らわしいが、一応ジョージのソロ名義シングルだった。同年、日本を代表する男性シンガーふたりがそれぞれ別の日本語詞でカヴァー。西城秀樹「抱きしめてジルバ」との競作となった。ひろみ盤は「どこまでアバンチュール/ケアレス・ウィスパー」の両A面シングルとしてリリース。
イントロのむせび泣くサックスはオリジナルどおりなのに、このムード歌謡感!英国人が書いた完璧な歌謡曲を、ひろみが切々と歌う。日本語詞クレジットはもとは「ヘンリー浜口」のペンネームを使用していたが、この8㎝では「郷ひろみ」に直していた。

⑤千年の孤独 1987
作詞:さがらよしあき、作曲:郷ひろみ、編曲:唐木裕史
57thシングル。自作曲も1曲入れておこう。知名度、完成度ともに上記4曲に比べやや劣るが、濃いめの2曲のあとに置くと一服の清涼剤となっている。


定価1500円、中古で100円。
CBS/SONY「My Favorite Songs」シリーズの一枚。今まで登場した中では南野陽子のがあった。


右の横型はバーティー・ヒギンズ「カサブランカ」(1991)。再発盤ではなく、リメイクヴァージョン。

①カサブランカ CASABLANCA
(B. Higgins, S. Limbo, J. Healy)
バーディーは米国では「キー・ラーゴ」1曲のみがヒットした一発屋として認識されている。つまりこの「カサブランカ」はおそらく日本ローカルヒット。ヒゲのAORシンガーが暑苦しくも情熱的に歌い上げる。ひろみより演歌の心を感じるな。このリメイクは日本市場をかなり意識していたのだろう。収録アルバム『Back to the Island』の邦題はもちろん『哀愁のカサブランカ』。

②アズ・タイム・ゴーズ・バイ AS TIME GOES BY
(H. Hupfeld)
映画「カサブランカ」(1942)で歌われて有名になったが、もとは1931年にミュージカルのために書かれた曲。ボギー大好きなバーティーがこの曲を見逃すわけはない。「カサブランカ」のサビの最後の歌詞は「AS TIME GOES BY」だしな。予想どおりの陶酔ムードで歌い上げる、まったりカヴァー。

定価930円、中古で100円。
AORらしい色使いのヤシの木イラストジャケ。バーティーのアルバムジャケを見ていると、一貫した美意識(私には理解不能な)があることは分かる。

「よろしく哀愁」 郷ひろみ 1974年・1991年、シンシア 1994年

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郷ひろみ唯一のオリコン1位作品。オリジナルとリメイク、そしてカヴァー。


まずはオリジナル。前回紹介した5曲入りベストの1曲目。

①よろしく哀愁 
作詞:安井かずみ、作曲:筒美京平、編曲:森岡賢一郎
1974年リリースされた10thシングル。キャッチーすぎる京平メロディを追いかける、ひろみのまだちょっと硬いヴォーカルが初々しい。ストリングスとホーンが絡む昭和歌謡王道アレンジ。構成としてはA-A-サビ-Aでワンコーラス。この流れるようなAメロが頭を駆け巡る!「友だちと恋人の境を決めた以上 もう泣くのも平気 よろしく哀愁」安井かずみも冴えまくってるな。なんだかよく分からないけど「♪よろしく哀愁~」とバシッと決められると妙な説得力あり。2分56秒。


中央のリメイク。

1991年の62ndシングル「裸のビーナス~NAKED VENUS HOUSE VERSION~」のカップリングが「よろしく哀愁~HELLO SADNESS BOSSA VERSION~」。編曲は難波正司、4分23秒。


右、シンシア(南沙織)によるカヴァー。

①よろしく哀愁
編曲:服部隆之
ジャケットには「よろしく哀愁〈シンシア・ヴァージョン〉」と記載あり。服部隆之の名前で想像つくとおり、華麗なストリングスを中心にしたアレンジ。ストリングスのみをバックにゆったりワンコーラスを歌いきり、最後の「♪よろしく哀愁~」とともに泣きのギターとリズムが入ってくる。2番は過剰なくらい盛り上げる、4分59秒。

②Art of Loving
作詞:売野雅勇、作曲:山崎ハコ、編曲:大谷幸
今のところ最後のアルバム『Art of Loving』(1993)タイトル曲。

③①のカラオケ

定価1000円、中古で100円。
南沙織、39歳。このシングルには、どこにも南沙織の名前がない。完全にアーティスト名「シンシア」として活動していたようだ。

「フレンズ~remix edition~」 レベッカ 1999年

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恒例、昨年末の紅白をふり返る。

ほとんど裏トークの音声で見ていた。バナナマンと久保田祐佳、そして西川貴教。

冒頭、ひろみの「2億4千万の瞳」でぶちかましたあとの大原櫻子はやりづらかっただろうな。今気づいた。「瞳」対決だったのか。

星野源は表音声で見た。あとで裏を確認したら、やっぱり西川貴教が歌ってた。

ゲスの極み乙女。ドラムのほな・いこかの和服姿を見て誰かに似てるな、と思って考えていた。結論。笑った顔が中森明菜。

細川たかし「心のこり」は以前紹介した。2枚組(4曲+それぞれのカラオケ収録)の定番ベスト4シリーズに収録。

「365日の紙飛行機」ってAKB48の曲なんだよね?NMB48が歌ってたけどそれでいいのか。秋元一派は互換性ありって話でみんな納得しているの?

椎名林檎。向井秀徳のギター弾き語りによる短い「神様、仏様」から。つづく「長く短い祭」ダンスかっこよかったけど口パクは残念。

ゴールデンボンバーは4年連続で「女々しくて」。又吉を巻き込んだ相撲~鐘つきと仮装大賞的な展開。ちなみに4年連続同一曲出場はあと2曲あって、夏川りみ「涙そうそう」と美川憲一「さそり座の女」。金爆が今年も歌えば、5年連続で単独一位になる。裏トークでは一旦ひっこんでいた西川貴教が、満を持して再登場。前年同様、いきなりフルボリュームで歌い始めて笑った。

石川さゆりは予想どおり「津軽海峡・冬景色」を歌わされた。これで「天城越え」と並ぶ「同一曲で紅白9回」達成。検索ワード「石川さゆり 無限ループ」で当ブログにたどり着いた人がいた。

V6は井ノ原快彦が白組司会。初出場だった前年の位置(前半最後)からかなり後ろに下がって、52組中41番目の登場。「愛なんだ」を歌った。

X JAPAN。明らかに8㎝ネタなのだが、「Forever Love」持ってない。残念!


2012年のプリプリにつづき、終盤の再結成バンド枠でレベッカ。

①フレンズ~remix edition~  フジテレビ系ドラマ「リップスティック」主題歌
作詞:NOKKO、作曲:土橋安騎夫、編曲:レベッカ
レベッカの4thシングルとしてリリースされたオリジナルヴァージョンは1985年。バンドは1991年に解散。14年ぶりにリミックスシングルとして蘇ったフレンズ。ドラマの主題歌としてこちらもヒットした。レベッカといえばフレンズ。緊迫感のあるイントロにつづき、「口づけを かわした日は~」抑えた入りなんだけどインパクト十分、ノッコの声のパワーがだんだん充填されていくようなAメロ。Bは少しじらすように弓を引き、吠えるような「OH」からのサビで大爆発!ヴォーカリスト・ノッコの魅力を余すところなく伝えてくれる、完璧な青春ロック。
紅白の舞台ではあえてLEDではなく、ハロゲンランプを使用(と、裏トークで久保田さんが言ってた)。レベッカのステージのためだけにかなり大掛かりな照明セットが運び込まれたわけだ。それくらいは幸子に比べればどうってことないのだろうけど。

②Maybe Tomorrow
作詞:NOKKO、作曲:土橋安騎夫、編曲:レベッカ
薄めのサウンドをバックに、ノッコが歌い上げるバラード。「フレンズ」収録のアルバム『REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜』のタイトルソングでもある。

③①のカラオケ

定価1020円、中古で21円。
白地に黒のロゴマークと文字だけのシンプルデザイン。紅白でもこのロゴがプリントされたバスドラが確認できた。

つづく。





「“HEROES” APHEX TWIN REMIX」 フィリップ・グラス、デヴィッド・ボウイ&ブライアン・イーノ 1997年

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デヴィッド・ボウイ関連非短冊8㎝。

『“HEROES”SYMPHONY』 PHILIP GLASS, DAVID BOWIE & BRIAN ENO 1997

下に敷いたLPはデビッド・ボウイ『英雄夢語り』(1977)日本盤帯付き。今でいうところのデヴィッド・ボウイ『ヒーローズ』のこと。念のため。

右下の顔ジャケが『ヒーローズ・シンフォニー』。フィリップ・グラスがボウイ『ヒーローズ』の6曲を元に、オーケストラアレンジを施した交響曲。作曲のクレジットは「composed by PHILIP GLASS from the music of DAVID BOWIE and BRIAN ENO」。一聴して原曲が分かるような素直なアレンジは少なく、わりとグラス作曲のウェイトが大きい。


左下の8㎝が、日本盤のみのボーナスディスク。

①“HEROES” APHEX TWIN REMIX
エイフェックス・ツインによるリミックス作品。アルバムのほうはすべてオーケストラの演奏でヴォーカルはなしだったが、リミックはボウイのヴォーカル入り。オリジナルのボウイヴァージョンではロバート・フリップのギターを含む、ゆったりした大波のようなサウンドに乗せて歌われていた。このリミックスではボウイの声が裸に近い状態で現れ、その生々しさにギョッとする。性急なストリングスのリフレインが不穏なムードを漂わせる。雑踏、叫び声のカットイン。終盤の怒鳴るようなボウイのヴォーカルは歪められたり、スクラッチ風処理がされたり。狂気すれすれに舞い上がるストリングスがクレッシェンドしていく。最後にとり残される間延びした「D-A-A-A-A-A-Y…」が闇に吸い込まれていく。「レボリューション9」的な革命の予感を音にした力作。5分33秒。

定価2500円、中古で1000円くらいだった。
アルバムジャケは、左からボウイ、グラス、イーノ。


デヴィッド・ボウイ関連作
GAME」 宮沢りえ 「FAME」の日本語カヴァー

SUFFRAGETTE CITY」 氷室京介 英語のままカヴァー

「ムーンライト伝説」 DALI、「夢はマジョリカ・セニョリータ」 KEY WEST CLUB 1992年

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紅白ネタつづき。

前半のアニソンステージ
AKB48から選抜5人(渡辺麻友、島崎遥香、宮脇咲良、入山杏奈、兒玉遥)がセーラームーンコスプレで「ムーンライト伝説」を歌った。

紅白で「ムーンライト伝説」が歌われるのは2回目。1993年の紅白では西田ひかる、坂本冬美、森口博子の3人がやっぱりコスプレで歌ったようだ。坂本冬美は舞台袖で22年前の自分を思い出したりしてただろうか。どうでもいいけど、1993年も石川さゆりは「津軽海峡・冬景色」だった。


「ムーンライト伝説」の原曲とされるのが、左「夢はマジョリカ・セニョリータ」KEY WEST CLUB(中谷美紀&東恵子)の3rdシングル。
作詞:川島だりあ、作曲:小諸鉄矢、編曲:寺尾広
1992年8月21日リリース。「ムーンライト伝説」は同年3月21日。リリース順では「ムーンライト伝説」のほうが原曲ぽいけど、キーウェストクラブのが先に歌ってたらしい。このマイナーアイドルの曲が、どういう経緯でアニメのオープニングテーマにアダプトされたのか気になるところ。


右がヒットしたほう。

①ムーンライト伝説 美少女戦士セーラームーンオープニングテーマ曲 歌:DALI
作詞:小田佳奈子、作曲:小諸鉄矢、編曲:池田大介
DALI:高橋美鈴、西本麻里、石沢晶、土屋さゆり。作詞の小田佳奈子は「夢はマジョリカ・セニョリータ」のカップリングの作詞を担当していた。哀愁漂うAメロ、伸びやかなサビ。メロディは微妙に違うといえば違うけど、どう聴いても「夢は…」と同じ曲。主張の強くない4人の少女たちが素直に歌う、90年代を代表するアニソン。

②HEART MOVING  歌:高松美砂絵(さくらさくら)
作詞:津島義昭、作曲・編曲:さとうかずお
冒頭「♪夢の中~」が聖子「チェリーブラッサム」似。アイドルポップス風の曲ではあるが、昭和アニソンムードの安定感のある歌唱のせいか妙に古臭く感じる。高松美砂絵さんは検索してもこの曲の情報しか出てこない。こんなに歌えているのに。(さくらさくら)って何?所属するグループ名なのか。

③④カラオケ

定価1100円、中古で100円。
自ら「美少女戦士」と名乗る、なかなかのナル。左の黒猫はルナ。


「PIECE OF MY WISH」 今井美樹 1991年

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昨年末の紅白つづき。

レベッカの次に歌ったのは、今井美樹。被災地でよく聴かれていたというエピソードからこの選曲になったようだ。

今井美樹の7thシングル。

①PIECE OF MY WISH TBS系ドラマ「あしたがあるから」主題歌
作詞:岩里祐穂、作曲:上田知華、編曲:佐藤準
自身が主演したドラマの主題歌として初のオリコンNo.1を獲得した。布袋と出会う前のメインソングライター、上田知華によるバラード作品。Aメロでじっくりため込んだ感情を、ドラマチックなサビで解き放つ。「あきらめないで すべてが崩れそうになっても 信じていて あなたのことを」抽象的な歌詞はどうとでもとれる。CDでは若さと軽やかさで、失恋ソングの雰囲気もある。しかし紅白での今井美樹の歌声はいろいろ迫力が出てきて、もっと普遍的な苦境をはね返して立ち上がる人間の姿を描き出していた。当時は「生きれないの」の「ら抜き」が気になって仕方がなかったのだが、20年以上もたつと全くどうでもよくなっていた。慣れってこわい。

②Tea For Two 
作詞:今井美樹、作曲:かまやつひろし、編曲:佐藤準 と、裏ジャケにはクレジットされているのだが、Wiki見たらジョビンの日本語カヴァーとか書いてあるじゃないか!これはかまやつさんがやっちゃったってこと?それとも単なるミス?
Antonio Carlos Jobim作詞・作曲の「ESTE SEU OLHAR」が原曲。オリジナルヴァージョンはジョアン・ジルベルト(1961)でいいのかな。そんなわけで、もちろんボサノバ。こっちのが今井美樹の声が活きるな。佐藤康恵にちょっと似てる、好きなタイプの声。ふたりだけで過ごす休日の朝、紅茶をいれてぼーっとする贅沢。そのまま紅茶のCMにできそうな場面が描かれている。

③①のカラオケ

定価930円、中古で50円。
グレイ地に金文字のタイトル、そして今井美樹をイメージしたスタイリッシュなイラスト。

まだつづく。

「kakekomi」 グッドラックヘイワ 2007年

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グッドラックヘイワ are; 野村卓史 (key) 、伊藤大地 (dr/口笛 )

なぜかオフィシャルのディスコグラフィに載っていないライブ盤8㎝シングル「kakekomi」(グッドラックヘイワ live at かけこみ亭 2006.03.06)

①roll slice
デビューアルバム収録曲。とぼけた味わいながら、タイトなリズムが徐々に熱を帯びてくる。

②guarachi guaro
ブレイクに口笛が少し。キャラバン的なキーボードのフレーズが入る。曲終わりのMCでマスター溝田氏の「そのとおり」の声が聴ける。

③tikoku
口笛を大フィーチャー。細野さんでいえばウォーリービーズぽい雰囲気。観客の掛け声、最後の熱狂的な拍手、ライブのハイライトだな。

クレジットなし。おそらく3曲ともふたりの共作だろう。キレのいいドラムと軽やかに転がるキーボード。元SAKEROCKのふたりの、息の合ったグルーヴが楽しい。

定価630円、中古で550円。
シングルタイトルの「kakekomi」はこのライブが行われた国立市「かけこみ亭」に由来。グッドラックヘイワのホームグラウンドといえるライブハウスで、内ジャケにはかけこみ亭マスター溝田幸氏の写真とコメント(だらだら語り)あり。


年末の紅白に出演した星野源のバンドは、
長岡亮介(G)、伊藤大地(Dr)、伊賀航(B)、石橋英子(Key)

ギターの長岡亮介(浮雲)は椎名林檎のステージにも登場し、紅白両軍出場を達成。「長く短い祭」のヴォーカルとして画面にクレジットも出た。


伊藤大地、野村卓史ともに星野源のヒットアルバム『YELLOW DANCER』(2015)に参加。伊藤大地は細野晴臣バンド、サンフジンズ(奥田民生、岸田繁とのトリオ)などでも活躍中。

「おふくろさん」 森進一 1971年

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森進一の8㎝シングル。ビクター「スーパー・カップリング・シリーズ」の一枚として1998年に8㎝化。

①おふくろさん
作詞:川内康範、作曲・編曲:猪俣公章
1971年のヒット曲。説明不要の森進一の代表作。モノマネするとき「こんばんは、森、進一です」のあと、この曲を歌わない選択肢はない。「襟裳岬」が難しいってのもあるけど、冒頭「おふくろさんよ おふくろさん」で森進一の特長であるタメとビブラートを思う存分誇張できるから。改めて聴いてみて、(あたり前だけど)モノマネをはるかに上回る個性的歌唱法に驚く。レコーディングブース内でこのテンションに持っていけるだけでも凄い才能だな。昨年末、紅白引退を宣言しての最後の歌唱は迫力あった。歌い終わっての絶叫「かあさーん!!」には度肝を抜かれた。あれは「オリジナルにはない台詞の追加」には当たらないの?教えて天国の川内康範先生!

裏トークで久保田祐佳アナが、涙ながらに亡くなったおばあちゃん(森進一ファンクラブに入っていた)のエピソードを語っていたのもよかったわ~

②冬の旅
作詞:阿久悠、作曲:猪俣公章、編曲:森岡賢一郎
1973年のシングル。こちらも猪俣公章作曲。吹きすさぶ北風のような、押しの強いメロディが耳に残る。

③④は非オリジナルカラオケ
編曲は③丸山恵市、④舩木謙一

裏ジャケには〈注:カラオケはオリジナル・オケとは異なる場合があります。〉とある。ここは「異なります」でいいんちゃう?

定価1121円、中古で200円。
「おふくろさん」オリジナル7インチのジャケと同じ写真なのだが、なぜか裏焼き(鏡面像)になっている。別刷りの歌詞・譜面つき。

「五番街のマリーへ」 橋真梨子 1993年

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ペドロ&カプリシャス時代のヒットを橋真梨子ソロでリメイクした、必然性のある2曲をカップリング。

橋真梨子『5TH LOVE AFFAIR』(1992)から1993年にシングルカットされた。再発盤ではないのでオリジナルシングルとしてカウントしていいような気がするが、オフィシャルサイトでもこのシングルは入っていない。

①ジョニーへの伝言
作詞:阿久悠、作曲:都倉俊一、編曲:Henry Band&クニ河内
オリジナルはペドロ&カプリシャス、1973年。オリジナル盤のタイトルは「ジョニィへの伝言」。橋真梨子ソロになってからもは歌い続けている。正確には「ジョニー」の表記は違うっぽいが、阿久先生本人もよく間違えてたようなのでジョニーでもいいことになってるのかな。友だちに「ジョニーが来たなら伝えてよ」伝言を残す女。すれ違ったままの別れの風景を描く。「友だちなら そこのところ うまく伝えて」カラッと歌っているようでその裏に哀しみを滲ませる真梨子の歌唱が素晴らしい。

②五番街のマリーへ
作詞:阿久悠、作曲:都倉俊一、編曲:Henry Band&クニ河内
「ジョニィへの伝言」の7か月後にリリースされたペドロ&カプリシャスの作品のリメイク。全体にジョニィと共通するムードというか、ジョニィのヒットを受けて二匹目のドジョウを狙った作品。しかし似ているのは必然、この2曲は対になる作品なのだ。ジョニィを待っていたのは元踊り子のマリー。時は流れ「悲しい思いをさせた」と後悔するジョニィは、友だちに「どんなくらししているのか 見て来てほしい」と頼む。この人はマリーの伝言を聞いたのと同じ「友だち」(酒場のマスター?)なんだろうね。通常二番煎じはクオリティが落ちることが多いが、阿久都倉コンビはそこを乗り越えていった。
2年後の1975年にリリースされた、松本隆・鈴木茂コンビニよるティン・パン・アレー「ソバカスのある少女」は、ほぼ同じシチュエーション。昔泣かした女の消息を、友だちに「たしかめてくれ」と頼む。あまりに似ているので阿久悠オマージュなのか、元ネタが共通なのか。

昨年末の紅白で橋真梨子はこの曲に続けて「桃色吐息」(1984)を披露。さすがの貫禄だった。

③④カラオケ

定価1000円、中古で100円。
デフォルトでソフトフォーカス。



聖子は「永遠のもっと果てまで」(2015)歌わせてあげたかったなあ。トリにふさわしい曲だと思うけど。「赤いスイートピー」をあんなにタメて歌われると辛い…

紅白ネタはこれで終了。もう1月終わっちゃう!

「MODERN GIRL」 SONIA 1995年

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SONIA are; 尾崎ジュン&ブギー・バーンズ

1994-96年の間に4枚のシングルと1枚のアルバムを残した女性ヴォーカルふたりユニット。

2曲ともタイアップつきの2ndシングル。

①天地無用! テレビ東京系アニメ「天地無用!」オープニングテーマ
作詞:枯堂夏子、作曲:石田正人、編曲:伊藤真太郎&TAKU
ダンスビートに、勇ましく声を張る女性ヴォーカル。大雑把に言って大黒摩季系。

②MODERN GIRL TBS系TV「ブロードキャスター」オープニングテーマ
作詞・作曲:D. BUGATTI/F. MUSKER 日本語詩:古賀勝哉、編曲:伊藤真太郎&TAKU
オリジナルはシーナ・イーストンのデビューシングル「Modern Girl」(1980)。日本でもヒットした(オリコン18位)。奇しくも全米でも18位。世界と日本のチャートが今よりずっと近かった時代。明快なサビのウキウキ感が半端ない。このカヴァーは前半はオリジナル英語詞で。後半日本語詞がでてくる。「愛だけが味方でしょ ときめいていたいでしょ 淋しさは嫌いでしょ 贅沢な女でしょ」と、でしょ踏みのサビが耳に残る。
メジャー作品だからカヴァーがザクザクあるかと思ったら、意外とWiki(英語版)にはこのSONIA含め3作しか載っていない。あとは1981年にフィンランドのMona Caritaが「Nykyaikainen」のタイトルでフィンランド語カヴァー、英国のバンドCamera Obscuraがゆったりカヴァー。どちらも女性ヴォーカル。

③①のカラオケ

定価1000円、中古で100円。
このおふたりの写真は、裏ジャケ。

表はアニメ「天地無用!」から。

「カレンダー・ガール」 サーカス 1991年

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CIRCUS are; 叶正子、叶高、叶央介、原順子(1991年当時)

1978年のデビュー以来、幾度かメンバーチェンジをしながらも、叶姉弟を中心とした男2+女2=4人グループのスタイルを守り続けているサーカス。現メンバーには叶高の娘がいたりする。グループの歴史は、ほぼ叶家のファミリーツリーに組み込まれる。

メンバーの原順子は1984年にオーディションで加入したが、このシングルがリリースされた1991年に叶央介と結婚し、叶ファミリー入り。

①カレンダー・ガール CALENDAR GIRL  TBS系「ブロードキャスタ―」エンディングテーマ
作詞・作曲:Howard Greenfield and Neil Sedaka、編曲:志熊研三、コーラスアレンジ:山田秀俊
オリジナルはニール・セダカ、1961年。「アラバラバラアバ」の突き抜けたサビ始まりでおなじみのオールディーズヒットを混声コーラスグループが言語のままカヴァー。Aメロで先導するように「January」「Feburuary」と入ってくるコーラスには、テクノっぽいエフェクトがかけられている。サウンドはさわやかシティポップスで、サックスの音色も涼し気。

②たったひとつの言葉
作詞:叶央介、作曲・編曲:日野皓正
このシングル2曲を収録したアルバム『たったひとつの言葉』(1991)のタイトルソングになったバラード。日野皓正プロデュースのもと、NYでレコーディングされた。薄い演奏をバックに、4人のハーモニーが映える。トランペットはもちろん日野皓正だろう。

定価930円、中古で100円。
下半分に12人のカレンダー・ガールたちのシルエット。

「セブンティ・カラーズ・ガール」 稲垣潤一 1989年

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稲垣潤一の15thシングル。

①セブンティ・カラーズ・ガール '89カネボウ化粧品春のイメージソング
作詞:売野雅勇、作曲:Tsukasa、編曲:西本明
こもり気味で粘着スタイルのヴォーカルなのに、なぜか都会ぽいとか爽やか系とか評されているのが合点がいかない。いや嫌いじゃないけど。これも化粧品の、しかも春のタイアップだしな。いかにも15秒スポットにはまりそうな「♪セブンティカーラーズ」のサビがドーンと主張してくる。アレンジは「バチェラー・ガール」(1985)の路線を狙った雰囲気あり。CF見たら鈴木保奈美が出てた。スタンダードサイズの口紅に「ミニが加わってずらり70色」ということらしいが、それなら35色ずつってこと?35色でも十分過剰な気がするけど。

②Misty Blue
作詞:売野雅勇、作曲:中崎英也、編曲:西本明
こっちは陰鬱なムード。「煙った滑走路に滲んだ誘導灯 グレイの翼の影 濃霧の点描画さ」と松本隆チックな導入。「欠航い最終便」と書いて「とべないさいしゅうフライト」と歌わせる。空港で繰り広げられるドロドロした男女関係。稲垣潤一が歌うとムード歌謡にならないのは、やっぱり特殊な声質のせいか。

定価1000円、中古で108円。
文字の入れ方や配色は渋谷系というか信藤デザインの雰囲気だがどうなんだろう。

「ガール・イン・ホワイト」 14カラット・ソウル 1988年

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"The Girl In White" 14 KARAT SOUL 1988


①ザ・ガール・イン・ホワイト THE GIRL IN WHITE サントリー・ホワイトTVCM曲
作詞:ALAN O'DAY、作曲:山下達郎、編曲:14 KARAT SOUL
米国の5人組アカペラグループのために達郎が書き下ろしたCM曲。Produced by 山下達郎、もちろんドゥーワップスタイルで。軽快に跳ね回る5人の声が、達郎のひとり多重録音とは違った楽しさを伝える。ジャケ内側のライナーによれば、グループの結成は1975年。ニュージャージー出身だが1982年に英国へ渡り、ヨーロッパを中心に活動していた。1987年に来日しているというから、おそらくその時に達郎の目にとまったのだろう。サントリーからアドバイスを求められた達郎から14カラット・ソウルの名前が出て、すぐにCMが決まったらしい。CMには本人たちが出演。いきなり日本でメジャーになり、以降親日アーティストとして日本向けの活動も多くなった。
達郎自身もアルバム『僕の中の少年』(1988)でセルフカヴァー。翌年にシングルカットされた「新・東京ラプソディー」のカップリングにも収録された。

②ジス・ボーイ THIS BOY
(Lennon/McCartney)
オリジナルはザ・ビートルズ、1963年。5thシングル「抱きしめたい I Want To Hold Your Hand」のB面曲として発表された。ジョンが憧れのスモーキー・ロビンソンぽく作った曲が、ドゥーワップスタイルと相性悪いわけない。この14Kヴァージョンは、達郎が歌った「THAT'S MY DESIRE」にアレンジが似ている。単にどちらもTHE CHANNELS「THAT'S MY DESIRE」(1957)を参照しているからか。

定価1000円、中古で100円。
白黒でまとめたデザイン。メンバー5人がW H I T Eの一文字ずつ持ってポーズをとっている。

11周年~ジャケットサイズ考

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ジャケットサイズについては11年前にこの記事を書いた。11年前はアナログ盤との関連をメインに書いた。今回はその続編。

8㎝シングルの基本、縦長ジャケット(通称「短冊」、縦166mm x 横86mm x 厚さ4mm)とそのヴァリエーション+αを並べてみる。


BATDANCE」 PRINCE 1989年



左が日本盤短冊、右がドイツ盤紙ジャケ。洋盤の基本正方形紙ジャケ。サイズは縦86㎜ x 横85㎜ x 厚さ2㎜。あれ、微妙に正方形じゃない!



夢だけ見てる」 川越美和 1989年



左が通常の短冊、右が特殊ジャケ。
短冊トレーの上半分(正方形)をプラスチックケースに収納。その厚みに合わせたペラペラ紙のジャケット。縦165mm x 横92㎜ x 厚さ8㎜。

左下は歌詞カード。レンタル落ちで手に入れたので、新品がどんな状態で売られていたのか分からない。これだけではいかにも不安定(下半分が紙だけ)なので、失われたピースがあると思われるが…誰か教えて。ちなみに同じ仕様は、川越美和「女神の瞳」(1989)しか見たことがない。



SWEET DREAMS」 松任谷由実 1987年



ふたつとも再発盤。左が1988年の短冊再発。右は1989年の再発盤。サイズはほぼ短冊だけど、封筒に入れてスペシャル感をもたせた「YUMING SWEETS」シリーズの一枚。短冊トレーをきっちり隙間なく封筒に入れるので、サイズは通常短冊と同じ。


「A.S.A.P.」 Little Kiss 1997年



工藤静香と石橋貴明のユニット「Little Kiss」唯一のシングル。

左の初回盤が右(通常短冊)に比べ縦が182㎜と長い。



通常短冊より16㎜長いのは紙部分だけで、トレーは通常サイズ。売り場で頭ひとつ抜け出すことで目立とうとするデザイン。


君を探して」 ネプチューン 1998年



左が初回盤「King Size Single Box」縦189mm x 横87㎜ x 厚さ8㎜。右が通常短冊。


最後は「『さよなら』」 斉藤由貴 1987年



左が1988年の再発盤。右のマキシシングルは、オリジナルアナログ7インチのすぐあとにリリースされた「SINGLE CD 3」と題されたシリーズ。3曲入りで1500円。1988年の8㎝CD誕生前に存在したCDシングル。内容は短冊(=オリジナルシングル)の2曲に加え、1曲目に「うしろの正面だあれ」を収録。



裏側を見ると、データ部分は8㎝サイズであることがわかる。ブランキ―の「赤いタンバリン」(1998)はこれの進化形。「ニューマキシ」のルーツは意外と8㎝より前にあった。


8㎝CDを11枚並べた。11周年だけに!

12年目もよろしく。




「HERO GIRL」 河田純子 1989年

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河田純子の4thシングル。

①HERO GIRL
作詞:森由里子、作曲:青山裕、編曲:米光亮
元気いっぱい。どうやら悲しいことがあったらしいのに、邪気がない。「きのうなんかいらない」「明日だけあればいい Goin' my way泣くなHERO GIRL」歌詞をよく読むとカラ元気のようだ。高校野球の入場行進にフィットしそうな、前向きなエネルギーにあふれた自分応援歌。

②せつなくてアクシデント 
作詞:芥川直哉、作曲:青山裕、編曲:米光亮
こちらは力の入ったファンク歌謡。うなるシンセはミネアポリス系。「あわてて角を曲がる私」が「あなた」と正面衝突って、昭和の少女漫画すぎるだろ。ちょっとダークに迫る純子の懸命な歌唱が、好きな男子の前でパニック状態に陥る少女の内面を描き出す。

定価900円、中古で100円。
三つ編み正面視。正統清純派。


関連河田純子
白い色は恋人の色

参加ユニット、七つ星
リボン結びのWAKU WAKU

河田純子11

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河田純子ソロシングル9枚とユニット2枚で11枚。

1989年デビュー。1991年に音楽活動終了。

2005年に女性ふたりユニット「LENPHa」の樹凛花として再デビュー。マキシシングル1枚を残した。

2013年には久々のソロシングル(限定200枚!)「笑顔/あいたくて」をリリース。確認できていないが、まず間違いなくマキシシングルだろう。


リリース順に11枚を並べた。


上段左から

「輝きの描写(スケッチ)」 1989.3.1

「君の夢のために」 1989.5.12

「ステキに わ・が・ま・ま」 1989.7.21
となりは封入されていた初回特典の水着写真(3枚)。全国デパートツアーの握手券も付いてた。

HERO GIRL」 1989.11.22

「天使たちのシンフォニー」1989.12.17
中山忍、田山真美子との3人ユニット、楽天使のシングル。


下段
「架空の恋人たち」 1990.3.21

「シ・ン・ユ・ウ」 1990.8.1

「NEVER MIND」 1990.11.1

リボン結びのWAKU WAKU」1990.11.2
楽天使+宍戸留美+Lip'sによる7人ユニット、七つ星のシングル。

「終わらない時間(とき)」 1991.2.1

白い色は恋人の色」 1991.10.25

とくに手に入りにくい盤はない。だいたい50円~100円で、300円くらいしたのも何枚かあった。


この時代のアイドルは皆そうだったように、アイドル王道で突っ走れなかった。ルックスは清純派そのものだし、素直な歌唱は魅力がある。デビューから2枚は後藤次利作の正統派アイドル路線。とくに「輝きの描写」は切なさ爆発の名作。「架空の恋人たち」、「NEVER MIND」あたりのロックサウンドはやっぱり純子さんにフィットしてないんだよなあ。
七つ星の傑作シングル「リボン結びのWAKU WAKU」のあと、最後の2枚は活動終了を意識したような内容。迷走の果てのラストシングルのカップリング「想い出にありがとう」(自作曲)は、ファンへ向けたお別れのメッセージ。

現在はエステティシャン「桜香純子」としても活躍中の純子さん、オフィシャルブログは月一ペース。

「オーディナリー・ガール」 ライオネル・リッチー 1996年

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"ORDINARY GIRL" Lionel Richie 1996

ライオネル・リッチーのそんなに売れなかったシングル。


①Ordinary Girl (Radio Edit)
②Ordinary Girl (Alternative Radio Edit)
③Ordinary Girl (Album Version)
(Lionel Richie/Babyface)
ジャム&ルイスをプロデューサーに迎えたアルバム『Louder Than Words』(1996)からのシングルカット。ただしこの曲にはジャム&ルイスは関与していないようだ。ベイビーフェイスらしい、ゆったりしたリズムが心地よい。ミックス違いで3曲並べたのは14分続けてこのリズムに浸ってみ?という意図だろう。ベイビーフェイスといえば同じ1996年にクラプトンの「チェンジ・ザ・ワールド」をプロデュースし、大御所を現代(90年代)に蘇らせることに成功。リッチーもそれを期待し若手プロデューサーに依頼したのだろう。残念ながらこの曲は全米101位。惨敗と言っていい結果だった。そんなに悪くないけど、地味すぎたか。オリジナルアルバムとしてはメガヒット『Dancing on the Ceiling』(1986)からじつに10年ぶり。さすがに現役感が失われているのは仕方ない。あんまりオーディナリーではないモデル系お姉さんたちがゆるゆる踊るPVはよかったのに。

④Say You, Say Me
(Lionel Richie)
1985年の大ヒットシングルをカップリングに収録。私の世代にとってライオネル・リッチーといえばこの曲。情感たっぶりに盛り上げるバラードだが、3分近くで唐突にテンポアップし、うわーっと思っていると何事もなかったように「♪セイユーセイミ~」に戻ってまたびっくり。この押し出しの強さと比べると、「オーディナリー・ガール」は油抜けすぎだな。

定価931円、中古で100円。
サングラス&髭で渋くきめたリッチー、47歳。

田山真美子7

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マイナーアイドル3人を集めたユニット、楽天使の中で最もシングルリリースが少なかった田山真美子。

ソロとして8㎝5枚、河田純子と同じく楽天使、七つ星としての8㎝が各1枚で計7枚。


上段左から。

「青春のEVERGREEN」1989.8.21

「あの頃、ラスト・クリスマス」1989.12.1

「春風のリグレット」1990.2.21

「天使たちのシンフォニー」1989.12.17
中山忍、河田純子との3人ユニット、楽天使のシングル。

下段。

「あなたが微笑むなら」1990.7.21
右は封入されていた24ページミニ写真集。

リボン結びのWAKU WAKU」1990.11.2
楽天使+宍戸留美+Lip'sによる7人ユニット、七つ星のシングル。

「無人駅」1990.12.21


このあと最後のオリジナルアルバム『詩小説(シナリリック)』を1991年2月にリリースし、1年半の短い音楽活動を終えた。その後、女優として活動しつつ写真集を数冊出し、フェイドアウト。

シングル5枚全10曲を聴いてみて、すべてダーク系なのに気づいた。聴けども聴けども寂しげな曲ばかりで、明るくはじけたアイドルポップスはひとつもない!ちょっと影のある美人という印象なので、ソングライトも本人のキャラに引っ張られたか。はっきり言って声はよくないし、リズムは重苦しい。アップテンポは難しいと判断されたのかも。

ベストトラックは4th「あなたが微笑むなら」のカップリング曲「私だけのホロスコープ」。シングル2曲とも作詞:麻生圭子、作曲:岸正之、編曲:新川博のチームによる作品。「あなたが微笑むなら」も珍しく躍動感のある曲で悪くないけど、「私だけのホロスコープ」の切なさにやられた。ジャケもいいし、おまけの写真集もなかなか。

七つ星のすぐあとに出されたラストシングル「無人駅」は来生たかお作曲。しんみりしたバラードで、明らかに田山さんの力量を超えていた。タイトルもジャケもあきらめムード。
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